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CONTENTS
自転車のヘルメットが必要な理由
自転車のヘルメットは、ライダーの安全性を確保するために欠かせません。どのような理由で、着用した方がよいとされているのでしょうか。自転車用ヘルメットに着用義務はあるのかも、併せて見ていきます。
事故の被害を軽減できる
自転車乗用中の事故では、頭部を守ることが重要です。警視庁が公表しているデータによると、自転車乗車中の事故で致命傷を負った人の約50%が、頭部に損傷を負っていると分かります。
また、ヘルメットを着用していなかった人の致死率は、ヘルメットを着用していた人に比べて、2019~2023年の5年間で約1.9倍も高いというデータもあります。事故の被害を減らすためにも、ヘルメットを着用しましょう。
また、自転車用ヘルメットは一般的な帽子とは違い、風の影響を受けにくく飛ばされにくい設計です。事故の被害を軽減するだけでなく、走行中に石などが飛んできたときに頭を守り、日差しをさえぎる役割も期待できます。
出典:頭部の保護が重要です~自転車用ヘルメットと頭部保護帽~|警察庁Webサイト
ヘルメット着用は努力義務化されている
自転車乗車中のヘルメット着用は、努力義務化されています。努力義務とは、法令などで定められた物事を、努力して守ることが推奨されているという意味です。法律の条文などで、「○○するように努めるものとする」と規定された内容が当てはまります。
2023年4月から全年齢を対象として、自転車乗車中のヘルメット着用が努力義務化されました。事故に遭わないように注意して運転していても、事故に巻き込まれる場合があります。
着用しなかったときの罰則はありませんが、万一の際の被害を軽減するために、自転車用ヘルメットを着用しましょう。
おしゃれな自転車用ヘルメットを選ぶポイント
自転車用ヘルメットには多くの種類があり、どれを選んだらよいか悩む場合があります。アウトドアブランドやスポーツブランドから、さまざまなデザインが販売されていますが、見た目の印象だけで決めると機能面の不足が心配です。
選び始める前に、重視するポイントを押さえておきましょう。ここでは、おしゃれな自転車用ヘルメットの選び方を紹介します。
自転車を乗るシーンに合ったデザイン
使いやすい自転車用ヘルメットを探すには、いつどこで自転車に乗るのかを考えて選ぶのがポイントです。
日常の通勤や買い物で着用する場合、帽子のようなデザインを選ぶのも一案です。普段のファッションと合わせやすく、違和感なく着用できます。また、ママチャリやシティサイクルとも好相性です。
サイクリングなどのアウトドアシーンで着用する場合、スポーティーなデザインが向いています。速く快適に走りたい人は、自転車競技用に設計されたものを選びましょう。
スポーツタイプのヘルメットは、空気抵抗を受けにくいデザインになっていて、見た目もおしゃれです。加えて、軽量性・通気性などの機能も重視されています。
軽量性にこだわったものは長時間着用していても疲れにくく、パフォーマンスの向上を目指せます。適度な通気性があると快適に着用でき、熱中症への対策としても重要です。
安全性が確保されている
自転車用ヘルメットを選ぶ際、見た目だけでなく安全性も大切です。強度が低いものは、事故に遭ったときに頭部を十分に守れない恐れがあります。
事故の際、身を守る効果が高いヘルメットを選ぶには、安全基準をクリアしているかどうかに注目しましょう。SGマーク・JCFマーク・CEマークなどが付いていれば、一定の安全基準をクリアしている証です。
- SGマーク:一般財団法人製品安全協会が発行しており、1億円までの対人賠償保険が付いている
- JCFマーク:日本自転車競技連盟の安全基準検査をクリアしたものに付けられている
- CEマーク:EU(欧州連合)加盟国の安全基準で、自転車用は『EN1078』と表記される
他にも、検査をする機関や内容によってさまざまなマークがあり、着用時の安全性能を検査しているかどうかの目安になります。
頭部へのフィット感
安全性や着用感を高めたいなら、フィット感に優れている自転車用ヘルメットがおすすめです。アウトドアブランドやスポーツ用品メーカーから販売されているものは、フィット感にこだわっている傾向です。
自転車用ヘルメットの多くは、微妙なサイズを調整できるように作られています。特に、成長期の子どものヘルメットを選ぶ際は、どの程度の調整機能があるかは注目したいポイントです。
強度に優れ安全性が担保されているものでも、サイズを間違ってしまうと頭部へのフィット感を保てません。頭部の周囲を計測して、メーカーが推奨するサイズを選びましょう。
また、海外ブランドの自転車用ヘルメットは、欧米人の骨格に合わせて設計されているのが一般的です。日本人の頭部に合うように作られた、アジアンフィット・ジャパンフィットなどを選ぶと、フィット感が向上します。
