アウトドアライターの僕は、スーツを着て仕事をする必要がない。足元はいつもサンダルやブーツだ。だから、冠婚葬祭のかしこまった格好はもちろん、アウトドア用に比べると格段に履き心地が悪いレザーシューズは苦手だ。僕だけではなく、アウトドア好きビジネスマンのみなさんも、同様の感想をお持ちなのではないだろうか。
だが、これならば!?
現在のランニング系シューズはつま先部分を広く作り、指先に余裕を持たせたタイプが人気だ。また、ソールのかかとにあえて厚みを与えず、裸足感覚で使える「ゼロドロップ」構造のものも評価が高い。
このストライド「ADDICTシューズ」は、そんな感覚を生かし、通常のビジネスシューズでは窮屈だという人に向けてデザインされた特殊革靴なのだ。
履いてみると、実際にラク! 東京都内の街中を長時間歩いていても疲れにくく、さらにありがたいのは掃除したてで床が濡れたトイレ内でもまったく滑らなかったこと。重量もわずか256gしかなく、一日中、街中を歩きまわっている営業職などの方は、うれしいに違いない。
デザインをマジマジと見られると、少し変わったシューズだとバレるかも。しかし、一般のビジネスシーンなら、十分問題ないでしょ?
極薄の牛革はスニーカーのように柔らかな履き心地。つま先は丸く、指先を伸ばせる余裕を持つ。
ソールを真横から見ると裸足のように高低差なく地面に沿う「ゼロドロップ」構造がよくわかる。
濡れた路面で滑りにくいモアフレックスソール。一般のビジネス用シューズとの違いがここにも。
ライナーはメリノウールを使用。ウールには天然の防臭効果があり、履き続けてもにおいにくい。
薄手でも衝撃吸収性が高いインソールを使用。このあたりにもアウトドア感覚が盛り込まれている。
ストライド/
ADDICTシューズ
¥23,000
トレイルランニングなどのスペシャリティーショップ「ストライドラボ」のオリジナル商品。見た目はビジネスシーンで十分に使えるクラシックテイストのルックスながら、ランニング系のシューズで人気の「ゼロドロップ」構造を取り入れ、裸足感覚で使えるシューズになっている。
サイズ:24.0~29.0㎝
重量:256g(片足27.5㎝)
素材:アッパー/牛革、
ライナー/メリノウール、
アウトソール/ビブラム・モアフレックス
◎文=高橋庄太郎
自宅にはアウトドア用シューズだけの大型ラックが置かれ、
靴だらけの生活を送るアウトドアライター。
今年の夏には著書『トレッキング実践学改訂版』が発売された。
※撮影/加戸昭太郎