スキーの原点であり古くも新しいスタイル「テレマークスキー」に挑戦してみた!
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    2025.02.13

    スキーの原点であり古くも新しいスタイル「テレマークスキー」に挑戦してみた!

    スキーの原点であり古くも新しいスタイル「テレマークスキー」に挑戦してみた!
    1970年代に復活し、常に一定の根強い愛好者がいるテレマークスキー。どんな魅力があるのか、体験してみた!

    慣れればスノーシューよりも機動力高し!

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    富士見パノラマリゾート・スキー場からほど近い入笠湿原。テレマークスキーならゲレンデ以外のフィールドも遊び場にできる!

    ライター 風間(左)

    東北育ちだが、スキーの腕前はボーゲン程度。30数年ぶりのスキーとなる今回の体験取材。果たして無事テレマーカーになれるのか?

    教えてくれた人

    里山テレマークスキー倶楽部 里吉聡典さん

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    日本テレマークスキー協会の指導員。指導員を受験するまで、パラレルターンをしたことがなかったという生粋のテレマーカーだ。

    テレマークスキーの自由さを体感

    ノルウェー南部のテレマルク発祥とされるテレマークスキー。アルペンスキーとの違いは、かかとが固定されず、自由に上げ下げができるということ。それによって、斜面を滑るだけでなく、スキーを履いたまま歩くこともできるのが最大の特徴だ。
     
    移動手段として誕生したスキーは、そもそもかかとが上がるものだった。ところが、スキー場のゲレンデが滑りやすく整備されたとともに、滑ることに特化しかかとが固定されるアルペンスキーが注目を集め、テレマークターンのスタイルは姿を消した。

    しかし’70年代後半、北米のクロスカントリースキーヤーがその魅力を見い出し、テレマークスキーとして復活。今回は、その魅力を少しでも味わいたいと、生粋のテレマーカーである里吉聡典さんに一日たっぷり教えてもらった。
     
    実際にテレマークスキーを履いてみると、かかとが固定されないことで若干の不安定さを感じる。でも、何より感動したのは、平地での移動のしやすさ。普通に歩く感覚で前後に板を動かせば、すいすい進んでくれる。

    「慣れればスノーシューよりも機動力は高いです」という里吉さんに、午前中はゲレンデでプルークボーゲン(ハの字で曲がる)をみっちり教わり、午後からは入笠湿原へ。富士見パノラマリゾートのゴンドラ山頂駅を出発し、さっそくテレマークスキーを装着。

    その機動力を活かして森を抜けると、雪で覆われた入笠湿原の絶景が広がった。ゲレンデとは打って変わって人もほとんどいない。圧雪されていない斜面を慎重に滑り降りる。ちょっとした冒険気分だ。

    「スキーを履いて山を散歩したり、自然の中、自分だけの場所で、自分なりの時間が楽しめる。そんな自由さがテレマークスキーの魅力です」と里吉さん。
     
    自由なかかとは、ゲレンデというしばりから解放してくれる。混雑したゲレンデを抜け出し、誰もいないバックカントリーへ。そんなテレマークスキーに挑戦してみてはいかが?

    一般的なスキーとの違いは?

    スキーブーツ

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    一見、普通のスキーブーツに見えるが、テレマークスキー専用のブーツは足指の付け根で曲げられる設計。それによってかかとの上げ下げがスムーズに行なえる。

    スキー板とビンディング

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    柔軟性が高く曲がりやすいスキー板は安定性を重視し、アルペンスキーよりやや長め。ブーツを固定するためのビンディングは、つま先だけを固定し、かかとは自由に動く構造だ。

    STEP1 まずはゲレンデでプルークボーゲンの練習

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    お手本

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    スキーの板を肩幅より少し広くハの字に。曲がる際には外側のスキーに加重する。

     

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    余計な力は抜いてリラックス。左に曲がるなら、右足に加重してと。

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    どうしても余計な力が入るが、だんだん曲がれるようになってきた。

    なんとか曲がれるようになりました!

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    練習の甲斐あって、思った方向に曲がれて、止まれるようになった!

    Point

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    斜面に対して体を垂直にすることで、スキーをコントロールできます。

    STEP2 憧れのテレマークターンに挑戦!

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    お手本

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    かかとを固定しないため、滑降時に不安定になるテレマークスキーの欠点をカバーするテレマークターン。

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    リラックスした状態で、スキーを前後に開きながら腰を落とす。

    テレマークポジションはOK!

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    スキーを前後に開いても、あくまで両足に加重するのが基本だ。

    さあ、テレマークターンだ!

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    斜面で挑戦。足を前後に開こうとするも、バランスが全然取れない。

    ターンできる気が全然しない

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    「ダメだー!難しい〜」 「もっと頑張りましょう!」

    斜面では足を前後に開いた瞬間から、両足のスキーのコントロールが効かなくなってしまい、あえなく転倒。まだまだゴールは遠い。

    Point

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    両足で前後にバランスを取るテレマーク姿勢は、深雪や悪雪での走破性が高いのが特徴です。

    STEP3 ゲレンデを飛び出してバックカントリーへ

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    入笠湿原を目指します!

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    午前中のゲレンデでの練習を終え、ゴンドラで山頂駅に到着。ここからはゲレンデを離れて、入笠湿原へ向かう。

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    出発からまもなく、森の中へ。テレマークスキーは新雪の上でもズボっと埋まることなく、ぐんぐん進めるから楽しい。

    やっぱり滑るのは気持ちいい!

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    森を抜けるとなだらかな斜面が。スキーでスイスイ歩くのもいいが、やはり斜面を滑降するのは最高に気持ちいい!


    ゲレンデでは味わえない絶景!

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    ゲレンデから少し離れただけで人がいない銀世界。テレマークスキーの魅力を感じられた瞬間。

    スキーシールを貼れば上り坂もOK!

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    Point

    スキーシール(クライミングスキン)を貼れば、前には滑るが後ろには滑らない。

    かかとが上がるから歩きやすい!

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    スキーを履いたまま斜面を登る。テレマークスキーならどんな場所でも行ける気がする。

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    「おつかれさまでした!」 「ありがとうございました!」

    歩いて滑って登って、疲れた体に染み渡る熱々のコーヒー。絶景を眺めながらの休憩もテレマークスキーの醍醐味だ。

    今回挑戦した場所はここ!

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    入笠山の麓、富士見パノラマリゾート・スキー場で、テレマークスキーのレッスンから、入笠山周辺のスキー散策まで丁寧に指導してくれる。これから始めてみたい人は要チェック。

    問い合わせ先:里山テレマークスキー倶楽部
    https://www.satoyama-ski.com/

    ※バックカントリーへ行く際は、スクールに参加するか指導員とともに行動しましょう。 ※構成/風間 拓 写真/三浦孝明

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