キャンプサイトの快適さをUPするのがファニチャー類。なかでも重要なのがチェア。以前はディレクターチェアが主流だったが、最近はロースタイルの流行を受けて、イスひとつとっても、ダイニングチェアにローチェア、リクライニングチェアと、シーンや目的に合わせて選ぶことができる。
ディレクター&コンパクトチェア
キャンプから野外フェス、庭でのBBQまで。キャンプチェアはなくてはならない存在だ。元祖アウトドアチェアであるディレクターチェアと軽さと機能性を重視した、最先端のコンパクトチェアをご紹介。同じカテゴリーのなかにも、ロータイプや回る(!?)タイプなど実に多種多様なのでスタイルに合わせて選んでみよう!
カーミットチェア / Kermit Chair
カーミットチェアハイバック
Kermit Chair Hi-Back
1984年に誕生以来、不変のデザインで世界中のアウトドアズマンに愛されているカーミットチェア。これは日本限定で発売されたハイバックタイプ。長時間焚き火の前に居ても疲れにくい。フレームはオーク材、シートは1000デニールナイロン。現在もハンドメイドで生産されている。
サイズ:約幅530×高さ710mm(座面高約320mm) 収納サイズ:約幅670×奥行き160×高さ110mm 重量:約3kg
スノーピーク / Snow Peak
FD LOWチェア
FD LOW Chair
同ブランドがエントリー向けモデルとして「FDチェアワイドRD」をリデザイン。流行のロースタイルに合わせ、座面高310mmに設定。座面の幅も広めで、脚を投げ出してゆったり座れる。セッティングは簡単で、たたまれた肘かけを持ち上げて開き、続いて脚部を左右に開いたら、背もたれを起こしてセット完了。
サイズ:幅570×奥行き535×高さ700mm(座面高310mm) 収納サイズ:幅535×奥行き110×高さ540mm 重量:3.5kg
キャプテンスタッグ / CAPTAIN STAG
モンテ FDディレクターチェア
UP-1012
ダイニングチェアとしてふさわしい、王道ディレクターチェア。フレームにナチュラルな風合いのアカシアを採用。シート生地は、INでもOUTでもマッチするようにやさしい色合いのカーキを組み合わせている。リラックス度よりも実用性重視なイスだが、手を掛けたときの木の風合いが、なんとも心地いい。
サイズ:幅570×奥行き550×高さ820(座面高420)mm 収納サイズ:幅550×奥行き820×厚さ170mm 重量:4kg
オンウェー / Onway
チェアエックス
Chair-X
日本の折りたたみイスの先駆けである新居猛氏のニーチェア(1970)を継承する、アウトドアモデル。X字の脚は荷重のかかるクロス部に補強部材を内蔵。独自開発のインサイドロールシステムを搭載し、収納時は背もたれが前方にたためる構造で、スリムに持ち運べる。一見デザイナーズチェア的だが、使い勝手は抜群。
サイズ:幅600×奥行き630×高さ830(座面高410)mm 収納サイズ:幅140×奥行き580×高さ730mm 重量:3.8kg
ヘリノックス / Helinox
チェアワン
Chair One
耐荷重(静荷重)が145kgもあり、ヘビーウェイトな男性でも安心のチェアワン。ショックコードを内蔵した脚部は、難しい組み立てを必要とせず、自然と組み上がる。メッシュ生地で、夏場でも蒸れることはない。
サイズ:52×50×66cm 重量:890g(収納袋込みの場合960g)収納サイズ:35×10×12cm 座面高:35cm
ペンドルトン / PENDLETON
ペンドルトン×ヘリノックスチェアホーム
PENDLETON×Helinox Chair Home
ヘリノックスの代表的モデルを室内仕様にアレンジしたチェアホーム。これに、ネイティブ柄のブランケットで有名なペンドルトンのデザインを施した新作チェアだ。組み立て式のフレームから吊り下げたシートは、心地よく腰を包み込み、小さな収納サイズからは想像できない座り心地。キャンプサイトを贅沢に彩るのだ。
サイズ:幅520×奥行き530×高さ670mm(座面高340mm) 収納サイズ:直径14×高さ530mm 重量:1.1kg
テントファクトリー / TENT FACTORY
スパイダーアクションチェア
Spider Action Chair
キャンプからレジャーまで活躍するスタンダードな収束型チェア。座面が広くゆったり座れるので、長時間でも快適。生地は耐水、耐久性に優れ、通気性もあるメッシュ地。濡れても乾きやすいので、キャンプはもちろん海水浴など、夏のアクティビティーを楽しむ際も大活躍。ひじ掛けにカップホルダーを付属。
