昭和レトロなすごい1台も!ジャパンキャンピングカーショー2025で見つけた最新バンコンを一挙紹介
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    2025.02.15

    昭和レトロなすごい1台も!ジャパンキャンピングカーショー2025で見つけた最新バンコンを一挙紹介

    昭和レトロなすごい1台も!ジャパンキャンピングカーショー2025で見つけた最新バンコンを一挙紹介
    1月31日(金)~2月3日(月)の4日間、千葉県・幕張メッセの国際展示場1〜6ホールにて開催された「ジャパンキャンピングカーショー2025」。国産・輸入車あわせ423台も新型・定番モデルが展示され、大盛況のうちに閉幕。最後となる今回はバンコンバージョン(略称:バンコン)を中心に紹介していこうと思います。

    夢のクルマが幕張メッセに大集合! ジャパンキャンピングカーショー2025注目モデルをピックアップ<第4弾・バンコン編>

    日産自動車もキャラバンとNV200バネットの「MY ROOM」を展示。

    日本で1番売れているキャンピングカーのカテゴリー

    バンコンとはワンボックスやミニバンなどをベースに架装したキャンピングカー。代表的なのはやはりトヨタ・ハイエースやタウンエースバン、日産・キャラバンにNV200などが人気。ほかにも、三菱・デリカD:5やホンダ・ステップワゴン/フリード、日産・セレナやトヨタのノア/ヴォクシーといったミニバンベースのものも存在します。

    キャブコンよりも運転や駐車といった普段使いがしやすく、見た目もベース車とさほど変わらず自己主張していないという点でも人気があります。2024年の総生産台数9559台のうちの約69%がバンコンということでもわかるように、人気のほどが伺えます。

    ダイレクトカーズからハイエースベースの新モデル2台がデビュー

    今では軽キャンパーからキャブコンまで幅広いラインナップを誇るダイレクトカーズですが、元々ハイエースのスペシャリスト。会場ではハイエースベースの新型車両「Bruno(ブルーノ)」と「Nodoka(ノドカ)」の2モデルが初披露されました。

    DIRECT CARS「Bruno」

    高さを抑えたロングカウンターにより見晴らしもよく、圧迫感もなし。家庭用エアコンがスッキリ収まっているのもポイント。

    「ブルーノ」はワゴンGLがベースで、エクステリアでは角目のフェイスチェンジキットによりクラシカルな雰囲気。さらに、ボディ右側のリヤクオーターウインドウ部分にエクステンションボックスを架装し、この部分に家庭用エアコンをインストール。室内に入ると、エアコン室内機がツライチで収まっていて圧迫感もありません。

    ベージュとブラウンで統一されたインテリアは落ち着きがあり、右サイドにロングキャビネットをレイアウトし、すっきりとまとめられています。電装系もリチウムイオンサブバッテリーに1500Wインバーター、40L冷蔵庫などが標準装備され、至れり尽くせりの仕上がり。

    DIRECT CARS「Nodoka」

    荷室右サイドにキッチンを配置し、セカンドシート右横にカウンターも備わる。

    「ノドカ」のほうはS-GLがベースで、フロアのフローリング加工や荷室右側のキャビネット、ベッドキットや照明などシンプルな架装。ただし、オプションで写真のようなポップアップルーフの搭載が可能になっており、家族での利用にも対応できるようになっています。

    トイファクトリーではアニバーサリーモデルが限定発売

    今年、創業30周年を迎えるトイファクトリー。それを記念して、人気ナンバー1モデルである「BADEN(バーデン)」に特別装備満載のアニバーサリーモデルが60台限定で販売。

    ハイエースのスーパーロングキャンパー特装車をベースに光を受けて深いグリーンが美しく映えるエアロウィンドウカラーの採用や、30周年ロゴを冠したエンブレム、ほかにもシートやマットには風合いのあるキャメルのレザー生地や上質で高級感のあるキャメルカラーのレザー生地を採用するなど特別感たっぷりの1台。先着順なので欲しい人はお早めに!

