季節ごとの食をdelivery華表由夏の子どもと作るキャンプ料理「美味しいきのこ汁(すいとん入り)」
だんだんと秋らしい日も増えたこの頃。道の駅へ行くと、様々なきのこが並んでいます。白いの黒いの黄色いの。このきのこは次回会えないかも・・・と、あれもこれもと選んでしまいカゴの中は盛りだくさんに。
せっかくなので、それできのこ汁を作ってみたら今まで作ったなかで一番美味しいものに! たくさんの種類のきのこを入れると美味しくなるのでは!? と私のきのこ汁研究は始まりました。
山小屋や産地の茶屋などで食べるきのこ汁が美味しいのは、その場で食べるから(山登り中は最高に美味しい!)。そう思ってましたが意識してきのこの種類を見てみると、7~8種類のきのこが入ってることも珍しくなかったのです。
さらに調べてみると、きのこの種類によって旨味成分が違うようです。おなじみの出汁の代表、昆布の【グルタミン酸】×カツオの【イノシン酸】の相乗効果のように、きのこ同士も美味しい掛け算が成り立ちます。
そこで今回は、旨味も食感も違うきのこを一緒に入れるレシピをご紹介。キャンプ場に行く途中、道の駅などによって手に入れたきのこにすいとんも入れて、おなかにたまるきのこ汁を作りましょう。
材料(3~4人分)
地粉(中力粉) 100g ※薄力粉や強力粉でもオーケー
水 50cc~様子をみて足す
きのこ(左から時計回りに)
・マイタケ
・ブラウンマッシュルーム
・大黒シメジ
・シメジ
・ナメコ
・シイタケ
・ヤマブシタケ
酒 大さじ1(あれば)
めんつゆ 大さじ2(または醤油)
味噌 大さじ2
旨味がしっかりとあるブラウンマッシュルーム・シメジ・シイタケ・ヤマブシタケ、とろみが出るナメコ、旨味も食感もあるマイタケ・シメジで今日は作ります。
作り方
まず、すいとんを作ります。ボウルに入れた粉に少しずつ水を足しながら箸で混ぜる。ある程度まとまるまで箸で混ぜると手につきづらいです。
中力粉がないときには、薄力粉や強力粉でも大丈夫です。薄力粉の場合には中力粉より柔らかく、強力粉だと固めの仕上がりになります。強力粉を使う際は、こねると固くなりやすいので注意してください。
ぼろぼろと固まりが出来てきたら指先をつかってまとめていきます。ひとかたまりになったら、乾燥防止にラップなどで蓋をしておきましょう。
鍋に、ほぐしたきのこと水800ccを入れ弱火にかけます。水からじっくり煮ることで、きのこの旨味をしっかり出します。
※60~70℃になると、きのこの旨味が出やすくなるので、この温度帯をゆっくり通過させるのがコツ。
きのこに火が通ったら、さきほど作っておいたすいとんを薄くなるように伸ばしながらちぎって入れます。めんつゆも入れ、ふたたび火にかけます。
すいとんに火が通ったら、味噌を溶きいれて完成。お味噌は味見しながら量を調整してください。
火にかける前は鍋いっぱいのきのこですが、カサが減りぺろっと食べられちゃいます。こんなに種類を揃えるのは大変だという時には、少なめでも大丈夫。あれば乾物になったものを入れると旨味が出やすいです。
同じく旬のすだちや、かぼすをきゅっとしぼって食べるのも美味しいですよ。今年こそ、きのこ狩りに行ってきのこ汁を作りたいと考えています!
華表由夏(とりい ゆか)
青森生まれ、東京育ちの36歳。地図好きがこうじて世界の郷土料理を出すお店を営む。その後、飲食店のメニュー監修やレシピ開発、料理教室などに携わる。『こどもDIY部』で子ども向けの教えない料理教室“タベルノクラス”を開催している。
撮影/西山輝彦