
ある日は車内でゆっくりと仕事をし、また別の日には観光地を巡ったり、買い出しや移動をして新しい場所へと足を運んだりと、毎日が違った一日です。
今日は、ポルトガル最南端にある「サグレス岬」へ向けての旅をお届けします。ここはサーフィンの名スポットとしても知られ、驚くことに世界各国から集まったキャンピングカー50台以上が一堂に会している場所でした。
どんな風に過ごしたか、そしてこの地で見つけた驚きの景色とは?ぜひ一緒に旅の様子を覗いてみてください。
7:00【起床・朝食】移動日は早起きが基本!

キャンピングカーにはキッチンもあり、ここで毎日自炊しています。
移動しない日は、比較的ゆっくりと朝の支度をしますが、移動や観光の日は早起きをして、朝食も早めに済ませます。普段の朝食は、車での節水やガスの使用を考えて、なるべく簡単にしています。

コーヒーや紅茶を淹れ、フルーツとグラノーラを食べて簡単に済ませています。
ヨーロッパの冬は日照時間が短く、朝も明るくなり始めるのは8時半過ぎ。暗い中での朝の準備はちょっと憂鬱ですが、早く済ませて気持ちよく出発できるようにしています。朝食をささっと終わらせて、後片付けをしてから、車を「家の状態」から「移動できる状態」に整えます。
固定されていないものが移動中に揺れ動いて壊れることがないよう、すべて棚の中にしまい、整理整頓します。以前、物をしまい忘れてそのまま出発してしまい、移動中に落ちてテーブルに穴が開いてしまったことがあったので、今では出発前にしっかり確認するように気をつけています。

物が落ちないようにしっかりと収納してから車を発進させます。
8:00 出発前の給水・排水作業は欠かせません

ヨーロッパにはこのような無料のRVパークが豊富にあるので、低コスト旅には助かります。
次の目的地で給水・排水施設があるとは限らないため、必ず水タンクを満タンにし、排水タンクは空に、そしてカセットトイレもきちんと洗浄してから毎回出発しています。私たちの水タンクは150Lの容量があり、満タンになるのに約20分ほどかかります。そのため、時間に余裕を持って早めに準備を始めるよう心がけています。
作業が終われば、いよいよ出発です!
8:30 ポルトガル最南端までいざ出発!

今日のルートはこちら!ロウザウからサグレス岬まで2時間半の道のりです。
現在はポルトガルを縦断中で、首都のリスボンから約1時間半の距離にある、Lousal(ロウザル)という小さな田舎町で3日間過ごしていました。今日はポルトガル最南端のサグレス岬を目指して出発します!朝から大雨でしたが、天気予報では正午から晴れる予報だったので、そうなることを願いながら、目的地へ向かいます。
途中、ポルトガルの田舎道をドライブしながら、のどかな風景に心が癒されました。目的地に近づくにつれ、雨が止み、青空が顔を出し始め、サグレス岬に到着したころにはすっかり晴れ、絶景の大西洋が広がっていました。

この地域はキャンピングカーがとても多く、同じ目的地へ向かっている車をたくさん見かけました。
11:00 サグレス岬へ到着
サグレス岬に着いてまずびっくりしたのがキャンピングカーの数です!ここはキャンピングカー専用の駐車場ではないものの、広々としたスペースが完備されており、なんと50台以上のキャンピングカーが大集結していました。駐車している車両をよく見ると、フランス、オランダ、ドイツ、イングランドなど、様々な国から来たバンライフを楽しむ旅行者たちが多く、異国の雰囲気が漂っていました。

イベントがあるわけでもなく、オフシーズンにこんなにキャンピングカーが集まっていてビックリです!
車を駐車して、とりあえず周囲を散策していきます。サグレス岬は、ポルトガルの最南端に位置する岬で、中世時代の航海の出発点としても知られ、大航海時代において重要な役割を果たした歴史的背景の残る場所でもあります。