【スポーティー】おしゃれな自転車ヘルメット7選
自転車用ヘルメットの中でも、特に高性能なものを求めているならスポーティーなタイプがおすすめです。おしゃれな見た目と、機能性の高さを併せ持つものが豊富に見つかります。ライダーの負担を軽減させる工夫が詰まった、おすすめのヘルメットを紹介します。
ジロ「ARIES SPHERICAL AF」
ロードレースで好成績を狙いたい人も満足させてくれる、本格的な自転車用ヘルメットです。横幅や奥行きを調整し、日本人向けにフィットしやすい形状にデザインされています。
コンパクトなフォルムと、包み込むようなフィット感にこだわっています。空気抵抗を受けないように、風の流れを妨げない設計です。ヘルメットの内部構造を効率化することで、軽量化にも成功しました。
また、24カ所のベンチレーションを設け、通気性が確保されています。走行中の蒸れが気になる人や、冷却力に優れたヘルメットが欲しい人におすすめです。安全性にも十分な配慮がされ、CE安全規格とJCF安全規格の両方を取得しています。
- 商品名:ジロ「ARIES SPHERICAL AF」
- ジロ公式サイト:商品はこちら
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モンベル「サイクルヘルメット」
日本人の頭部に合うように設計された、ロードバイク用のヘルメットです。アウターシェルにポリカーボネートを使用し、強度と軽量性にこだわっています。M・Lサイズの重量は約220gと、非常に軽量です。
男女兼用で使えるスポーティーなデザインで、背面のダイヤルアジャスターによりフィット感を調整できます。別売りのヘルメットカバーを併用すれば、雨の日の走行にも対応可能です。
また、CE安全規格に適合しているのも安心のポイントです。
- 商品名:モンベル「サイクルヘルメット」
- モンベル公式サイト:商品はこちら
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オークリー「ARO5 RACE – MIPS」
ロードレースで高いパフォーマンスを発揮することを目的に設計された、自転車用ヘルメットです。19カ所のベンチレーションを設置し、快適性と軽量性にこだわっています。
前モデルに比べて軽量化され、新たに頭頂部と前面にベンチレーションを設けています。通気性を高め、より風の抵抗を妨げない作りにモデルチェンジしました。
多方向からの衝撃から脳を守る独自のプロテクション機構により、頭部をしっかりと保護します。また、前面にアイウェアの収納スペースが設けられ、ライダーの快適性をアップしています。
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- 商品名:オークリー「ARO5 RACE – MIPS」
- オークリー公式サイト:商品はこちら
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レーザー「Sphere」
機能的で洗練されたデザインが特徴の、自転車用ヘルメットです。18カ所の冷却口と排気口を設け、通気性を確保しています。
頭の前方から後方へ風が通り抜ける構造になっているので、効率よく頭部を冷却できます。Mサイズの重量は約260gと軽量で、体力に自信がない人でも楽に着用できるでしょう。
ヘルメットの上部にあるサムホイールで頭の全周を調整でき、髪の長い女性でも使いやすい設計です。部分的な圧迫を防ぎ、快適な走りに貢献してくれます。
また、アイウェアをドッキングさせられる構造で、いつでも使いたいときに取り出せます。
- 商品名:レーザー「Sphere」
- レーザー公式サイト:商品はこちら
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ウベックス「uvex city i-vo MIPS」
安全性・視認性にこだわったデザインの、自転車用ヘルメットです。24カ所のベンチレーションによって、涼しく走行できる作りになっています。
後部にLEDライトを装着することで、後方車両からの視認性が向上し、夜間の走行も安心です。ブランド独自のサイズ調整システムにより、頭の形状に合わせたフィット感を実現しています。
内側の保護レイヤーがスライドする仕組みの『多方向衝撃プロテクションシステム(MIPSシステム)』を搭載し、頭部損傷のリスクを低減します。
- 商品名:ウベックス「uvex city i-vo MIPS」
- ウベックス公式サイト:商品はこちら
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カスク「PROTONE ICON」
自転車競技でも活躍している、高性能なヘルメットのシリーズです。PROTONEは、ブランドを象徴するモデルで、メジャーなロードレースの優勝者が着用してきた歴史を持つことでも知られています。
