Carnivore Restaurantでトライしたゲームミートの数々。手前から、イボイノシシ、クロコダイル、シマウマです。イボイノシシは、脂身がなく引き締まった豚肉のような味わい。クロコダイルはあっさり淡白で鶏肉に近い印象ですが、とにかく骨がごつい。シマウマは馬肉とは全然違って、血合いのような風味が強く、かなりくせのある味。どの肉もかなりしっかりと火を通してありました。
一般的な街のレストランでも、メニューにゲームミートが含まれている店はたくさんあります。上の写真は、Silver Orange Bistroというレストランで食べた、ウシ科のスプリングボックのステーキ。ミディアムレアで焼かれた赤身の肉は柔らかいながらも弾力があり、とても食べやすかったです。別のレストランで食べたダチョウのステーキは、噛めば噛むほど味が出てくる赤身の肉。大型のカモシカ、クドゥの肉を煮込んだシチューは、まるで鹿肉のような深い旨味が印象的でした。
Silver Orange Bistro
http://www.silverorangebistro.co.za/
もう一つ、南アフリカをはじめとするアフリカ南部地域でよく食べられているのが、ビルトン。肉を塩や香辛料で味付けして乾燥させた干し肉です。使う肉は、牛やゲームミートなどさまざま。上の写真のように、スーパーマーケットにはビルトンを量り売りするブースや、袋入りビルトンばかり並べたコーナーがあります。一般家庭では自家製のビルトンを作ったりもするそうです。
実際にスーパーでビルトンを買ってきて、食べてみました。種類によってはちょっとくせがありますが、日本人にもさほど抵抗なく食べられる味で、酒の肴にちょこちょこ食べたりするにはうってつけです。日本へのおみやげにもよさそう……と言いたいところですが、こうした肉加工品は日本への入国時の検疫でNGになる場合がほとんどなので、ビルトンを味わうなら、南アフリカにいるうちにぜひどうぞ。
▼著者プロフィール
山本高樹 Takaki Yamamoto
著述家・編集者・写真家。インド北部のラダック地方の取材がライフワーク。2016年春に著書『ラダックの風息 空の果てで暮らした日々』の増補新装版を雷鳥社より刊行予定。
http://ymtk.jp/ladakh/
▼取材協力クレジット
取材協力:南アフリカ観光局
http://www.south-africa.jp/