旅エッセイスト・国井律子がおすすめする佐賀県呼子ひとり旅~七ツ釜クルージング、七ツ釜洞窟体験、朝市など
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  • 日本の旅

    2025.02.10

    旅エッセイスト・国井律子がおすすめする佐賀県呼子ひとり旅~七ツ釜クルージング、七ツ釜洞窟体験、朝市など

    旅エッセイスト・国井律子がおすすめする佐賀県呼子ひとり旅~七ツ釜クルージング、七ツ釜洞窟体験、朝市など
    旅エッセイストの国井律子です。日本全国あちこち旅をしてきましたが、唯一宿泊したことがない県がありました。それが「佐賀県」。

    たまには飛行機に乗ってひとり旅と思い、3泊4日で佐賀を満喫してきました。今回は朝市やイカの活きづくりで有名な「呼子(よぶこ)」に、佐賀駅から電車とバスで行ってきたよ~というお話です。

    ひとり旅は公共の乗り物が安くてラク

    JR佐賀駅の朝

    ●6:29● ※旅の参考のため今回も通過時間(一番左)を表記します。旅をしたのは2025年1月24日。

    人生初の佐賀県。移動手段をどうしようか調べているうちに、バスも電車もわりと主要な場所を網羅しているようだったので、今回はレンタカーを利用せず、公共の乗り物で動くことにしました。

    上の写真は東京だったらすっかり明るい朝6時30分。まだ真っ暗なJR佐賀駅にて。こういう風景って、「西を旅しているんだなー」と思う瞬間です。

    西唐津駅のバス停

    ●8:11● JR西唐津駅の目の前にあるバス停から8時35分発の呼子行きのバスに乗りました。

    ハンドルを握るのも楽しいですが、電車やバスに揺られ、次の目的地の食堂や見どころを調べたり、たまに車窓に広がる景色をボーッと眺めたり、公共の乗り物の旅は時間を有意義に使えて、のんびりできていいものです。しかもおひとり様なら安く済みます。

    ただレンタカーと違い、「行き当たりばったり」ができないのが公共交通機関の旅です。うっかり乗りそびれたりすると、次の便が半日後だったりと予定が大きく狂います。

    私はボーッとしがちなタイプなので、そこだけはめちゃくちゃ気をつけました。東京できちんと乗り物の時間を調べ、余裕を持ったスケジュールを組みました。

    イカ踊る町「呼子」に到着

    呼子に到着した筆者

    ●9:05● 平日だったので観光客はまばらでした。

    佐賀県の西北、東松浦半島の突端に位置する呼子町(よぶこちょう)。電車とバスを乗り継いでやって来ました。JR佐賀駅近辺の宿を6時30分に出てきたので約2時間30分の移動です。車内ではずいぶんのんびりしたので、さぁ動こう!

    船に乗って七ツ釜洞窟を体験

    七ツ釜へ遊覧船で向かう

    7つの洞窟がぽっかり口を開けて並んでいる「七ツ釜」へは遊覧船で行けます。

    七ツ釜はまるで7つのカマドを並べたような海蝕洞窟。国の天然記念物にも指定されている景勝地です。9時30分に出航する始発の遊覧船に乗りました。

    遊覧船乗り場

    ●9:20● バスを降りた停留所の近くに遊覧船乗り場があります。

    遊覧船時刻表

    ●9:30● 七ツ釜へ行くイカ丸は、1時間ごとに出ています。所要時間は40分。

    波が荒くなってきた海上の様子

    ハープのような美しい弧を張るPC斜張橋は、呼子本土と加部島(かべしま)をつなぐ全長728mの呼子大橋。

    呼子港を出港。外海が近づくにつれて波が荒くなってきました。船長さんの軽妙なトークによると(独特の語り口で、話を聞いてるだけでおもしろかった)、夕方にかけてどんどん波が上がってくるだろうと。

    おそらく七ツ釜のなかには入れないか、欠航になる可能性も。「あなたたちは運が良い」とのこと。冬に行かれる方は、天気予報などチェックしつつ予定を立てた方がよさそうですね。

    船上の様子

    たまにしぶきを浴びつつ船は玄界灘をどんどん進みます。

    揺れや波しぶきがあまりに激しく、デッキにいた観光客は半分くらい船内に逃げ込んでいました。なんてワイルド!おそらく日本人は私だけ。

    ほかの皆さんは中国方面からの方たちで、翻訳アプリを使いながら船長の話に耳を傾けていました。

    七ツ釜

    海からも迫力ありますが、「七ツ釜の上から見える景色も素晴らしい」と船長。

    洞窟から見た断崖

    波は高かったけど洞窟のなかに入れました。柱状の玄武岩が積層した断崖は芸術作品のよう。

    朝から爽快なクルージングでした。北風がめちゃくちゃ寒かったけど、ああスッキリした!

