オーストラリアで「砂漠で一人ぼっち」を体験【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】
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    2025.02.19

    オーストラリアで「砂漠で一人ぼっち」を体験【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】

    オーストラリアで「砂漠で一人ぼっち」を体験【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】
    今まで数多くの砂漠やそれっぽい場所を訪れてきました。でも「肝心な体験、してないじゃん!」と気づいたのです。それは「砂漠で一人ぼっち」になることです!

    どうも。オーストラリア在住ライターの柳沢有紀夫です。

    やっぱりちょっとビビった。笑

    この「BE-PAL.net」でも砂漠系の記事をあれこれ書いてきました。まずはオーストラリア大陸のど真ん中あたりあるアリススプリングスではラクダに乗りました。

    オーストラリアの砂漠で「乗馬」ならぬ「乗ラクダ」に挑戦したら意外な学びがあった

    同じくオーストラリアのブリスベン沖にあるモートン島では「砂すべり」を体験しました。

    オーストラリアの砂の島で、なんだか『VIVANT』な砂すべりをやってみた

    中東のドバイでは4輪駆動車の荷台に乗って疾走し、砂漠の民ベトウィンの文化にも触れました。

    ドバイの「砂漠」に行ってみた【「海外書き人クラブ」お世話係・柳沢有紀夫の世界は愉快!】

    そして東京の伊豆諸島の大島では日本で唯一「砂漠」という地名がついている「裏砂漠」を歩きました。

    「お鉢巡り」「日本唯一の砂漠歩き」「絶景温泉」と言えば…さて、ここはどこでしょう?

    「すっかり砂漠に取りつかれた男」状態になっている私ですが、そう、「砂漠で一人ぼっち」体験は紹介していません。ジャングルどころか普通の山の中でも、ずっと一人ぼっちになるのは不安。でも「砂漠で一人ぼっち」の恐怖には叶わないはずです!

    というわけで体験してきました。…実際に行ったのは少し前になりますが。

    最初は快適なビーチウォークです!

    場所は「砂すべり」をしたオーストラリア・ブリスベン沖のモートン島。そのときも紹介した「タンガルーマ・アイランドリゾート」のツアーデスクで「タンガルーマブッシュウォーキングサーキット」の地図をもらってスタートです。

    この場合「サーキット」はカーレースとかは全く関係なく、「周回路」といった意味です。

    地図の左下がリゾートです。

    まずはビーチを左下から右下のほうに移動します。リゾートから離れるに従って、もう「一人ぼっち」を体験するのですが、ときおり4輪駆動車が通るので注意が必要です。

    波打ち際から離れた乾いた砂の上に車輪の跡が見えるでしょうか。

    オススメは当然裸足です。

    当然波打ち際の湿っている砂の上のほうが歩きやすいです。とはいえ昼間のビーチウォークは陽ざしを遮るものがないので、帽子とサングラス、そしてたっぷりの水は必携。今回の目的地の「砂漠」も言わずもがなですが。

    海を眺めるのもお忘れなく!

    モートン島は南北に細長い島でこちらは本土側。というわけで内海のように波は静かです。

    さてさきほどの地図によると、このあと内陸部に向かうはずなのですが、これがなかなか見つかりにくいので要注意。

    このときは干潮だったのか、砂浜の奥行が広くて標識を見つけるのが大変でした。

    ようやく標識を見つけました。

    そしていきなり島登山!

    ここから登りになります。

    同じ海でもビーチから見るのとはまた別ですね。

    見晴らし台があって、そこにこんなものが。船から見て位置確認するためのもののようです。

    見晴らし台に出たあと、さらに進むと分岐点。

    こんな標識。右から来て、左に向かうところです。

    つまり分岐点を左に折れずにまっすぐ進みます。すると…。

    いよいよ一人ぼっち砂漠です!

    やがて木々の向こうに砂漠が見えてくるではありませんか! ここで「頭は5歳」くんはうれしくて猛ダッシュを始めるのですが…。

    最後の最後、完全にサラサラの砂地の急坂になります。

    「50センチ前に足を出してもずるずると40センチ戻るので10センチしか進めない」という「三百六十五歩のマーチ」状態に。古いたとえですみません。

    疲労がボディーブローのように効いてきてサンドバッグになった気分です、砂地だけに。…今確認したら「砂すべり」のときも同じ表現を使っていました。少しは成長したいものです。

    それでもなんとか坂道を登りきると…目の前には「砂漠」が広がっていました。人っ子一人いない「砂漠」です。

    …まあ、砂漠の向こうは森ですが。笑

    しかも「砂漠」の中にも林みたいになっている部分はあるのですが、そこも目をつぶるとして。写真右奥が「砂すべり」をした丘かな?