サイズ:幅820×奥行き520×高さ840mm(座面高450mm) 収納サイズ:幅850×奥行き130×高さ130mm 重量:2.8kg
ラフマ / Lafuma
ポップアップXL
Pop Up XL
ブランドの顔である、’92年の発売以来のロングセラーモデル。従来より広めの背もたれと座面で座り心地もUP! 包み込まれるような安定したホールド感で、ハンモックのような快適性だ。生地は耐UV性があり、取りはずして洗濯も可能。メイド・イン・フランスならではの中間色が新しく加わり、全7色展開になった。
サイズ:幅910×奥行き830×高さ870mm(座面高300mm) 収納サイズ:直径120×高さ1160mm 重量:2.7kg
ロゴス / LOGOS
Logos Life回るんチェア
No.73173073
回転式で、立ち上がり時の煩わしさを解消してくれるアイデアチェア。中心部に荷重が集まる構造で、座面下のジョイント部分が荷重を吸収(耐荷重約80kg)。左右どちらにも回転可能だ。座面は包み込むような座り心地。側面にメッシュ地を採用しているので、通気性があり、長時間座っていても汗蒸れを防げる。
サイズ:幅560×奥行き520×高さ850(座面高420)mm 収納サイズ:約幅150×奥行き370×高さ105mm重量:2.6kg
ホールアース / Whole Earth
コアフレームXコンパクトチェア
CORE FRAME X COMPACT CHAIR
独自設計のコアフレームXを搭載したコンパクトチェア。丈夫で柔軟性に優れるフレームは、座った際、体を左右に動かしてもフレームが浮かないように設計されている。シートは引き裂き強度に強いハニカムリップ構造の生地を採用、耐久性も高い。カラーは流行のオリーブのほか、ブラックとサンドベージュがある。
サイズ:約幅480×奥行き510×高さ690mm 収納サイズ:約直径110×高さ350mm 重量:約1.08kg
リラックスリクライニングチェア
背もたれの大きいリラックスチェアやリクライニングチェアは、背もたれが傾斜し、体を伸ばしてゆったり座れる。そんな一脚があると、キャンプサイトにリラックス空間が創り出せ、快適さもグッと増す。
ヘリノックス / Helinox
サバンナチェア
Savannah Chair
近年もっとも人気のコンパクトチェアブランドの新作で、数多いラインナップのなかでも、いちばんリラックスできる。ゆったりとくつろげる広い座面と、ひじ掛けにもなるシートのデザインが特徴的。部分的にメッシュ生地を採用することで、通気性が良好で汗蒸れも気にならない。ドリンクホルダーも付属。
サイズ:幅700×奥行き790×高さ1120mm(座面高450mm) 収納サイズ:幅540×奥行き155×高さ160mm 重量:1.8kg
ニーモ / NEMO
スターゲイズリクライナーロー
STARGAZE RECLINER LOW
体を預けるだけで自動的にリクライニングするオートリクライニング機能を搭載。イスというよりは、もはやミニハンモック。独自のフレーム構造と強化グラスファイバー製のハブを組み合わせており、安心してユラユラできる。ボリュームのわりに軽く、コンパクトに収納できるのも魅力。カップホルダーとポケットを付属。
サイズ:約幅880×奥行き620×高さ780mm(座面高320mm) 収納サイズ:約幅600×奥行き150×高さ160mm 重量:約2.3kg
アディロンダック / ADIRONDACK
キャンパーズチェア
CAMPERS CHAIR
深々と腰かけ体を預けると、その絶妙な背もたれの角度についウトウト。収束型でありながら広げると背もたれにしっかりとした張りがあり、適度な沈み込みはリラックスを追求して考え抜かれた設計だ。微妙にカーブしたひじ掛けも腕が置きやすく体にフィット。コットン地のシートも肌触りが快適。全4色。
サイズ:幅560×奥行き680×高さ900mm(座面高約435mm) 収納サイズ:直径140×高さ1100mm 重量:約3.1kg
ソファベンチ
2脚目にそろえたいのがアウトドア用ベンチ。ときには子供のベッド、ときには荷物置き場にもなる。リビング感が増し、空間に華やかさもプラスされる。ときにはクーラーボックス置き場にも変身。室内でも使いたくなるインテリア性の高いモデルならIN&OUT共通で使うのも手だ。
キャプテンスタッグ / CAPTAIN STAG
アルミ背付きベンチ
UC-1533
コスパと質感のよさで人気を誇る、ロースタイルベンチ。耐荷重は140kg(片側70kg)で大人2人がゆったり座れる。専用のカバーを付ければ座面はフワフワ、ソファのような座り心地に変身! 軽量なアルミフレームに天然木の肘掛けがアクセント。
