
"ほぼ電気自動車"なSUVがいっそう強力にバージョンアップ
早:マイナーチェンジしたアウトランダーはガソリンエンジン搭載車がなくなり、全車PHEVとなりました。
櫻:充電施設からケーブルをつないで電気を貯めて、走行中に発電もするPHEVシステムは、さらに強力に。バッテリー容量は13%アップ、システム出力も20%増し。モーターで走るEV航続距離は全グレードでカタログ値100㎞超だ。
早:充電量が足りていれば、キャンプ場でエンジンを始動する必要もなし。周囲に気を使わずに済みますね~。
櫻:うん。燃料さえ入っていれば走るから、充電施設が少ない郊外でも安心だ。
早:電気自動車とエンジン駆動車のいいとこ取り!
櫻:まさに。静かで快適な走りは、同乗者にとってもメリットは大きいしね。
早:運転も楽しいです。エンジンがかかった状態でも静かで振動が少なく、起伏やカーブの多い道では操作に機敏に反応して、リズム良く走れます。SUVを選ぶ大きなポイントですよね。
櫻:しかもアウトランダーには、ラリー参戦時代から磨いてきた高度な4WDシステムが搭載されている。
早:四輪制御システムの「S-AWC」ですね。
櫻:前後左右輪の駆動力制御に加えてブレーキ制御も緻密に行なうこのシステムは、三菱車のなかでもアウトランダーが一番高度。
早:マイナーチェンジで足回りの設定を見直したほか、新開発のタイヤを採用しているそうですよ。
櫻:そうした改良によって、カーブを曲がるときの安定感がさらに良くなった。今回オフロードは走れなかったけど、冬の雪道では絶大な安心感につながるはず。
早:ソト遊び好きに人気の三菱車としてデリカD:5がありますが、新しさで選ぶならアウトランダーのアドバンテージは大きいです。
櫻:確かに、アウトドアに直結する4WDシステムや運転支援技術はアウトランダーのほうが高度だけど、ソト遊びギアの積みやすさやスライドドアの利便性でデリカD:5を選ぶ人は多い。アウトランダーは高級志向が強まったので、そこをどう見るかじゃない?
早:アウトドアとの親和性の高い三菱が照らす、新しい世界を覗いてみたいです。でも、積み込みが超ラクなデリカD:5も捨てがたい…う~ん、悩ましいっ!
細部をリファインして力強い姿に!
外観の改良点はごくわずか。フロントグリルやホイールの意匠変更やテールランプのLED化などを施し、上質感を高めている。
三菱/アウトランダーPHEV
P Executive Package(7人乗り)
¥6,685,800
問い合わせ先:三菱自動車 TEL:0120-324-860 https://www.mitsubishi-motors.co.jp/
ツインモーター4WDと四輪制御システム「S-AWC」を搭載した電動SUV。3列7人乗り仕様も選べる。全車PHEVとなり、取材車両は最上級グレードで、ヤマハと共同開発したオーディオを搭載。最廉価グレードは¥5,263,500
最低地上高は200㎜を確保。石やわだちで車体の底が接触しにくく、フィールドでも気兼ねなく走れる。
ゆったり車中泊にはこれくらいがベスト!
荷室の幅は最小部で1,070㎜、最大部は1,300㎜。取材車両は3列7人乗り仕様だが、3列目は床下に収まり、フラットな荷室として使える。2列目は3分割可倒式で、中央をたためば4人乗りの状態で長尺物を積める。
2列目をたたむと奥行きは2,040㎜に。少し傾斜がつくものの、無理なく車中泊ができる。
電化製品も使える!
1,500Wのコンセントも付く。
いっそう快適になった室内空間
前面パネルは悪路でも挙動変化をつかみやすい水平基調。
カメラ映像を映し出すデジタルルームミラー。荷物満載時や荒天時の後方確認が容易に。
ヤマハと共同開発した12スピーカーの高級オーディオを最上級グレードに標準装備。
サウンドタイプは4種類。「音が体に沁みる~」。
ドライブモードは7種類。
すべての席で快適性を追求!
最上級グレードは柔らかな質感のセミアニリンレザーシートを標準装備。ソト遊びで気を使いたくないなら、ファブリックシートの最廉価グレードがおすすめ。
2列目の足元にゆとりをもたせて調節しても、3列目は実用性あり!
※構成/櫻井 香 撮影/小倉雄一郎
(BE-PAL 2025年2月号より)