多くの探検家たちが新しい世界を目指してここから出発したことから、この場所は「ヨーロッパの始まり」とも言われています。
大西洋に突き出た崖からは、絶景のパノラマビューが広がり、美しい風景を一望できるため、観光客に人気のスポットです。岬の一番端には、要塞と灯台があり、1人10ユーロ(約1,600円)で中を見学することができます。私たちは入らず、外からの景色を楽しみました。
さらに、ここはサーフィンの人気スポットでもあります。大西洋からの強い波が打ち寄せ、特に冬場や春先には大きな波が発生し、世界中からサーフィン愛好者たちが集まります。断崖の上からは、風に乗って波を乗りこなすサーファー達の姿を眺めることができ、波の上で繰り広げられるアクションは、とてもダイナミックでした。

サーファーとバンライファーが集うサグレス岬は、自由に満ちた魅力的な場所です。
サーファーの多くはバンライフをしている人たちのようで、自由なバンライフとサーフィンを存分に楽しむことができ、この組み合わせは、旅行者にとって非常に魅力的な選択肢だと感じました。
観光の後は昼食とお仕事タイム
12:00 昼食
周囲を少し散策した後、車に戻って昼食をとります。私たちは、時短を心がけており、昼食はいつも前夜の夕食の残りを温め直して食べることにしています。夕食は多めに作っておき、翌日のお昼に温め直すだけで済むので、時短はもちろん、節水やガスの節約にもつながり、効率的な方法だと感じています。
13:00〜18:00 仕事

遊びや観光だけではなく、仕事もしっかりこなす毎日です。パソコンを使って、どこでも集中してお仕事タイムを確保しています。
お昼を食べ終えた後は、仕事の時間です。この日は午前中に移動と観光を少し楽しんだので、午後はしっかりと仕事に集中します。
18:30 夕日を眺めながらゆったりしたひと時

美しい海の向こうには、アフリカ大陸やアメリカ大陸が広がっていると思うと、壮大な世界を感じずにはいられません。
車内でパソコンワークを終えた私たちは夕日を見に行くことにしました。少し曇っていたので、太陽が完全に水平線に沈む瞬間は見られませんでしたが、隙間から差し込む太陽光が神秘的で、その光景に感動しました。自然の壮大さに包まれながら、バンライフならではの贅沢な時間を過ごしました。
19:30 今日は奮発して地元の海鮮ディナーを食べに行くことに!
普段は食費を抑えるためにも毎日車内で自炊をしていますが、今日はせっかくなのでレストランで食事を楽しむことにしました。南部のアルガルヴェ地方は海に面しているため、新鮮なシーフードが豊富で、地元のレストランで本格的な海の幸を堪能する絶好のチャンスです!
サグレス岬から徒歩5分にサグレスの小さな町があり、海沿いには宿泊施設やレストランが並んでいます。私たちが訪れたのはMar a Vista(マレ・ア・ヴィスタ)というレストランで、生簀に入った新鮮な魚介類をその場でさばき、すぐに料理してくれます。

豊かな風味が特徴で、とても美味しくいただきました。
食べたのは、この地方を代表する料理の一つ、Cataplana de Tamboril(カタプラーナ・デ・タンボリル)。丸い金属製の鍋に、白身魚やムール貝、アサリ、トマト、ジャガイモ、オリーブオイル、ハーブを一緒に煮込んだ料理で、食材の旨味がしっかり閉じ込められています。ディナーを楽しみながら、ふたりで「普段の自炊も楽しいけれど、たまにはこうして外で美味しいものを味わうのもいいね」と、旅の余韻に浸りました。

ポルトガルを代表する食後酒のポートワインは、甘くとても飲みやすい。
食後には、ポルトガルを代表するヴィーニョ・ド・ポルトという食後酒がサービスとして提供され、食事の締めくくりとして最高のひとときとなりました。素晴らしい食文化に触れることができ、貴重な経験となりました。
11:30【就寝】 バンライフの1日は毎日違って刺激的

波の音に包まれながら眠れるなんて、バンライフならではの贅沢な瞬間です。
食事を終え、キャンピングカーに戻った私たちは、寝る準備を始めました。外では波が岩に砕ける音が遠くから聞こえ、その心地よい音を耳にしながら、ゆっくりと眠りに落ちていきます。
バンライフは、毎日が冒険であり、楽しい日もあれば、トラブルの日もあったりと、毎日違って本当に刺激的です。今日も新しい場所で、新しい発見があり、旅の途中で感じるワクワクと自由を存分に楽しみました。これからも、ヨーロッパ各地でのバンライフの様子をお届けしていきますので、どうぞお楽しみに!
