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CONTENTS
洗練されたデザインと機能のコンパクトSUV「ホンダ/ヴェゼル」
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こちらはハイブリッドモデル。
エンジンは主に発電用としてバッテリーを充電。普段は駆動用モーターの働きで力強く静かに走行、高速ではエンジンが主体となって燃費を稼ぐ。後席は座面が上がるチップアップ式と座面ごと足元に収納できるダイブダウン式を採用。積載のアレンジがしやすい。
【e:HEV X 2WD】
●ボディーサイズ:全長4,330×全幅1,790×全高1,580mm
●重量:1,350kg
●最低地上高:185mm
●最小回転半径:5.3m
●WLTC燃費:25.0km/L
問い合わせ先:ホンダ
▼参考記事
キャンプにもぴったりなヴェゼルをBE-PALスタッフが試乗レビュー
【e:HEV Z(4WD)】
●ボディー寸法:全長4,330×全幅1,790×全高1,590mm
●車両重量:1,450kg
●乗車定員:5名
●最低地上高:180mm
●最小回転半径:5.5m
●燃費(WLTCモード):22.0km/L
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早坂
そもそも人気の理由はなんでしょう?
第一にデザイン。シンプルで高級感のあるスタイリングでしょ? 欧州の高級輸入車のデザインを研究した上でホンダの個性を盛り込んだ、とても魅力的なスタイリングだ。
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櫻井
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早坂
都会的だけどフィールドにも似合う品の良さがありますね。クルマが主張しすぎてキャンプサイトで浮いちゃうのが嫌、という人におすすめしたいです!
中身もいい。走りではモーターとエンジンの長所を活かしたハイブリッドシステムの加速が気持ちいい。
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櫻井
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早坂
他社では極力エンジンを始動させないハイブリッドもありますが、ヴェゼルではわりとエンジンの存在を感じましたよ。
うん。どのシステムがいいとは一概にはいえないけど、少なくともヴェゼルは車体がしっかり作られていることも手伝って、とても安定感のある乗り味。パワーユニットにとらわれず、総合的に判断したいね。
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櫻井
上質でふんわりとした乗り心地。駆動力の配分が前後6:4から5:5まで変化する4WDは安心感が高い。
発電用と走行用に2つのモーターを搭載。発進時や街中ではモーター主導で走行する。
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早坂
僕の評価は高いですよ~。ラゲッジは常識的な広さですが、後席を2通りのパターンで収納できるので、積載のアレンジがしやすいです。そしてエアコンの吹き出し口も秀逸!
L字型の吹き出し口から柔らかな風が流れる「そよ風アウトレット」だね。暑くてクーラーの温度を下げたのに、同乗者が寒がることはよくある。そんなときに便利な機能だ。走行性能、積載性、そして快適性においてもゆとりあふれるコンパクトSUV。キャンプに、ぜひ!
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櫻井
ラゲッジ開口部の傾斜はそれなりにあるものの、床が低いために積載で悩むことは少ないはず。
燃料タンクを車体中央床下に薄く搭載することで、広い室内空間を実現。座面は持ち上げてたたむこともできる。
つまみをひねると、風がすぐ上のL字型の吹き出し口から出る仕組み。
▼参考記事
ヴェゼルにギアを積み込んでキャンプへ!積載能力をテスト
とにかく荷物をたくさん積みたい、日常使いを考えてデザインを重視したりコンパクトサイズがいいなど「積めるクルマ」の基準は人それぞれ。多様な要望に応えるべく、「アウトドアギアの積みやすさ」という視点でホンダのコンパクトSUV、ヴェゼルをチェック!
シンプルで自然に溶け込むデザインのヴェゼルは、1~2人でのキャンプに適したコンパクトSUVの代表格だ。
「優しい雰囲気の顔に目が行きがちですが、ヴェゼルは全体のプロポーションがすごくいい。絵になるSUVに荷物を積んで遊びに行くという行為が、気持ちをアゲてくれます」
ヴェゼルの魅力はデザインだけではなく、積載能力にも。
「後席の背もたれを前にたたむ際、座面も連動して沈み込む設計。おかげでラゲッジと一体化した広い床になるんです。さらに後席の座面を跳ね上げることもできるから、高さのある荷物にも対応できる。すごいでしょ」
この多彩なアレンジは、燃料タンクを前席下に配置したホンダ独自の設計のたまもの。低い床は積み込みの幅を広げるのだ。
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荷室実測値は幅1,130x奥750x高760mm。
【e:HEV PLaY 2WD】
●ボディーサイズ:全長4,330×全幅1,790×全高1,590mm
●車両重量:1,400kg
●最低地上高:195mm
●最小回転半径:5.5m
●乗車定員:5名
●WLTC燃費:24.8km/L
ヴェゼルの積載性をチェック
ラゲッジは開口部の傾斜が強く、中サイズのトランクカーゴ(W600×D390×H357mm)2個を積載。4人乗車を想定し、後席右側を跳ね上げて空いた空間にも中サイズと小サイズ(W400×D390×H357mm)各1個を積んだ。
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こんな積み方もOK
後席を跳ね上げると、高さのある収納空間に早変わり。「左右両方跳ね上げればミニベロも積めます!」
床下収納は面積こそ広くないものの、シューズが入る深さ。ふたの裏側にはゴム製のコード収納付き。
片側のポケット(えぐれた部分)から幅を計測。最大部分は約1,300mm。後席をたたんだ状態の奥行きは1,540mm。
サイドポケットも実用的。
後席をたたんだときの床がなだらかなので、長ものを積んでもずれにくい。
フックはラゲッジ奥の床左右に2か所。自転車などをベルトで固定できる。
▼参考記事
マイナーチェンジしたヴェゼルでソト遊びがますます楽しめる!