PROTONE ICONは、その後継モデルです。新設計のシェルを採用し、ベントホールの面積を広げるなどのモデルチェンジをしています。内部形状の見直しや新型の調整ダイヤルにより、フィット感や軽量性を向上させました。
Mサイズの重量は、約230gです。大型の反射テープを配置し、夜道での視認性を高めています。
2024年春に新色が追加され、シックで存在感のあるマットカラーなど、おしゃれなカラーがそろっているところも魅力です。CE安全規格『EN 1078』取得、JCF公認で安全性も優れています。
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- 商品名:カスク「PROTONE ICON」
- カスク公式サイト:商品はこちら
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スミス「Network」
モダンなデザインがおしゃれな、高性能ヘルメットです。多方向からの衝撃に強い作りとなっていて、優れた強度を誇ります。
自転車から落ちたときに衝撃を受けやすい部分にコロイド素材を配置し、強度をより高めているところがポイントです。20カ所のベンチレーションが設けられ、快適な走りをサポートします。
側面や後部のアジャスターでフィット感の調整が可能で、ヘルメットの前面にはアイウェアを固定できる設計です。空気の流れを意識し、アイウェアを使用する際の曇りにくさまで考えられた作りとなっています。
表面処理には、脱臭性・クーリング機能を備えた素材を使用しています。
- 商品名:スミス「Network」
- スミス公式サイト:商品はこちら
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【タウンユース】おしゃれな自転車ヘルメット4選
自転車用ヘルメットを気軽に使用したい場合、普段着になじむものを選ぶと使い勝手が向上します。街中を走行する際は、タウンユース向けのデザインがおすすめです。
日常で自転車に乗る際に扱いやすい、おしゃれな自転車用ヘルメットを見ていきましょう。
OGK Kabuto「LIBERO」
LIBERO(リベロ)は一見、普通のキャップのように見える自転車用ヘルメットです。シーンを選ばず、帽子感覚でかぶれるデザインです。SG基準をクリアし、安全面も考慮されています。
前頭部にあるヘルメットのツバは、日差しをさえぎりながら視界を妨げない適度な大きさで、快適性をアップします。ツバの縁に施されたパイピングが、さりげないアクセントです。
カジュアルなファッションにマッチし、スポーツタイプのヘルメットが苦手な人でも抵抗感なく使えるでしょう。男女問わずに使えるデザインで、シンプルコーデが好きな人におすすめです。
- 商品名:OGK Kabuto「LIBERO」
- OGK Kabuto公式サイト:商品はこちら
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キャプテンスタッグ「Hirsch L マットベージュ」
通勤・通学に使いやすい、ナチュラルなデザインとカラーが特徴の自転車用ヘルメットです。余計な装飾がなく、着用する人を選びません。
小さめのツバとベンチレーションが、程よいアクセントになっています。固いABS製プラスチック素材の上に、衝撃吸収材をかぶせたハードシェルタイプです。
日本人の頭部に合わせたアジアンフィットとなっており、ダイヤルアジャスターでフィット感を調整できます。SG基準適合品で、安全面にも抜かりはありません。
Lサイズは重量約450gで、大人向けサイズです。Mサイズもあるため、自分に合った方を選びましょう。
- 商品名:キャプテンスタッグ「Hirsch L マットベージュ」
- キャプテンスタッグ公式サイト:商品はこちら
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バーン「MACON VISOR 2.0」
バイザー付きのおしゃれなデザインが印象的な、自転車用ヘルメットです。人気アイテムの一つであるMACON VISOR(メーコン・バイザー)をよりスタイリッシュに進化させた、アップグレードモデルとなっています。
徹底的に無駄を省いたフォルムが特徴で、大切な頭部を保護しながら、見た目にもこだわりたい人におすすめです。新たに開発されたシェルを採用し、従来品よりも軽量性と強度をアップさせています。
日本人の頭の形状に合わせたジャパンフィット設計で、サイズ展開が豊富なので頭囲が小さめの人でも使いやすいでしょう。キッズサイズもあり、子どもとのリンクコーデも可能です。
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- 商品名:バーン「MACON VISOR 2.0」
