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クスクスについて知ろう
北アフリカの伝統食

クスクス。
クスクスと聞いてもピンとこない方が多いのではないでしょうか?クスクスとはパスタの一種のこと。パスタといっても一般的な細長いものとは、見た目が異なり、1~3mm程度の粒状で、一見すると雑穀のように見えるつぶつぶ食材です。
原材料は硬質な小麦の一種であるデュラム小麦。粗びきしたものに水を含ませ、小さな粒になるように成形し、いったん火を通してから乾燥させて作られています。
発祥は北アフリカエリアで、ヨーロッパ諸国に広がり、現在では南米でも食べられています。日本国内では、モロッコ料理店や、エスニック料理店で楽しむことができます。
クスクスの栄養価

クスクスは食物繊維が豊富な食材。
クスクスには大量の食物繊維が含まれており、その量は同量の白米の7倍とも言われています。食物繊維には腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整えて基礎代謝を高める働きがあります。代謝が上がれば脂肪が燃焼されるため、ダイエット効果が期待できます。
また、クスクスにはビタミンB1・B2も大量に含まれており、美肌効果と疲労回復も期待できます。
そのため、クスクスはダイエットや美容目的で召し上がるのもおすすめできます。
アレンジ幅が広い食材
クスクスはクセがなく、プレーンな味わい。プチプチとした食感もクスクスの魅力です。
パスタのようにソースと絡めて食べるのはもちろんのこと、食材と一緒に煮込んでリゾットようにもできます。マカロニのように、サラダとして食べるのも一般的。炒め物にも使用できます。
また、クスクスはキャンプや登山中の食事にもおすすめ。軽く、携行にかさばらず、お湯で戻すだけで食べられるからです。レトルトカレーやスープと合わせると、贅沢な山ご飯に仕上がります。
このように、さまざまな料理にマッチするため、主食にも副食にも活用できる万能食材なのです。
クスクスの戻し方を知ろう
クスクスは食べる前に下準備が必要です。簡単な戻し方をお伝えします。
【材料】

