
いまどきのドイツ車はノリ軽&ハイスペを両立
早:ティークロスは2019年から日本で販売されている、売れ筋の小型SUVです。人気の理由はお買い得感にあるかと。
櫻:それは間違いないね。国内外の新車価格が軒並み上昇傾向にあるなか、輸入車で300万円台だから。
早:しかも運転するとすっごい頼もしい。エンジンはターボ付きとはいえ排気量がたったの999ccなのに、ぐいぐい加速しますよ~。
櫻:すごいよね。トランスミッションはDSGという、2枚のクラッチを使って変速を自動化したものなんだけど、一瞬で変速するからエンジンのパワーが切れ目なく路面に伝わるんだ。
早:ボディーもがっちり感があって、無粋な音や振動も少ないです。
櫻:優秀な駆動系を活かす強固な車体と足回りのおかげで、上質かつパワフルな走りを実現しているんだ。
早:それを300万円台で実現したことがすごいし、乗っていて気分がアガるのは、使いやすい機能やデザインにも理由がありそう。
櫻:うん。ティークロスは昨年マイナーチェンジして、外装はライトやバンパー部のデザインを刷新。内装はダッシュボード周りの素材をソフトパッドにして質感を上げ、センターディスプレイも見やすい形にするなど、モードをとらえている。
早:カラバリもたくさんありますね。今回乗ったティークロスのレッドをはじめ、イエロー、ブルーが加わって全8色になりました。
櫻:昔からドイツ車はブラックやシルバーなど、高級感を強調する色が好まれてきたけど、ティークロスはカジュアルで若々しい選択肢をそろえている。ドイツ車の「高い」「堅い」イメージを変える一台だね。
早:どんなにつくりが良くても、生真面目なだけのクルマは盛り上がりに欠けます。その点、ティークロス
はノリが軽くて楽しいっす。
櫻:そのとおり! 最後におすすめグレードだけど、ベーシックなTSI Activeは336万8000円。一方、写真のTSI Styleには先進技術を採用したヘッドライトやシートヒーターなどアウトドアで役立つ機能が標準で付くので、こちらがおすすめ。
早:オプションを足しても見積もりががっつり上がらないのが、フォルクスワーゲンのいいところですね~。
箱型の実用的な設計に洗練をプラス
フォルクスワーゲン/ティークロス TSI Style
¥3,673,000
問い合わせ先:フォルクスワーゲン TEL:0120-993-199
https://www.volkswagen.co.jp
1970年代、『ゴルフ』でハッチバック車の未来を切り拓いたフォルクスワーゲンが現代に提案する、小型SUV。省スペース・小排気量で高い機能と経済性を発揮。フルオプション仕様の最上級グレードでも428万8,000円だ。
ボクシーな体型ながら、外板のシャープな切り込みなどでスポーティー感を表現。ライトやバンパーなど、クルマにとって印象的な部分を刷新した。ルーフレールはベースグレードを除き標準装備。
天井に余裕があるから無理なく積める
後席の背もたれをたたんだ状態。荷室の高さは2段階に調整でき(写真は低い状態)、2人分のキャンプ道具は余裕で積める広さだ。
フル乗車では奥行きが狭くなるものの、高さがあるので想像以上に積みやすい。
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気楽に乗れる!
トレッキングのお供にちょうどいいカジュアルなSUVだ。
基本設計の高さが際立つアップデート
マイナーチェンジでダッシュボード周辺の素材が上質なものに変わり、高級感を演出。センターディスプレイは操作しやすいタッチパネル式になった。
しっかり体を支えるスポーツコンフォートシートを装備。
後席の頭上や足元に余裕があり、シートもしっかりつくられている。
カメラで前方を検知し、片側22個のLEDを個別にオン・オフしてきめ細かい配光を行なう最新のIQ.LIGHTは、キャンプ場周辺を走るときにも便利。
高効率の小排気量エンジンを搭載。
SPECIFICATIONS(TSI Style)
【ボディー寸法】
全長 4,140㎜
全幅 1,760㎜
全高 1,580㎜
最低地上高 180㎜
最小回転半径 5.1m
ホイールベース 2,550㎜
タイヤサイズ 205/55R17
車両重量 1,260kg
【エンジン】
排気量・種類 999cc直列3気筒ターボ
最高出力 85kW(116PS)/5,500rpm
最大トルク 200N・m/2,000~3,500rpm
燃料種類 無鉛プレミアムガソリン
燃費(WLTCモード) 17.0km/ℓ
【トランスミッション】
7速DSG(AT)
ファミキャン前提ならティグアンもおすすめ
ティークロスよりも大きいティグアンなら、人も荷物も多いキャンプに行きやすい。こちらも改良が施され、ボンネットの位置を高くするなど、よりSUVらしいスタイルに。アウトドア向きのディーゼルエンジン+4WDも選べる。¥4,871,000~
※構成/櫻井 香 撮影/三浦孝明
(BE-PAL 2025年3月号より)