翌朝は、部屋から朝日が見えました。朝食前に自転車で島を一周(約26km)。海の景色、山の緑、それを照らす朝の光は、島に泊まったからこそ見られる特別な景色です。朝食後、市村さんのガイドで周辺の見所を案内してもらいました。輪空では、宿泊者を対象にガイドとレンタサイクルをオプション設定しています。今回は「SNSで自慢できるとっておきの風景とランチ」とリクエスト。宿がある生口島から走り始め、大三島、伯方島を走りました。
市村さんは、ブルーラインという一般的なしまなみ海道縦断コースとは違う、裏道を案内してくれました。多々羅大橋、大三島橋の全景を少し離れたところから見る場所に連れて行ってもらいました。まさにSNSで自慢できる景色でした。
市村さんは、元ピスト(自転車のトラック競技)の選手だそうです。今でも60代とは思えぬ脚でグイグイ坂を上っていきます。こんなに速い先輩と走ったのは久しぶりでした。ロードバイクでガンガン走りたい人も、ぜひガイドを頼んでみてください。
そして、ランチは大三島にある『incense』という海辺のカフェへ。市村さんと仲の良い素敵な夫婦が美容室とカフェをセットで経営しています。「静かな雰囲気を楽しんでいただきたいので、なるべく予約をしていらしてください」とは奥様で料理長である高原恵子さん。この日食べたランチは、ボリューム満点の奥様の創作料理。野菜などの食材は、近所の96歳のおばあちゃんが耕す農園から仕入れているそうです。この日は、十六穀米のご飯、長いもグラタン、酢の物、なすの香味のせ、ハンバーグ、サラダ(カプレーゼもどき)、パンプキンスープ、パン。このランチ(おまかせプレート)は、これだけ盛りだくさんで1000円。びっくりです。土日祝日は、奥様が作った窯で焼くピザが人気だそうです。とくに来客が多い、土日祝日は予約が必須だそうですよ。
お腹もパンパン。相変わらず好調に走る市村さんについて、瀬戸田港へ。再び渡船に乗って尾道駅へ。2泊3日の旅を終えました。次回の最終回ではインフラについて紹介します。
(次回へ続く)
構成/山本修二
撮影/三浦孝明
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