    TOY FACTORY「BADEN 30th Anniversary limited edition」

    バーデン本来の作りの良さに加え、特別装備がてんこ盛りとなった限定記念モデル。

    昭和テイストに令和の技術を融合させた元祖バンコン「FUSION

    来場者で賑わいを見せていた1台が、この「FUSION(フュージョン)」。1970年代に登場したアメリカンカスタムカルチャー「Vannin’(バニン)」は日本独自の文化として「バンニング」や「バニングカー」として定着し発展。最近では街なかで遭遇する機会もめっぽう減りましたが、自動車産業に勢いのあった90年代後半までは愛好家も多数いました。

    今回展示されたフュージョンですが、創業40年超の老舗ビルダー「かーいんてりあ高橋」が製造。キャンピングカービルダーでも老舗ビルダーの一部はもともとバンニングカスタムメーカーだったところもあり、製作のノウハウは持っています。また、取材したところ親が乗っていたということから子供が成人して依頼されることもしばしばあるとのこと。

    CARINTERIOR TAKAHASHI「FUSION」

    フュージョンはオリジナルのハイファールーフと呼ばれるハイルーフを架装。室内は全高が高くて立って歩けるほど。インテリアのテイストは昭和のキャバレーよろしく昔の電車のシートと同様なベロア素材を壁やシートに採用。平成後期生まれの方には「なんだこれ?」と思うかもしれませんが、昭和世代には懐かしさを感じる仕立てが大きな魅力。

    シャンデリアをはじめとした照明類はすべてLEDに変更され、電装システムはソーラーパネルやリチウムイオンサブバッテリーなど最先端のものを使用するなど、昭和というコンセプトでもしっかり令和の技術が投入されているのもポイントです。こうしたバニングカーを作れるビルダーも現在は減ってきているので、ある意味貴重なモデルともいえる1台です。

    今年は昭和100年の記念年。日本のカスタムカルチャーが令和に復刻。

    昭和テイストながらも使用される機器は最先端。令和と昭和が融合。

    斬新なスタイルで会場を沸かせたホワイトハウスの2モデル

    ポップアップルーフのラインアップ・製造ともに日本一のビルダーがホワイトハウス。そんな同社が新たにはじめたプロジェクトが「Style_iD」。“自分好みに簡単にカスタマイズできる、ワタシナイズなキャンピングカー”がコンセプトで、Style iDの「iD」には、「identify(アイデンティティ)=個人を識別する」という意味。

    カスタムの選択肢(=Style)を駆使して、世界に一台の自分だけのクルマ(=iD)を創り上げ、本当の自分らしさを手に入れて欲しいという願いから命名されました。

    そんな新しいプロジェクトの第1弾がホンダ・フリードクロススター。キャンピングカーらしくないデザインで、運転のしやすさや燃費のよさなどベース車としての基本性能は折り紙付き。Style iDではフリード クロスターをベースに20色のボディカラー(ラッピング)とエクステリアのカスタムが19か所、インテリアかか所のカスタムプランを用意。

    カラーリングはもちろんのこと、旅や遊びのスタイルに合わせることができ、その組み合わせパターンはまさに無限大。購入の仕方も現代的で、WEBでシミュレーション画面を見ながら色やカスタムを選択していき、決定後には完成画像と概算費用がメールで送信され、後日担当者から連絡がいくという流れ。いちいち販売店に行くこともなく、シミュレーターにより購入できるというのも斬新でした。

    ショーでは4台のフリードクロスターが展示され、「Earth Trek(アーストレック)」「Nature Lover(ネイチャーラバー)」「Metro Camper(メトロキャンパー)」「Weekend Trail(ウイークエンドトレイル)」とそれぞれ異なるライフスタイルを提案。

    これらを見ても分かるように、ボディカラーや内外装のパーツによりオンリーワンの1台ができる画期的なサービスとなっています。

    WHITE HOUSE Style_iD「フリードクロス Earth Trekコンセプト」

    ポップアップルーフの上にルーフキャリアの装着も可能だが、重量がある荷物だとルーフが下がるので注意。

    フロント回転シートやシートカバー、ベッドキットを選択した一例。

    「フリードクロスMetro Camper コンセプト」は都市部も自然も似合うスタイル。

    回転させたフロントシートとセカンドシートでリビングの展開ができるシンプルな提案。

    「フリードクロス Nature Loverコンセプト」はポップアップルーフ非搭載。ポップなカラーで女性に向けたコンセプト。

    ベッドキットをはじめ、FFヒーターやレザー調シートカバーなどで個性を表現。

    ファミリキャンプをコンセプトにした 「フリードクロス  Weekend Trailコンセプト」。

    フロアのベッドキットとポップアップルーフ内でファミリー就寝が可能。

    また、先日発売が発表されるやいなや注文が殺到し現在は受注停止になっているジムニー・ノマドについても「ジムニー・ノマド ポップアップルーフ」を展示し先行予約を開始。会場でも多くの人の注目を集めていました。納期についてはメーカー次第なので時期は未定ですが、電動ポップアップルーフならではの開放感や車中泊のしやすさは言わずもがなでしょう。