クスクスを戻すための材料。
- クスクス 200g
- オリーブオイル 大さじ2
- 熱湯 200ml
- 塩 適量
【戻し方】

材料とお湯を入れて、蒸らすだけで戻せます。
- 耐熱ボウルにクスクスを入れ、塩を混ぜて熱湯を注ぎます。
- ラップをかけて10分ほど放置します。
- ラップを外し、へらや箸などでかき混ぜてほぐしたらできあがりです。
屋内で調理する場合は再度ラップをして、500wのレンジで3分ほど加熱すればふっくらと仕上がります。クスクスに下味をつけたい場合は、調味料やスパイスを溶かした熱湯をクスクスに注ぎましょう。
今回200gのクスクスの戻し方をお伝えしましたが、クスクスが100gならば使用する熱湯は100ml、50gならば50mlと、熱湯の量は同じ割合でOKです。
クスクスを使ったレシピ【サラダ編】
クスクスの中華風サラダ(2~3人分)
どこの家庭にもある調味料を使った中華風サラダです。クスクスのプチプチ感としゃっきりした野菜の食感が楽しめます。
【材料】
- クスクス 50g
- きゅうり 1本
- たまねぎ 4分の1
- トマト 1個
- 醤油 大さじ1
- 酢 大さじ1
- 砂糖 大さじ2分の1
- 中華だし 小さじ1
- ごま油 小さじ2
【作り方】
- きゅうりとトマトをサイコロ状にカット、玉ねぎをみじん切りにする。
- 玉ねぎに醤油・酢・砂糖・中華だしを加えなじませる。
- 戻したクスクスにきゅうりとトマトを加え、調味料をなじませた玉ねぎをかけて、よく和える。
- ゴマ油をかけたら出来上がり。
クスクス入りポテトサラダ(2~3人分)
おなじみのポテトサラダにクスクスを加えると、いつもとは違った食感を楽しめます。腹持ちがよくなるため、ちょっとお腹がすいた時にもおすすめのレシピです。
【材料】
- クスクス 50g
- じゃがいも 2個
- マヨネーズ 大さじ4
- 粒マスタード大さじ2
- 乾燥バジル 小さじ2
【作り方】
- じゃがいもを洗い、濡れた状態でクッキングペーパーに包み、さらにサランラップでふんわりと包みます。
- レンジ600wで5分30秒~6分加熱し、皮をむいてスプーンやマッシャーでつぶします。
- 戻しておいたクスクスをじゃがいもに加え、マヨネーズを入れてよく混ぜ合わせます。
- 塩コショウで味をととのえ、乾燥バジルを振りかけたら出来上がり。
クスクスを使ったレシピ【煮込み料理編】
鶏肉のトマトソース煮込み(2~3人分)
材料を入れて煮込むだけで出来上がる簡単料理です。クミンやシナモンのスパイスが香り、食欲をそそります。
【材料】
- クスクス 150g
- 手羽元 6本
- カットトマト缶 1缶
- 玉ねぎ 1個
- にんじん 1本
- 干しブドウ お好みで
- オリーブオイル 大さじ1
- カレー粉 大さじ2
- クミンスパイス 小さじ2分の1
- シナモンスパイス 小さじ2分の1
- しょうが 小さじ2分の1
- にんにく 1欠片
- キューブコンソメ 1個
- 水 200ml
【作り方】
- 鍋にオリーブオイルを入れ、すりおろしたしょうがとみじん切りにしたにんにくを弱火にかける。
- にんにくのにおいがしたら、みじん切りにした玉ねぎとを入れ中火で玉ねぎが透き通るまで炒める。
- カレー粉・クミンスパイス・シナモンスパイスを入れ、弱火で1分ほど炒める。
- フライパンで手羽元を、表面に軽く焦げ目がつく程度炒める。
- カットトマト缶・1cmほどの輪切りにしたにんじん・炒めた手羽元・干しブドウ・キューブコンソメ・水を入れて弱火~中火で30分以上煮込む。
- 戻しておいたクスクスにかけて出来上がり
ラタトゥイユ缶で時短!ラム肉の付け合わせ(2人分)
ラタトウィユ缶でラム肉を煮込む時短料理です。材料も少なめで、誰でも簡単に調理できます。ラム肉の独特の味わいと、香るスパイスの風味を楽しめます。
【材料】
- クスクス 100g
- ラタトウィユ缶 1缶
- ラム 150g
- クミンスパイス ふたつまみ
- コリアンダースパイス 小さじ2
- パプリカパウダー ふたつまみ
- オリーブオイル 小さじ1
【作り方】
- ラム肉を一口大に切り、オリーブオイルでコリアンダースパイス・クミンスパイスとともにさっと炒める。
- パプリカパウダーとラタトゥイユ缶を加えて、弱火~中火で10分ほど煮込む。
- 戻しておいたクスクスに添えて出来上がり。
クスクスを使ったレシピ【現地風料理編】
ハリッサ風味の魚介煮込み(2人分)
ハリッサとはパプリカをベースに、唐辛子やコリアンダーなどのスパイスを加えた調味料です。ペースト状のものが、業務スーパーやカルディなどの輸入食材店で販売されています。
クスクスがよく食べられているチュニジアなどで料理に使われているため、クスクスとの相性も抜群。まろやかな辛味とスパイスのコクを手軽に料理に加えられます。
【材料】
- クスクス 100g
- タイなどの白身魚切り身 150g
- ハリッサ 大さじ2
- アサリ 150g
- カットトマト缶 1缶
- ローリエ 1枚
- じゃがいも 大半分
- 玉ねぎ 4分の1
- セロリ 1本の半分
- オリーブオイル 小さじ1
【作り方】
- じゃがいもの皮をむき一口大にカット、セロリと玉ねぎは薄切りに、アサリは洗って水につけ砂を抜いておきます。タイの両面にはハリッサ(分量外)を塗っておきます。
- 鍋にオリーブオイルを敷き、玉ねぎとセロリを、玉ねぎが薄く透き通るまで中火で炒めます。
- 玉ねぎとセロリに、じゃがいも・カットトマト缶・ローリエを入れ、中火でじゃがいもが柔らかくなるまで、10分ほど煮込みます。
- 煮込んだソースにアサリとタイを入れ、アサリの口が開くまで5分ほど煮込みます。
- 器に戻したクスクスと鍋の中身を盛り付け、小鉢にハリッサを入れて添えたら出来上がりです。ハリッサはお好みの量、料理にかけて召し上がってください。
モロッコ風タブレ(4人分)
タブレとはモロッコのサラダのこと。カットした野菜とクスクス・調味料を混ぜるだけで出来上がる簡単レシピです。レモンの汁をふんだんに利用した、さわやかな味わいを楽しめます。
【材料】
- クスクス 200g
- きゅうり 1本
- トマト 1個
- 紫玉ねぎ 4分の1
- パプリカ 半分
- レモン 1個
- ひよこ豆缶 100g
- ミント 適量
- オリーブオイル 大さじ2
- 塩コショウ 適量
【作り方】
- トマト・きゅうり・パプリカを1cm角ほどにカットする。紫玉ねぎはみじん切りにして5分ほど水にさらす。レモンは汁をしぼる。
- ボウルにひよこ豆缶とカットした野菜・戻しておいたクスクス・オリーブオイル・レモンの汁を入れて混ぜ、塩コショウで味をととのえましょう。上から手でちぎったミントを振りかけたら出来上がりです。
クスクスは使える!キャンプ飯を充実させよう!
クスクスはシンプルな味わいのため、エスニックな料理だけでなく、和食・洋食・中華などさまざまな味付けにマッチする万能食材です。
持ち運びやすく、バーベキューで焼いた肉の付け合わせとしてもぴったりです。ぜひ次回のキャンプでおためしください。