2017年に欧州デビューを果たしたベースキャンププラスは、発売1年で1500台以上販売された人気モデル。今回は、そんな人気のキャンピングトレーラーが日本にも導入されたので、じっくりと紹介していきたいと思います。
スイフト社は1964年から続く英国発のキャンピングカー&トレーラービルダーで、アマツバメのエンブレムがトレードマークになっております。
キャンピングトレーラーには直線的なデザインやレトロ調なものが多いなか、「ベースキャンプ」はフロントスポイラーからサイドスカート、オーバーフェンダーにリヤバンパーまで樹脂を採用し、SUVのような仕上がりになっているのが特徴です。キャンピングトレーラーは夫婦やファミリーでのゆったりとした旅をテーマに製作されているものがほとんどですが、こちらはアクティブなアウトドア派をターゲットにしていると見た目ではっきりと分かります。けん引のためのヘッド車も欧州車はもちろん、国産SUVにもハマるスタイルに仕上がっています。
外観や室内を見ても車名の通りアウトドア派に向けた作りが随所に感じられます。アウトドア向けと聞くと、昔から北米製のキャンピングトレーラーではATVやバイクなどが積載できる「トイホーラー」と呼ばれるものも存在します。また、最近では日本でもケイワークスの「トレイルワークス520」やクロコアートファクトリーの「ルーメット」などにもリヤに大きなゲートを持つモデルもあり、思う存分に遊び道具や趣味のアイテムを積み込める仕様のものがあります。このベースキャンプは、ゲートではありませんが、大きめのバックドアを搭載。サイドエントランスでは不可能な自転車やカヌーと言った長尺物が積み込めるのが魅力となっています。ドアの下部にも傷の付きにくいメタルプレートを採用しています。
室内のほうは、二の字ソファのリビングになっており、大人4人でもゆったりとくつろげる空間。また、このソファは跳ね上げて固定することも可能です。ソファはそれぞれ1830x690mmサイズなので、ツインベッドとして利用できるほか、中央の通路部分に背もたれ部分のマットをセットすれば1830×1980mmとクイーンサイズ級のベッドに展開もできます。室内高も195cmほどあり、3面に窓もあるので圧迫感などはありません。
キッチンには冷蔵庫やガスオーブンが装備され、シャワー&トイレルームも備わり、不便さは皆無。キャンプはもちろん、釣りやサーフィン、自転車、登山などの基地にピッタリの作りになっているので、日本でも人気が出てきそうなクロスオーバーなトレーラーでした。
日本でのオプション人気ナンバーワンは家庭用エアコン。これがあれば季節を問わず快適な旅ができますね。エアコンの右隣にはスイフトコマンドと呼ばれるマホアプリ対応の液晶集中コントロールパネルを搭載。また80Wソーラーパネルなど装備も充実しています。
注目のオプションが英国Vango社の専用のバックオーニングテント。パイプフレームではなくエアビームと呼ばれるエアフレームを採用し、付属のエアポンプで空気の注入・排出、両方すばやく行えます。展開時は、長さ4.6×幅4.65×高さ2.35mと広々。左右にあるエントランス部分はメッシュ窓にもできるほか、後端には雨天時でも安心な透明窓も備えており、テント内も快適です。
SWIFT BASECAMP PLUS主要諸元
全長×全幅×全高:5100×2280×2710mm
車両重量:916kg(要けん引免許)
価格:378万円〜
問トーザイアテオ www.tozaiateo.co.jp/
構成・撮影/伴 隆之