    WHITE HOUSE「Jimny Pop Up Roof」はジムニー・ノマドユーザーに刺さる1台。

    NV200バネットベースで家族4人が就寝できる「NV HOP

    バンコンやキャンピングトレーラーを製造する創業26年のタコス。初披露となったNV HOPはシンプルな構成でリーズナブルな価格を実現したファミリー向けのコンパクトバンコン。セカンドシートと荷室ソファによりコの字型でリビング展開ができ、収納などは右サイドのキッチン付きロングキャビネットに集約。コの字ソファは4人で着座でき、テーブルを囲むスタイル。

    フラットにしたセカンドシートと、荷室ソファを展開してベッドになるほか、荷室のキャビネット上にマットを橋渡しすればチャイルドベッドも設置が可能。大人2人と子供2人の就寝に対応しています。さらに、フロントシートはオプションで回転式シートに変更でき、フロントシートとセカンドシートで対面のリビングを展開することもできるようになっています。

    TACOS「NV HOP」

    オプションのフロント回転シートがあれば、セカンドシートと向き合って食事などが楽しめる。

    ロングセラーモデル「シュピーレン」にNV200バネット仕様が追加

    フロット・モビールシュピーレンといえばコンパクトバンコンを代表するロングセラーモデル。タウンエースバンをベース車にしていたが、今回NV200バネットバンをベースにした「シュピーレンNV」を新投入。登録はもちろんキャンピング車登録となる白・8ナンバーで、タウンエースバンで培ったノウハウをNV200に注入。

    セカンドシートに1人掛けのバタフライシートと2人掛けの横座りシートを採用し、ロングソファと単座でのリビング展開が可能。左サイドにシンク付きのコンパクトキャビネットが備わり、ここにテーブルをセットして食事や休憩などができる設計。

    Flott・Mobil「Spielen NV」

    シンプルかつ簡単にベッド展開ができ、大人2人が快適に就寝できるベッドも魅力。

    プロボックスにルーフ架装を施した車中泊カーも!

    キャブコンや軽キャンパーを多くリリースしているキャンパー厚木は営業車としてはもちろん、近年ではカスタムのベース車としても人気のあるプロボックスをベースにした「Pattic(パティック)」を初披露。ルーフに架装を施すことで3人就寝を実現。趣味の道具やキャンプギア、大型の荷物も効率よく収納できるひろびろとした積載スペースを確保。

    全高は2m以下に抑えており、一般的な立体駐車場にもしっかり対応しているのもポイント。家具類などをあえて設けず無駄をそぎ落とし、必要な機能を堅実に詰め込んだ1台。釣りなどの趣味や遊びに活躍する、実用性や頑丈さ、使い勝手を重視する方に最適なモデル。

    Camper Atsugi「Pattic」

    フロアに2人、ロフト内に1人の3人就寝を実現。ロフトベッドを荷室にすることもできる。

    華美な装飾はないが、広さや高さを活かせば楽しみ方は自由自在。

    キャンピングトレーラーもニューモデルが続々登場

    上記まではバンコンでしたが、ここからは会場に展示された最新トレーラーをピックアップ。キャンピングトレーラーは運転席やハンドルはもちろん、エンジンやトランスミッションなどもないため、同サイズの自走式キャンピングカーに比べると室内が広いのが特徴。ほかにも動力がないぶん車両自体リーズナブルで維持費も安いとファンも多いジャンルとなっています。

    バンコンやトレーラーを製造するケイワークスは建材メーカー「LIXIL」とコラボした「MIO SPACE(ミオスペース)」を展示。ボディはFRP製でエクステリアには木目風のラインを入れ、駐車場や自然のどちらにも馴染むデザインを採用。シャシーはALKO社のシャシーを使い、安全性・走行性にもしっかりとこだわっています。

    エントランス以外にリアには上下開きのバックドアを搭載。バックドアを開けて家の縁側のようにくつろげる仕様。インテリアはライン状のパーゴラ家具が特徴で、フロントには上部にエアコンを搭載。さらに一見すると分かりませんがフロント右側にキッチン、左側に跳ね上げ式デスクを装備し、使わないときは扉によりリビングからは見えないようになっています。車両総重量が750kgを超えるため、けん引免許が必要となりますが、機能的でお洒落な1台となっています。