- バーン公式サイト:商品はこちら
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OGK Kabuto「RAFFINE」
RAFFINE(ラフィネ)は、普段使いにおすすめなファッションヘルメットです。ヘルメット本体に帽子カバーをかぶせ、ヘルメット感をなくしています。
帽子カバーに上質な生地を使用しているところも、おしゃれに見えるポイントです。ツバを跳ね上げてボタンで留められるので、走行中の視界を妨げません。
生地の内側に制菌加工が施され、細菌の増殖を抑制するため、清潔感に気を遣いたい人にもおすすめです。ヘルメットと帽子カバーを分離し、帽子単体でも使える2way仕様となっており、自転車に乗る以外の場面にも取り入れられます。
キャスケット・ハットタイプから選べるので、普段のファッションや好みに合わせて選びましょう。安全検査をクリアした、SG基準適合品です。
- 商品名:OGK Kabuto「RAFFINE」
- OGK Kabuto公式サイト:商品はこちら
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【キッズ】おしゃれな自転車ヘルメット3選
大人に比べて体が小さく、運転技術が未熟な子どもには自転車用ヘルメットが必須です。安全性が高いだけでなく、子どもが着用したくなるような、おしゃれなデザインの自転車用ヘルメットを紹介します。
ジェリー「GERRY GBH002」
マットなカラーの帽体に、アクセントカラーを使用したロゴの組み合わせがおしゃれです。ハードシェルタイプで、丈夫な作りになっています。
内装パッドには、吸汗性に優れた素材を使用しており、着脱可能なので衛生的に保てるでしょう。通気性を高めるベンチレーションは、小さめに設計することでスポーティーな雰囲気が抑えられ、街中でも身に着けやすいデザインです。
ダイヤルアジャスター付きでフィット感の微調整がしやすく、成長期の子どもに対応できます。衝撃への耐久性・顎ひもの強度などのテストをクリアした、SG基準適合品です。
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- 商品名:ジェリー「GERRY GBH002」
- ジェリー公式サイト:商品はこちら
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OGK Kabuto「AILE」
AILE(エール)は、コンパクトでおしゃれなデザインが特徴です。すっきりとしたフォルムなので、活発な子どもの活動を妨げません。
子どもの後頭部を包み込むように設計され、安全性と快適性を高めています。M・Lサイズがあり、きょうだいでおそろいを身に着けられるでしょう。
頭部の成長に合わせてサイズ調整が可能なアジャスター付きで、上下4段階に高さを設定でき、ホールド感を高める工夫がされています。
額や頭頂部を支えるインナーパッドは取り外して洗えるので、清潔感を維持できます。暗い道で存在をアピールする、反射シールが付いているのもうれしいポイントです。
- 商品名:OGK Kabuto「AILE」
- OGK Kabuto公式サイト:商品はこちら
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バーン「NINO 2.0」
ポップなカラーリングがおしゃれな、キッズ用ヘルメットです。簡単に上げ下げできる、取り外し可能なフリップバイザーが付いています。
ブランドの人気シリーズ『NINO』のハイパフォーマンスモデルとなっており、デザインだけでなく機能性にもこだわっています。
従来のモデルよりも軽量化され、よりアクティブな活動をサポートできるようになりました。独自の技術により安全性や強度を保ちながら、ヘルメットを薄くすることで軽量化しています。
ヘルメットの頭頂部や前方にベンチレーションを設けて、通気性を高めているところにも注目です。また、CPSCとCE『EN1078』の安全規格に適合しています。
- 商品名:バーン「NINO 2.0」
- バーン公式サイト:商品はこちら
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まとめ
自転車用ヘルメットの着用は努力義務となっていますが、万一の事故の際に身に着けているのといないのとでは安心感が違います。頭部への衝撃を減らせば、致命傷を負う可能性が低くなるためです。
安全性や機能性に加え、おしゃれなデザインを選べば、自転車での外出が待ち遠しくなります。スポーツ用からタウンユースまでさまざまなタイプがあるので、使用する場面に合わせて探すのもおすすめです。
好みのヘルメットを見つけたら、フィット感をチェックすることも大切です。自転車用ヘルメットを身に着けて、安全にサイクリングを楽しみましょう。