    マリンパル呼子

    • 所在地:佐賀県唐津市呼子町
    • 電話番号:0955-82-3001
    • 出航時間:9時30分~16時30分まで1時間ごと(繁忙期は増便するため出航時間が変わることもあります)
    • 運休日:不定休のため必ずホームページをご確認ください。また、海上不良時は欠航となります
    • 所要時間:約40分
    • 乗船料金:大人(中学生以上)2,000円、小学生1,000円
    • ホームページ:https://www.marinepal-yobuko.co.jp/ikamaru.html

    呼子の朝市をブラブラ

    呼子朝市通りの看板

    ●10:11● 船から下り、呼子朝市通りへ。港から1本内陸に入った道にあります。

    約300年前に唐津藩の捕鯨業が始まりといわれている呼子朝市。毎日、朝7時30分から12時まで開かれているそう。

    朝市通りの説明板

    こういうひっそりとした水路に旅情を感じる「水路フェチ」な私です…。皆さんは旅先のなににグッときますか?

    呼子朝市

    朝市通りは約200m。イカの一夜干しはお店ごとに味が異なるそう。好みの味の店を見つけたいですね。

    50軒近くの露店が並び、とれたての魚介、干物やすり身などの加工品、野菜、漬物、花などが売られています。活きがよすぎる魚が地面で飛び跳ねていて、びっくりしました(笑)。

    サザエつぼ焼き

    いい香り漂うサザエのつぼ焼き。

    元気な露店のおばちゃんたちの声が通りに響きます。

    朝市の露店

    食べ歩きも楽しい。

    できたて熱々のイカしゅうまいや天ぷら、魚のコロッケ、大きなイカプレスせんべいをバリバリ食べながら歩いている外国人観光客の姿もありました。この日は平日でしたが、土日はさらに賑やかそうですね。

    呼子朝市

    • 営業時間:7時30分~12時
    • 定休日:1月1日
    • 駐車場:あり

    ランチはイカの活き造り

    イカの活きづくり

    呼子の名物といえばイカの活きづくり。足がピクピクしてるー。

    呼子では一年中イカが食べられます。店々にいけすがあり、お店の人がすくっている姿を見かけました。

    ここで食べられるイカは季節によって種類が異なり、今の時期は透き通ってコリコリした食感のアオリイカ(12月~3月)です。4月から12月のロングスパンでいただけるのが筋肉質で身が引き締まったヤリイカ。春を迎え3月から4月にかけて食べられる甲イカは甘さが特徴とか。

    透明度抜群のスケルトンなおもむきの”イカの活きづくり”を目的に、年間で90万人以上が訪れるとか。あ、私もそのひとりですね(笑)。

    新鮮なイカ刺し

    ●10:45● 万年ダイエッターの私は普段、朝ごはんを食べません。こちらがこの日の初めての固形物。幸せ!

    おひとり様のご来店注意!

    気を付けないといけないのは、イカの活きづくりは「2名から」というお店が多いこと。私はそのことを知らず、目星をつけて開店待ちしていた朝市通り近くのお店にて、そのようなことを店主からいわれたのです(入店前に教えてもらってよかった…)。

    そこで慌ててほかのお店に電話。「平日なら1人前作るよ!」 と言ってくださった「お食事処かもめ亭」に急きょお邪魔しました。こちらも朝市通りからスグで、朝9時30分から営業しています。店主いわく、「たまたまこの日は小さいイカがいけすにいたので運がよかった」そうです。おひとりで行かれる際は、事前にお店にお尋ねしたほうがいいと思いました。

    私が頼んだのは3,300円のイカ活きづくりコース。最初に小鉢(モズク酢でした)、そしてイカの活きづくりが運ばれてきました。その次はホカホカのイカしゅうまい。

    イカしゅうまい

    イカしゅうまいは、酢醤油とからしで。ふわふわでおいしい~。気に入って家族へお土産も購入。

    ゲソ天ぷら

    ゲソ天ぷら。先ほどお皿の上でピクピクしていたあの方です…。余すところなくいただきました。

    天ぷらには、ごはん、お吸い物、漬物がついていて、最後には柑橘ゼリーのデザートが運ばれてきました。大満足!