サイズ:幅1040×奥行き560×高さ665mm(座面高285mm) (クッション)幅900×奥行き750×高さ100mm 収納サイズ:幅104×奥行き640×厚さ85mm 重量:約4kg (クッション)1.5kg
テントファクトリー / TENT FACTORY
スパイダーツインアクションチェア
Spider Twin Action Chair
収束型で開くだけで2人掛けのハイチェアに。座面が高めなので、ダイニングチェアとしても使うことができる。柄はソロキャン好き男子に人気のリアルツリー。コットやワゴン、ローチェアなども同柄でそろえることが可能。シンプルなブルー&ブラックのツートンカラーもあり。両側にドリンクホルダー付き。
サイズ:約幅1380×奥行き570×高さ980mm(座面高450mm) 収納サイズ:約幅215×奥行き200×高さ103mm 重量:5.4kg
キャプテンスタッグ / CAPTAIN STAG
グラシアコンパクトベンチ3人掛け
UC-1679
収束型で広げるだけで簡単に組み立てられる3人掛けベンチ。背もたれがない分、どの向きからでも座れ、クーラーボックスなど大物を置いておくのにも重宝する。奥行きがたっぷりしていて、3人並んで座っても各々が座面のフィット感を感じられる。ついついゴロッとしたくなるベンチだ。
サイズ:幅1230×奥行き450×高さ400(座面高370)mm 収納サイズ:幅260×奥行き135×高さ540mm 重量:3.5kg
DOD
ストレージベンチ
STORAGE BENCH
ベンチの下に50リットルの大容量収納を備えたベンチ。アウトドアで散らかりがちな細かいギアや、子供の遊び道具などを収納すれば、テントサイトもスッキリ。座ったまま荷物の出し入れができるうえ、フタも付いているので目隠しすることも可能。シートはクッション入りで座り心地も抜群。ほかにカーキもある。
サイズ:約幅1150×奥行き380×高さ420mm 収納サイズ:約幅240×奥行き120×長さ600mm 重量:約4.1kg
チャムス / CHUMS
バッグウィズベンチ
CHUMS Back with Bench
ビビッドカラーに大きなチャムスロゴが映える存在感抜群のベンチ。大人が2人並んでゆったり座れるサイズ感で、やや傾斜した背もたれは、リラックス度も満点。ナチュラルな木製のひじ掛けがアクセントで、腕なじみがいい。背面とシート裏にハンドルがあり、パタンと閉じたらそのまま運べる。
サイズ:約幅1100×奥行き400×高さ750mm(座面高380mm) 収納サイズ:約幅1100×高さ650mm 重量:約6kg
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ヘリノックス/チェアワン
大人気の「ヘリノックスチェア(Helinox Chair)」。軽い、コンパクトになる、座り心地が良いと、2009年のブランド設立以来、本当に多くのキャンパーに支持されています。ひとえにヘリノックスのチェアといっても、さまざまな種類がありますが、なかでも人気、実力ともに評価が高く、ブランドの定番となっているのが「チェアワン(Chair One)」です。
チェアワンは軽量&コンパクトでありながら、ゆったりと座れるフォルムが魅力です。吊り下げ式のシートは、お尻を包み込むようなフィット感を得ることができます。それでいて夏の暑い日でも蒸れずに座り続けられるよう、生地の一部にメッシュ素材を採用。この通気性の高さも大きな魅力です。
ひとたび座れば「立ち上がりたくない」気持ちになるヘリノックス チェアワン。その秘密をキャンピングチェアのムーブメントとともにひもといていきましょう。
かつてハイチェア、今はローチェア
ここ数年「キャンプブームの再来!」といわれていますが、昭和時代に訪れた第一次キャンプブームの時は、ハイチェアスタイルが主流でした。ダイニングの中心にハイテーブルを置き、そのテーブルに合わせて座面の高いディレクターズチェアや収束型のキャンピングチェアを配置。テーブルをぐるりと囲む姿は、野外でも自宅のダイニングと変わらないスタイルで過ごすことができました。
時を経て、キャンプの際に焚き火台を使うのが一般的になってくると、いつしかそのまわりにチェアを配置するようにもなりました。さらに、焚き火台が調理器具を兼ねるような焚き火中心のスタイルに変化を遂げました。
そうなると、これまでハイテーブルとともに使用していた座面が高いチェアでは、焚き火台との位置関係がアンバランスになってきてしまいました。
焚き火の前に、長く座っていたいから
