記者・櫻井&編集・西村による試乗レポート。今回は三菱/デリカD:5編です。
四角いカタチを保ちつつ押しの強い顔に!
巨大なグリルと縦型LEDライトを組み合わせたフロントマスクは、インパクト満点。後ろ姿もモダンなデザインに改められている。全長が1㎝、全高は8㎝大きくなった。
西村 アメリカではRV=キャンピングカーですが、日本の主流は普段使いもしやすい乗用4WD車です。
櫻井 その先駆けが、三菱のデリカシリーズ。1982年に登場したデリカスターワゴン4WDは、副変速機付きのパートタイム4WD。十分なロードクリアランス、そして広い室内空間を備えた画期的なクルマだった。
西村 コンセプトはデリカスペースギア、デリカD:5へと進化しても変わることがなく、今では『タフに遊べるミニバン』として独自の地位を確立していますね。
櫻井 その最新世代が2018年11月に登場。都会的な印象がグッと強くなった。
西村 今回の改良は、外観のリフレッシュとインテリアを含めた質感の向上に加え、全モデルをディーゼルエンジンに統一。静粛性にも力を入れているとか。確かに車内で聞くエンジン音はずいぶん小さくなっています。
櫻井 静かなのはATが6速から新開発の8速になったこともある。トルクも太くなって、山道ではとくに違いを感じるはず。
西村 インテリアでは大画面のカーナビが目につきます。
櫻井 高画質で見やすいし、インテリア全体がすごくモダンになったね!
西村 なにしろ基本設計は、2007年の登場から変わっていませんでしたから。手に触れる部分はソフトパッドを使い、木目調パネルもリアルで立体感のある造形。目につく部分に最新の演出が盛り込まれているぶん、新しさを感じます。
実用に直結する機能を大幅に改良!
古さが目立ってきた従来型から大きく変化したインテリア。高級感だけでなく、シフトレバーや走行モードダイヤルの剛性感を高めるなど、機能面の向上も著しい。
櫻井 目に見えない部分の進化も目覚ましいよ。新しいデリカÐ:5には自動ブレーキや車線逸脱警報、アダプティブ・クルーズ・コントロール、自動切り替え式ハイビームが付く。さらに上級グレードには、後退時及び斜め後方の車両検知システムと車線変更アシスト機能まで付いている。
西村 それはすごい! むしろ安全性の強化こそが、新型デリカD:5の最大のニュースかもしれません。
櫻井 都会的になった外観のデザインを嘆く人もいるだろうけど、メーカーの話では、アウトドア好きでも街乗りに合うイメージを求める人が増えているのだとか。
西村 キャンプ人口が増えたことも関係あるでしょうね。
櫻井 普段使いしやすいルックスをもつRVは、今後のキーワードになると思うよ。
エンジンはディーゼルに一本化
販売台数の9割がディーゼル車だったという実績に基づき、ガソリン車は終了。豊かな低速
トルクがいっそう力強くなった。
夢が広がる広大なラゲッジ!
シートアレンジやラゲッジの広さは従来どおり。跳ね上げて収納するのが大変な、重い3列目のない5人乗りも開発してほしい!
重い3列目もベッドとして使ううえでは大きな威力を発揮。寝心地サイコー!
三菱/デリカD:5
MITSUBISHI DELICA D:5
G-POWER PACKAGE
予約価格帯/約¥3,850,000~約¥4,250,000
https://www.mitsubishi-motors.co.jp/
【コラム】
アウトドア大国・アメリカの最旬SUVはこれ!
キャデラック/XT5クロスオーバー
選択肢が少ないアメリカ製SUVにおいて着実にファンを増やしているのが、2017年から日本で発売中のキャデラック/XT5クロスオーバー。作り込まれたインテリア、3.6ℓのV6エンジンがもたらすリッチな気分は、遠出の活力になる。フルフラットになるラゲッジを備え、価格は619万
円~。左ハンドルのみの設定。
https://www.cadillacjapan.com/
※構成/櫻井 香 撮影/小倉雄一郎、篠原晃一