パッシブハウスをご存知だろうか。環境先進国のドイツで生まれた高断熱・高気密住宅のこと。『パッシブ』とは『受け身』という意味で、太陽や風のエネルギーをうまく取り込み、冷暖房設備に頼らず心地よく過ごせるという旨趣が込められている。
今回は、神奈川県鎌倉市の蓮見太郎さんのお家、カマクラパッシブハウスを拝見!
「省エネ住宅というからソーラーパネルがあったりしてハイテクな家を想像していたんです。ところがあまりにもシンプルでビックリしました」。カマクラパッシブハウスの家主、蓮見太郎さんがいうように外見からは省エネ住宅のにおいがしない。11月中旬だというのに短パンをはいた子供たちが家から飛び出してきた。
この蓮見邸こそがドイツパッシブハウス研究所によって認定された日本第1号のパッシブハウスなのだ。
「パッシブハウスをわかりやすく定義すると120㎡(約74畳)の空間を6畳用のエアコンで快適にできる断熱性の高い家ということになります」。蓮見邸を設計し、自宅までもパッシブ仕様に改修したパッシブハウス・ジャパン代表の森みわさんが解説する。
「家の断熱性を高めるときにネックとなるのが窓です。そこでガラスを3枚重ね、枠は熱伝導率が低い杉材を用い、窓の断熱性を高めたのです」