若い頃はキャンプや野外フェスにもよく行ったけど、子供が出来てからはめっきり行ってない……なんて方、意外と多くいるのではないでしょうか。でも、「赤ちゃんはフェスに行けない」なんて誰が決めたのでしょう。たしかに家のなかに比べれば野外でのキャンプは大変なことも多いですが、きちんと準備をしていけば赤ちゃん連れでももちろんフェスは楽しめます。
ということで今回は、1歳児のお子さんと一緒に「New Acoustic Camp」に参加されていた本城さんファミリーのキャンプスタイルを紹介します。
本城さんファミリーは、敏隆さん(36歳)とさくらさん、そして悠衣(ゆい)くん(1歳)の3人家族。「子供が産まれて、テーブルとイスを低いものに買い替えました」と、以前からキャンプはよくしていたという敏隆さん。ロータイプのテーブルセットにすることで、座ったときの目線が悠衣くんと同じ高さにくるようになっています。悠衣くんが座るイスは普段から自宅で使っているイスなので、野外の環境でもリラックスできていますね。
Coleman/ファイヤープレイステーブル
DOPPELGANGER/ウルトラライト アジャスタブル チェア
赤ちゃんと一緒にキャンプをする際にみなさんが一番心配されるのが、夜の時間ではないでしょうか。「赤ちゃん用の寝袋はないし、寝かせるときはどうすればいいの?」と心配されるかと思いますが、さくらさん曰く、「昨夜は、冬に使うジャンプスーツを寝袋の代わりに着せて、大きめのマットのうえにゴロンと寝かせて「川の字」で寝ましたが、全く問題なかったです。この子もぐっすり寝てくれました」とのこと。
斜面にテントを建てると赤ちゃんが滑ってしまうので、フラットな場所にテントを建てるというのも大切なポイントですね。
次のページは、気になるフェスでのご飯について。
敏隆さんイチ押しのクッキングアイテムは、焚き火台に置いて使うこのキャンプ用オーブン。オーブン内の温度が分かる温度計が付いているので失敗しにくく、今回はこれでピザを焼いたのだとか。
Coleman/キャンピング オーブン スモーカー
そしてこちらはダッチオーブンを使って炭火で焼き上げた「はなまるちぎりパン」。自宅で仕込んでおいた生地をテントサイトで二次発酵させ、炭火で40分ほど焼いたらできあがり。下からの火力が2だとしたら上からの火力が8になるよう、蓋のうえにも真っ赤になった炭を置いて焼くのがポイントなのだとか。
今回のフェスでの本城ファミリーの献立を聞いたところ、1日目の朝が自宅から持ってきたコールスローサラダとピザ。昼がスキレットで焼いたパンケーキとウィンナー。夜はお肉と野菜でBBQ。2日目の朝はおにぎりとお味噌汁。昼は目玉焼きとはなまるちぎちりパン、と、なんと完全に自炊! 会場内に出店しているフェス飯を食べるのもフェスの楽しみのひとつですが、こうやって時間をかけて料理をするのもフェスの楽しみ方のひとつですね。
ちょっと気になったので今回のフェスでかかった食費を聞いたところ、家族3人、2日分でお酒も含めて1万円かかっていないとのこと。やはり自炊は、かなりの節約になりますね。
これからはいよいよ秋フェスのシーズンです。ぜひ小さいお子さんも連れて、そして料理を楽しみながら、フェスでの贅沢な家族時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
文=加茂光 撮影=sumi☆photo