日本のミライを明るくする! 園児野生化計画 vol.72
子供達とフィールドに入っていると、子供達がとっている無意識の行動や遊びがとても平和で豊かな空気感を発していて、それが心に強く入り込んでくる”安心の風景”に見えることがある。これはある意味ノスタルジック感にも近いものがあるかもしれない。
安心の風景というのは、昔から現在までの地球と現在からこれからの地球を受け継いでいける気がする安心感のようなもので、僕が勝手に感じている言語化しにくい感情だ。でもこの感覚は他の方とも共有できることが多く、今回も若い担任の先生方と一緒にこの風景を共有した。
里山の日陰は完全に冬模様…。この日も朝から猛烈に寒いスタートになった。
朝から猛烈な寒さを感じる日、子供達とさっそくフィールドに出かけた。日は差すものの、大人の僕たちはジャケットを脱ぐことなど不可能に感じるこの日、いつもの遊び場に到着した子供達はすぐに上着を脱ぎ、そして倒木に放り投げて思い思いの場所に散っていく。
元気の象徴とも言えるこの無造作の中に秩序があるジャケット達を見ると幸せな気持ちになる。
とある女の子達は、一番日が当たる場所に生えている木の垂れ枝につかまりターザンごっこを始めた。時にひとりで、時に3人一緒にターザンしてはキャッキャと元気な笑い声がフィールドに響く。遊び方が決まっていない自然物で展開されるこの木は、いつもクリエイティブな子供達によって変化ある遊具に変わっていくのだ。
「楽しい!」を体で表すとこういう後ろ姿になるのだ。
「寒ければ走ればいい」を体現しているチームも現れた。「寒ければ走ればいい」は完全に大人目線の言い方で、実際は走りたいから走っているだけ。彼らは走るという行動で発散しているのだ。日常空間を考えると、公園、園庭、園舎と様々な発散場所があるが、ほとんど自分達しかいない変化にとんだこのフィールドは最高の発散場所に違いない。
とにかく走り続ける子供達。立ち止まるのは、分かれ道に出て道を選ぶときくらいだった。
カメラを構えれば必ず現れるヒーロー達。フィールドでたくさん遊んだ子供達は、毎回ちょっぴっり出来ることが増えて”強く”なっていく。その気持ちが彼らを本物のなんとかライダーとかなんとかレンジャーにしてくれる様な気がする。今回彼は、今までで一番高い場所から落ち葉の山に飛び降りることができた。
めまぐるしく変化する日本の中で、こういう元気な子供達が本当に正義の味方になってくれるのかもしれない。
ほっぺたを真っ赤にした子供達は今日も元気に園バスが待つ山の下に走って帰った。上着はもういらないけど、無くすとお家の人に怒られる(と思っている)ので我慢して着たり、無理矢理体に巻き付けてただただ思いっきり走っていった。
下山後の彼らは、もう汗だく…。未来は君たちに任せたといいたくなる頼もしさだ。
全ての風景が、地球上で様々なことが起きている昨今心配事も多い中僕たち大人を安心させてくれる風景ばかりでした。今日も子供達のためにという名目のもと、僕がしっかりと充電させてもらいました。
<注意>
・様々な遊びは、子供達の安全に注意しながら行っています。