
キャンピングカーを手に入れたからといって、すぐに旅が始まるわけではなく、出発前に揃えるべき装備やアイテムがたくさんありました。
今回は、旅立ち前に実際に購入したり取り付けたりしたアイテムや装備をご紹介します。「バンライフを始めたいけど、まず何を準備すればいいの?」という方のヒントになれば嬉しいです。
まずは準備から。旅立ち前の点検や整備は欠かせません

私たちは、ヨーロッパ旅をするためにイタリアで中古のキャンピングカーを購入しました。車にはすでにキッチンやトイレ、シャワー、ベッドなど必要な設備はすでに備わっている状態でしたが、車が手に入ったからといって、すぐに旅に出発できるわけではありません。
安全に長距離・長期間の旅をするためには、まずしっかりとした整備や点検が必要でした。
旅先でのトラブルを防ぐためにも、キャンピングカー専門の整備工場へ持って行き、以下のようなポイントをしっかりとチェックしてもらいました。
車部分の基本点検
- エンジンオイルやブレーキオイル・フィルターの交換
- タイヤの状態をチェック
- ブレーキ・ライト類の点検
- バッテリーの電圧・寿命の確認
- サスペンション・ダンパーの点検
家部分の設備の確認
- 水回り(給水・排水タンク、水道ポンプ、蛇口)の動作確認
- ガス設備(コンロ、ヒーター、ボイラー、冷蔵庫)が安全に使えるか
- 照明やサブバッテリー、ソーラーシステムの電気系統確認
- ドアや窓、網戸の開閉、ロックが正常に作動するかどうか
一般車と同様の整備項目に加え、キャンピングカー特有の設備もしっかりとチェックしておくことがとても大切だと実感しました。
【装備編】快適な車中泊旅を支えるベース作りが大事
購入したキャンピングカーには、大体の設備が揃っていましたが、長期の快適なバンライフには必要と判断して追加した装備もいくつかあります。
バッテリー&インバーター

パソコンとインターネットを使ったリモートワークをしながら旅をする予定だったので、電源の確保は必須でした。もともとソーラーパネルは設置してあったので、それを活かしつつ、90Vの鉛サブバッテリーを2つと、700Wのインバーターを新たに取り付けました。
これで、太陽光・走行中・外部電源のどこからでも充電できるようになり、電気まわりの不安がかなり減りました。また、バッテリーは車のエンジンとは別なので、万が一使い切っても走行には影響なく、安心して仕事も旅も楽しめる環境が整いました。
USBポート

キャンピングカーの中って、意外とコンセントが少ないんですよね。旅に出る前に、「どこにコンセントがあったら便利か」を考えておくのがおすすめです。
私たちは、就寝中にもスマートフォンを充電できるよう、ベッドの上にUSBポートを2つ取り付けることにしました。寝転びながら充電できるのはもちろん、寝る前にさっと繋げて、朝にはフル充電されているのが地味にうれしいポイントです。
バックカメラ

キャンピングカーは、サイズが大きく、長さも高さもあって死角も多いので、慣れるまでは運転や駐車に苦戦することがあります。特に、私たちの車は全長670cmもあるので、後方の感覚がつかみにくく、後退時や駐車時に手こずり、同乗者に外に出て誘導してもらう場面も多々ありました。
そこで、事故防止と安心のためにバックカメラを取り付けることに。このおかげで、運転席のモニターから後部の映像をしっかり確認することができ、一気に駐車時のストレスを軽減することができました。
【アイテム編】日々の暮らしを支える細かいアイテム選びが鍵!
キャンピングカー旅を快適に続けるには、大きな設備だけでなく、日々の暮らしを支える“細かいアイテム選び”が意外と重要です。
給水用の水道ホース

キャンピングカーの水タンクに水を補給するためのホースは必須アイテムです。給水場所によって距離がまちまちなので、ある程度の長さがあるものを選んでおくと安心です。
私たちは、15mのコンパクトに巻けるタイプを使っていて、収納にも困らずとても重宝しています。
外部電源ケーブル

RVパークやオートキャンプ場など、外部電源が使える場所では、このケーブルが大活躍します。外部電源に接続すればキャンピングカーでも家同然の電力を使うことができ、ドライヤーやヘアアイロンなど、消費電力の高い家電も使えるようになります。
また、定期的に外部電源でしっかり充電しておくことで、バッテリーの持ちも良くなります。
車を水平にするレベラー

停車する場所によっては、地面が傾いていることも多く、そのまま駐車してしまうと、キッチンやシャワーの水はけが悪くなったり、冷蔵庫の効きが悪くなったり、寝るときに違和感を感じたりと、車にも体にも支障が出てしまいます。
そんな時に便利なのがレベラー(カースロープ)です。車の傾きに合わせてタイヤの前輪もしくは後輪にレベラーをセットし、その上に車を乗せることで車体を水平に保てるので、車内での快適さが格段にアップします。
サンシェード

日差しが強い日やプライバシーを確保したいときに便利なのがサンシェード。特にフロントやサイドの窓に使うことで、日差しを遮って車内の温度上昇を防いでくれます。
また、冬場は窓からの冷気の侵入を和らげる効果もあるので、断熱対策としても役立ちます。折りたたみ式で収納しやすいタイプを選べば、出し入れも簡単!
コンパクトなキッチン用品

キャンピングカーのキッチンはスペースに限りがあるうえ、常に移動をともなうので、アイテム選びには工夫が必要です。なるべくかさばらず、収納しやすく、移動時の振動にも耐えられる割れにくい素材を選ぶのがポイント!
重ねて収納できる鍋・ボウル・タッパー、取っ手の取れるフライパンなど、コンパクトで実用的なアイテムが活躍しています。とはいえ、あれもこれもと持ち込んでしまうと、結局使わず、すぐに車内がモノであふれてしまうので、まずは必要最低限を揃えて、足りないと感じたら旅の途中で調達するようにしました。
こちらの記事では、キッチンの紹介と実際に使っているキッチンツールや収納術を紹介しています。
準備は大変。でもその分、旅はもっと楽しくなる!

旅の初めは、何を揃えたらいいのか迷うことも多いと思います。でもまずは、自分の旅のスタイルや期間、目的をしっかりイメージした上で、「自分たちに本当に必要なものは何か?」を考えながら、装備やアイテムを選んでいくのが大切だと実感しました。
準備には時間も手間もかかりますが、安全に走るための整備と、快適に暮らすための工夫、それを乗り越えた先には、自分らしい旅が待っています。