この時期に、座面が広々として背もたれに角度が付いた“ゆったりとしたポジションを可能にする”リラックスタイプのチェアや、背面の長いハイバック式のチェアなどが注目されるようになりました。
さらに、焚き火を囲むテーブル(囲炉裏テーブルなど)の登場で、食卓のようにハイテーブルを中心に過ごしていたキャンプスタイルから、キャンプ時の中心が焚き火台のまわりへと移ってきたのです。
軽くてコンパクトになるチェアが好まれるように
リラックスタイプのチェアやハイバック式のチェアは、それまで主流だったキャンピングチェアのように収束ができ、肩にかけて持ち運ぶことが可能です。とはいえ大きさはそれなりにあるので、コンパクトカーなどで車のラゲッジスペースに余裕がない人や、自宅での保管場所が限られている人、さらにはフェスなどで持っていく荷物に制限がある人にとっては、けっしてベストな選択とは言えませんでした。
当時もコンパクトなミニチェアはありましたが、収納や持ち運びに便利な小さなチェアは座り心地を犠牲したものが多く、十分なリラックス効果が得られませんでした。
軽くてコンパクトになり、リラックスもできる吊り下げ型のチェアが登場
ハイスタイルからロースタイルへキャンプスタイルの主流が移り変わるとともに、チェアに求められる要素も変化してきました。そして、収束型のチェアよりもさらにコンパクトな吊り下げ型のチェアが登場したことで、一気にロースタイル人気が高まっていきました。
バックパックに収まるぐらいコンパクトに収納でき、それでいてゆったりと寄りかかれるようなチェアがヘリノックスやエーライトから登場します。ショックコードを内蔵した脚部は、難しい組み立てを必要とせず、自然と組み上がっていきます。そこに引き裂けに強い生地をチェアに吊り下げるようにセットし、そこに座ることで自分の体重でバランスを取れるしくみになっています。
軽量コンパクトでありながら、まるでハンモックのような包み込まれる座り心地は、他の大型なチェアにも引けを取りません。長時間座っていても疲れない、リラックスしたポジションのまま過ごすことができると、たちまち評判になりました。
優れた機能を持つヘリノックス チェアワン
吊り下げ型チェアブームの代表格であり、キャンプ場やフェスでのチェア界を席巻しているのがヘリノックスの定番、チェアワンです。前述の通り、チェアワンの脚パーツはショックコード内蔵の組み立て式になっています。収納袋から取り出し、ショックコードの伸縮に逆らわずに組み合わせていくことで、セッティングを簡単に終えることができます。そこに座面をひっかければセット完了です。
チェアワンの収納袋。収納サイズは35×10×12cmです。
収納袋のなかには脚パーツと座面パーツ(生地)があります。
脚のパーツは関節部にホール(丸い穴)があり、パイプをそれぞれにセットすることで組み上がります。ショックコードが内蔵されているので、迷うことはありません。
座面パーツにある差込口に、脚部のポールを入れます。4隅をセットすることで、生地が吊り下げられた状態になります。
組み立て方法は収納袋の内側にもイラスト付きで記載されています。初めてで生地をどの部分に差し込めばいいか悩んだときに便利です。
ヘリノックスの製品にはメッシュではないものもありますが、夏場の使用も考慮されていたり、長時間座ってリラックスしたいならメッシュ仕立てのチェワワンがおすすめです。このメッシュ生地ですが、耐荷重が145kgもあり、ヘビーウェイトな男性でも安心。メッシュ以外の生地部分にも引き裂けに強い素材が使われています。
吊り下げ式のチェアは他メーカーからもたくさん発売されていますが、つくりや耐荷重、座り心地などを総合的に考えると、ヘリノックス製品がおすすめです。身を委ねる構造だからこそ、座っているときに破損した…という想定外のアクシデントを避けたいもの。価格相応の高い信頼性が、ヘリノックスが売れている最大の理由になるのです。
SPEC:
重量:890g(収納袋込みの場合960g)
カラー:ブラック(BK)、ブラックアウト(BKOUT)、コヨーテタン(CTN)、グリーン(GN)、アイボリー(IV)、ネイビー(NV)、レッド(RD)
サイズ:52×50×66cm(幅×奥行き×高さ)
収納サイズ:35×10×12cm
座面高:35cm
耐荷重(静荷重):145kg
※構成、文、写真/早坂英之
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ヘリノックスチェアワン
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