「ゆる~い秋フェス」をコンセプトに開催されたBE-PAL FOREST CAMP2015。紅葉も始まる10月17日~18日、“日照時間日本一”の山梨県北杜市にある「キャンピカ明野ふれあいの里」に約200人のキャンパーが集まった。
テントサイトに設けられたライブステージでは、アコースティックソロからバンドまで多彩なアーティストが夜遅くまで会場を盛り上げ、アウトドアワークショップやマーケット、朝ヨガやトレッキングなどのアクティビティも充実。テントやコテージでゆっくりアウトドア料理を楽しむ家族から、アクティブに体を動かすカップル、音楽に身をゆだねお酒を楽しむソロ参加の方など、思い思いのゆる~い時間が流れていた。
アウトドア・アクティビティのひとつとして今年初めて開催されたのが、スペシャライズド・ジャパンによる「マウンテンバイク試乗会」だ。山の中を自由に走り回るマウンテンバイクの気持ちよさを伝えたいと、キャンプ場内の森の中に、初心者でも楽しめる下りの専用コースを設置。
子ども用から女性用モデル、さらに雪道や砂浜も自在に走れる、極太タイヤのファットバイクも楽しめるとあって、「ママチャリしか乗ったことがない」という家族連れから、「ファットバイクがずっと欲しかった!」という男性まで、幅広い年齢層約80人がブースを訪れた。
山道の凹凸もなんのその。自走でぐいぐい進む面白さ!
試乗した方のほとんどは、マウンテンバイクに初めて乗る人たち。スペシャライズド・ジャパンのスタッフが、サドル(お尻をのせるシート)の位置を調整し、適切な高さになったのを確認してから、乗り方を簡単にレクチャーしていく。
「ブレーキは人差し指か中指を1本だけかけて。力強くブレーキをかけると、前にひっくり返っちゃいます」「下り坂では、腰を後ろに引いて、重心が前に行かないように気をつけて」「登り坂では、ギアを軽くして。走りながらサドルの位置を変えられるので、上げてみると登りが楽になりますよ」。
乗ったらすぐに走りたくてたまらない子どもたちには、一緒に並走しながら乗り方のコツを教えるスタッフも。柔らかい土を踏みしめながら進むマウンテンバイクの力に「思ったよりも軽い!」「でこぼこ道でも簡単に登れる!」と歓声があがる。
自然を駆け抜ける爽快感にハマる! マウンテンバイクは最高の遊び道具
マウンテンバイクの操作に慣れたら、700mほどの山下りコースへ。学生時代にマウンテンバイクを楽しんでいたという40代の男性は、「山の中を走るって気持ちいい!」と初めて乗ったファットバイクに感動の様子。
ファットバイクは3年ほど前から日本でも認知度が高まり始めた、マウンテンバイクの1種だ。タイヤが約10cmと、通常のマウンテンバイクの約2倍の太さであるため地面との接点が多く安定感は抜群。頑丈な見た目からは想像がつかない軽さで、どんな起伏も軽々乗り越えるのだ。
「マウンテンバイクは、自然の中で体を動かす根元的な楽しさを教えてくれる、最高の遊び道具」。そう話すのは、スペシャライズド・ジャパン、マーケティング担当の溝口顕太さん。
「自転車があるだけで、普段体感したことのないようなスピードで山や森を走り回れる。その爽快感を何度も味わううちに、もう少しスピードを出してみよう、重心を変えてみよう、などと自転車と自分の体をコントロールしながら走る面白さにハマっていくんです。操作を覚えればすごくシンプルな乗り物なので、老若男女問わず、誰もが楽しめるのも魅力のひとつです」(溝口さん)
マウンテンバイクの中には、サスペンション(路面の凹凸の衝撃を和らげてくれる装置)がついている重量の重いものから、ついていなく軽量なものまでさまざまあり、機能によって操縦安定性はまったく異なる。マウンテンバイクと一言で言えども、山の中をどんな風に楽しみたいのか、その目的にそったバイクがあるのだ。
「スピードを出すのに最適なものから、ダウンヒル(山下り)向きのサスペンションがフル装備されたもの、雪上から砂浜、もちろん山道も楽しく走れるファットバイクなど、面白さもそれぞれ。まずは乗ってみて、面白い!と体が反応したものから始めてみては」(溝口さん)
試乗ブースには2日間連続で訪れるリピーターも多く、「昨日登れなかった坂が登れるようになった」と、自身の上達をうれしそうに報告してくれる人も。自走するからこそ得られる達成感に、充実の表情をうかべる参加者の姿が印象的だった。