    とにかく着きました。そして人生で初めての「砂漠で一人ぼっち」体験です!

    ここはまだ日陰になっているのですが、その先はギラギラと太陽が照りつけています。そんな中、「砂漠のど真ん中で一人ぼっち」を経験するために威風堂々進みます!

    写真の常であまり伝わらないと思いますが、クレーターのようにくぼみになっていて、ぐんぐんと高度を下げていきます。なんたって足元は砂地ですから、富士山御殿場ルートの「大砂走り」のようにぐいぐいと進めるのです。

    ところが……距離にして20メートルくらい下ったところで、「ちょ待てよ」とキムタク発動した私。

    足元はサラサラの砂、しかも坂道。さっき同じような状態の坂道を登ってきたとき「三百六十五歩のマーチ」状態でむちゃくちゃ大変じゃなかったっけ?

    ていうか今のオレ、上空の神目線でみたら「アリ地獄に迷い込んじゃったアリ」じゃね?

    しかも自ら望んだこととはいえ「完全に一人ぼっち」。叫んでも誰も助けに来てくれません。さっきビーチを離れて山道に入ってから人っ子一人、会っていません。

    なんだかんだで小心者の私。急に怖気づき、回れ右です。

    タイマー機能を使って「砂漠で一人ぼっちになりパニックになる男」を自撮り。

    「やらせ」じゃなくて「演出」です。…自ら申告もしていますしね。ビビった表情は演技半分・マジ半分です。

    ちなみにこんなことをしていて、眼鏡にアタッチするタイプのサングラスをなくしたことに気づいた私。5分ほど探しましたがやっぱり見つからず。まさに「砂漠でダイヤを探すようなもの」を体験しましたとさ。

    来るときは「最後の登り坂」だった砂地を下ります。

    このあとサラサラ砂の登り坂を越えると、先ほどの分岐点に。右に曲がると普通の丘の上のトレッキングルートになり、格段に歩きやすくなります。

    もうほぼ普通の登山道。というか雨が降ってもぬかるまなくて歩きやすそう。

    ふと思ったのが「砂の島だっていうのに、よくこんな木々が生えているな」。植物の力に改めて感心。

    展望台的なところもあって「タンガルーマ・アイランドリゾート」も見えます。

    最後のほうにこんな階段。

    道を渡ります。道と行っても下は砂!

    目の前にある階段をまた降ります。

    リゾートに戻ってきました。

    今回は先ほどの地図を反時計回りに「リゾート→ビーチ→砂漠→丘の上のトレッキングルート→リゾート」と歩きました。ただ午後遅めの出発の場合、今回とは逆の「リゾート→丘の上のトレッキングルート→砂漠→ビーチ→リゾート」のほうが、炎天下のビーチを避けて、少し涼しくなってから「海に沈みゆく夕日」も見られて良いかもしれません。

    ただしその場合のスタート地点はちょっと見つけにくいです。

    絶対左が本筋と思ってしまいますが…右です。

    「けもの道」っぽく見えますが、ちゃんと看板が立っています。

    今回の「砂漠へのトレッキング」は以前紹介した「砂すべり」とか他のアクティビティーに比べて人気とは言えないのですが、ある意味でとても砂の島らしい体験じゃないかと思います。

    私のような小心者ではない方、ぜひ「砂漠縦断」にチャレンジしてみてください!

    【柳沢有紀夫の世界は愉快!】シリーズはこちら

    タンガルーマ・アイランドリゾート(Tangalooma Island Resort)日本語ウェブサイト
    https://www.tangalooma.com/?lang=ja-jp

    私が書きました!
    オーストラリア在住ライター
    (海外書き人クラブ)
    柳沢有紀夫
    1999年からオーストラリア・ブリスベン在住に在住。オーストラリア関連の書籍以外にも『値段から世界が見える!』(朝日新書)、『ニッポン人はホントに「世界の嫌われ者」なのか?』(新潮文庫)、『日本語でどづぞ』(中経の文庫)、『世界ノ怖イ話』(角川つばさ文庫)など著作も多数。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ」のお世話係

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