車中泊しやすい車のポイント
まずはフルフラットになるかをチェック
車中泊を想定して車を選ぶ場合においてはフルフラット、つまりほぼ平らなスペースを作り出せるかどうかがもっとも重要なポイント。ラゲッジの後端からリヤシートの背面にかけて、大きな段差や溝がないことを確認しよう。床がフラットかつ水平だと、なお理想的だ。
しかし仮に段差があったり水平でなかったりしても、市販のベッドキットを導入したり、ベッドを自作したりして、快適な就寝スペースを作ることもできる。
十分な奥行き・高さがあるか
快適な車中泊を実現するためには、脚を伸ばせるほどの奥行きも欲しいところ。仮に、縦方向に寝た状態で脚を伸ばせなくても、斜めに寝た状態では脚を伸ばせる場合も。奥行きをチェックする際は、斜めの長さも忘れずに確認しておこう。 天井も高いほうが快適だ。
実際に座ってみて、頭上に握りこぶし1個分以上の空間があれば窮屈に感じることはないだろう。座椅子やクッションに座りたいのであれば、その厚みの分も計算に入れることを忘れずに。
リヤゲートの開き方にも注目
一般的なクルマのリヤゲートには多くの場合「跳ね上げ式」が採用されているが、一部の車種には「横開き式」が採用されている。それぞれにメリット・デメリットがあるが、車中泊用としてクルマを選ぶのであれば、跳ね上げ式のリヤゲートを搭載しているモデルがおすすめ。
理由は、雨や日差しを遮るための屋根として使えることと、風の影響を受けにくいことの2点。跳ね上げ式のリヤゲートは全開状態のままガスダンパーの作用によって固定されるため、開けたままでも安心して過ごせる。
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商用車由来の実用性「プジョー/リフター」
欧州のミニバンは商用車がベースで、実用重視の設計。乗員と積載のアレンジが多彩で、ギア感あふれるデザインも魅力だ。リフターのスクエアな室内空間には小物入れが充実し、スイッチで開閉できるメッシュガードも装備。移動の快適さを高める装備にぬかりはない。充実装備の「GT」がおすすめ。
●ボディーサイズ:全長4,405×全幅1,850×全高1,880mm
●車両重量:1,550kg
●最低地上高:180mm
●最小回転半径:5.6m
●WLTC燃費:18.2km/L
問い合わせ先:プジョー
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多彩なシートアレンジで車中泊も!「リフター」をアウトドアライターがテスト
取りはずし可能な3列目シートを装備したロングボディのプジョー「リフター」を、アウトドアライターがチェック!
リフターは、プジョーが欧州で販売する商用バン「パートナー」の乗用車版。日本には2020年から導入され、なかでも3列7人乗りのリフターロングに注目が集まっている。
「乗り心地もいいから、たくさんの遊び道具を積んで長距離を走るっていう僕の理想に近い」
2列目シートは3座それぞれが独立し、フラットに格納できるため、多彩なシートアレンジが可能。また、3列目は左右別々に取りはずせる仕様だ。
「3列目は跳ね上げ式だと積載の邪魔になるから、取りはずせて、しかも手間が簡単なリフターロングには感心した~」
ジュンさんは自身がこだわるリアゲートについても高評価。
「ガラスハッチだけを開けられるから、荷崩れさせずに中の荷物にアクセスできるのは◎!」
車中泊もOK!広大なラゲッジ
サイドの棚をテーブルにコーヒータイム。「ここに板を渡して、その下に寝床を作るのもいい」
【リフター ロング GT】
●ボディーサイズ:全長4,760×全幅1,850×全高1,900mm
●車両重量:1,700kg
●最低地上高:180mm
●最小回転半径:5.8m
●WLTC燃費:18.1km/L
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