ホンダの人気SUV、ヴェゼルがマイナーチェンジ。顔つきが変わったほか、アウトドア気分を盛り上げる新グレードも登場した! 編集・早坂と記者・櫻井がレポートする。
【e:HEV X・HuNTパッケージ FF】
●ボディー寸法:全長4,340×全幅1,790×全高1,580mm
●車両重量:1,350kg
●乗車定員:5名
●最低地上高:185mm
●最小回転半径:5.3m
●燃費(WLTCモード):26.2km/L
力強いデザインにリニューアルしたホンダ・ヴェゼル
フロントグリルやヘッドライトから下のバンパーまでのデザインを刷新。前から見たときに力強さが伝わってくる。
リア部分はライトがフルLED化されている。
水平基調でデザインされた、台形の美しいプロポーションは健在。
ルーフレールが付くのは「ハントパッケージ」のみ。
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早坂
2021年に登場した現行の2代目ヴェゼルは、優しい顔つきのシンプルなデザインで、ごっついSUVのイメージを覆しました。
今回の大改良ではデザインにも手が入っているけど、キャラ変はしていない。よかった~。
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櫻井
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早坂
具体的にはフロントグリルを中心にデザインが変わり、ちょっぴりワイルド顔になりましたね。
グリルのスリットは従来どおりボディーと同色。最近はエンジンを積まない電気自動車を中心にグリルレスのクルマも見かけるようになったけど、そこまでサッパリ顔じゃないのがヴェゼルの魅力なんだ。
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櫻井
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早坂
合わせてモデル構成も刷新されました。アウトドア好きのボクらにとってたまらないのが、新登場のグレード「ハントパッケージ」。ルーフレールや撥水・撥油機能のあるシートファブリックを装備し、外装の下部分には銅色の加飾が施されています。
「ハントパッケージ」は新色のボタニカルグリーン・パールとも調和して、ソト遊びにぴったり!
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櫻井
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早坂
そしてメカニズムもアップデートしています。ハイブリッド車はエンジンが始動する回数や頻度が減り、アクセルペダルを踏んだときのレスポンスも向上。走行中も静かで、自然の中に溶け込むような、快適なドライブが楽しめますよ~。
「ハントパッケージ」は2WDで299万8600円。4WDだと321万8600円になるけど、クルマの値上げが続くなか、300万円を切るソト遊びグルマの存在は貴重だね。
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櫻井
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早坂
ハイブリッド車にこだわらない人には、ガソリン車という選択肢もあります。こちらは4WDのみで264万8800円。コスパで選ぶならコレでしょ。
そうそう、4WDが全グレードで選べるようになったのもニュース。滑りやすい路面状況での駆動力コントロールにおいて、ブレーキが介入するタイミングを見直し、安心感のある発進・加速を実現しているよ
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櫻井
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早坂
なによりもヴェゼルには、低床設計を活かした多彩な積載アレンジという特徴があります。コンパクトSUVなので多人数での連泊には対応しにくいですが、「キャンプには多くても3人まで」、という人におすすめしたいです。
3人分のキャンプ道具が積載できる
後席の片側をたたんだ状態で荷物を積載。3名分のキャンプ道具なら無理なく積める広さだ。
通常は後席の床下にある燃料タンクを前席床下に設置する、「センタータンクレイアウト」を採用。車中泊するには奥行きが足りないものの、後席をたたむと低く平らに。
床下収納付き。
後席をまるっとたたんで荷物置き場に!
「センタータンクレイアウト」による低い床は、後席の座面を跳ね上げることで高さのあるものを積める空間へと変貌させる。第二の積載空間だ。
足元にゆとりがあるので、リラックスした姿勢で乗車できる。
従来型では運転席側に向いていたセンターコンソールボックスのデザインを変更。上下2段式となり、左右どの席からも小物を置きやすい形状になった。
▼参考記事