    平日のランチタイムよりだいぶ早い時間に入店しましたが、すでに満席に近く、私が食べている間も続々とお客さんが訪れていました。

    お食事処かもめ亭

    • 所在地:佐賀県唐津市呼子町呼子4165-16
    • 電話番号:0955-82-1117
    • 営業時間:【平日】9時30分~15時、17時30分~20時、【土日祝日】9時30分~20時
    • 定休日:火曜、第3水曜

    食後の美味しいコーヒー

    食後に入ったコーヒースタンド

    ●12:03● 食堂から目と鼻の先にあったコーヒースタンドmoc-coffee。

    次の目的地、唐津へ行くバスの時間が12時51分でした。もうちょっとゆっくりできそう…と町をウロウロし始めたとき、すぐに目に飛び込んできたのがこちらのコーヒースタンド。お、ちょうどいい。食後のコーヒーをいただきましょう。

    店内に入ると、香ばしいかおり。コーヒーは一杯ずつ豆を挽き、丁寧にハンドドリップで抽出しているそう。コーヒー以外には、スムージーやクリームソーダなど持ち歩きのできる商品もあり。ほかに軽食、ケーキなどもメニューに書かれていました。

    そばにある休憩所

    すぐそばにある休憩所でいただくこともできます。

    椅子に座ってゆっくり飲食したいという人には、店から目と鼻の先にイートインスペース(休憩所)のmoc-hanareがあります。湯気が立つコーヒーをお盆に載せてこちらに移動しました。

    ゆったりとくつろげる室内

    ゆったりとくつろげるスペース。呼子のわかりやすいマップもあるので旅の参考にも。

    北風がギュンギュン吹き荒れる寒い日でしたが、暖房が効いた休憩所で唐津行きのバスの時間まで快適に過ごすことができたのでした。初めて訪れた佐賀県、派手さはないけれど、静かで心地よい”穴場”的場所だと思いました。食べ物もおいしい。

    旅は続きます。

    moc-coffee

    • 所在地:佐賀県唐津市呼子町呼子4185-16
    • 電話番号:0955-55-9032
    • 営業時間:【平日】10時~16時、【土日祝】9時~16時くらい
    • 定休日:不定休
    • ホームページ:https://www.instagram.com/moccoffee.yobuco/

    旅のまとめ

    参考まで、今回の所要時間と旅費などをまとめてみました。

    【所要時間など】

    旅をした日:2025年1月24日(金)

    呼子滞在:約3時間30分

    【現地で使った費用】

    • 電車代:佐賀駅~西唐津駅(交通系ICカード使用) 1,130円
    • バス代:西唐津駅~呼子(交通系ICカード使用) 710円
    • 乗船代:マリンパル呼子(クレジットカード使用) 2,000円
    • ランチ代:食事処かもめ亭(QRコード決済) 3,300円
    • コーヒー代:moc-coffee(QRコード決済) 400円
    • 合計7,540円
    私が書きました!
    旅のエッセイスト
    国井律子
    1975年東京生まれ。大学卒業後ラジオレポーターなどを経て二輪雑誌でエッセイスト・デビュー。現在は、オートバイのほか、旅、クルマ(キャンピングカー所有)、自転車、サーフィン(ショートもロングも)、スノーボード、ファミリートレッキングなど多趣味をいかしたエッセイを執筆中。旅が好きなのと同時に、おうちも大好き。家での一番の趣味は収納(整理収納アドバイザー1級資格取得)。いかにラクするか考えること、「時短」という言葉も大好き。嫌いな言葉は「二度手間」。インテリア、ネットショッピング、お取り寄せグルメ・酒、手抜きおつまみ作りに熱心。「痩せたい」というのが口癖。直近は苦手な掃除をがんばっている。飼い犬はボストンテリア。ふたりの男児の母でもある。https://ameblo.jp/kuniritsu/

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