    K WORKS × LIXIL「MIO SPACE」

    LIXIL監修のデザインによりモダンで部屋感のある空間を実現。ルーフウインドウも備わり採光性も抜群。

    リアのバックドアは上下開き式を採用。天気のいい日などは縁側のように腰をかけてゆったりとできる。

    防災・災害時に向けたキャンピングカーも展示

    最後に災害と向き合って作られたキャンピングカーの展示も多かったので少し紹介します。2024年1月1日に発生した令和6年能登日本RV協会会員企業が災害派遣車としてキャンピングカー60台以上を派遣し、自治体や全国からの応援職員の宿泊施設で利用されました。

    協会では「防災×キャンピングカー=防キャン」の普及も進めています。こうした支援車としてはもちろん、ユーザーとして防災シェルターとしての利用など、電気・水道などが備わるキャンピングカーの活用方法は数多くあります。ジャパンキャンピングカーショーの会場ではそんな防災をコンセプトにした車両も多く展示されました。

    老舗バンコンビルダーのレクビィからは、災害支援に特化した「PRONTE VVDR」を展示。これは「ボランティアのためのクルマ」がコンセプト。2〜3人が被災地へ赴き、現地での支援を受けることなく自己完結で支援活動ができることを想定し製作。

    注目はキャンピングカー内で水を浄水・循環させることができる「ピュア・サイクル・システム」と24V電装システム「パワー・シュア・システム」を搭載し、自身のインフラを確保しています。

    RECVEE「PRONTE VVDR」

    3人が寝れるスペースに加え、冷蔵庫や電子レンジ、シンクなどを搭載。

    リアには防水パン付きシャワー&トイレルームも備わる。

    右側のリアクオーターウインドウは、ボランティアをする際に必要なるツールボックスとして利用。

    ダイレクトカーズの「トリップ・シェルター」は、避難所を想定して作られた1台。昨年の11月より発売されているモデルで、大型ステンレスタンクを搭載した給水タンクはなんと135L。瞬間温水ボイラーによりシャワーなどが利用できるほか、浄水器を搭載することでファインバブル技術によりタンク内をつねに清潔に保つことが可能。

    ベッド下には洗濯機まで装備し、車内で数日避難を強いられた際も安心して利用できる仕様。

    DIRECT CARS「Trip Shelter 」

    バンクベッドに加え、リビングのベッド展開、リアの常設ベッドなど多人数就寝に対応。トイレ&シャワールームに加え、ベッド下に洗濯機も装備。

    ホワイトハウスのStyle_iD フリードクロススターでは「防災くん」というコンセプトを提案。ポップアップルーフやベッドキットのほかに、サイドオーニング下にトイレやシャワールームとして利用できる間仕切りカーテンを装備。荷室のフロア下にある大型引き出し収納庫には、温水シャワー装置やポータブルトイレ、水などが収納できるようになっていて、万が一の時に車内で過ごせる仕様になっています。

    WHITE HOUSE Style_iD「フリードクロス 防災くん コンセプト」

    ベッドキットにFFヒーター、左右には収納キャビネットを搭載。

    ベッド下の空間を収納庫として利用し、トイレに温水シャワーボイラーなどを収納。

    駆け足でしたが4回に分けて今年のジャパンキャンピングカーショーで気になったモデルを紹介しました。じっくりと紹介したい車両については今後1台ごとに細かく紹介していこうと思います。キャンピングカーショーはこのあと、2月22()23()で名古屋キャンピングカーフェア、3月8日()~3月9日()に大阪キャンピングカーショー、3月22()~3月23()に東北キャンピングカーショーと各地で続々と開催されます。

    買う・買わないではなく、さまざまなジャンルのキャンピングカーを実際に見て・触れて・話が聞けるまたとないチャンスですのでぜひとも足を運んでみることをお薦めします。

    伴 隆之さん

    編集者・ライター

    大学卒業後、自動車専門誌の編集者として勤務し、その後独立。1999年から2年ほどカリフォルニアに住んでいたこともあり、アウトドアと旅が趣味。ニュージーランドでのキャンピングカー旅が特に好きで南北計4回ほど走破。現在は旅やキャンピングカーを中心にアウトドアやオートバイなどの誌面や動画を製作。愛車は1967年式イノチェンティ・ランブレッタと日産エルグランドをベースに自身で製作した車中泊カー。他誌にて全国のRVパークを巡り、その魅力を紹介中。

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