キャンプの楽しみのひとつ「料理」。
ダッチオーブンやスキレットなど、最近ではいろいろな調理器具が登場していますよね。そういった流行りの調理器具を使ってもキャンプは楽しいですが、今回はアルミホイルさえあれば楽しめる「ホイル焼き」をご提案したいと思います。
ホイル焼きは簡単かつ、食材のうまみを上手に閉じ込められるので、調理法としてとても優秀です。食材をホイルに巻いた状態で持っていけば、すぐに加熱ができるのもメリットのひとつ。そこで、この記事ではキャンプで実践したいホイル焼きのコツとレシピをご紹介していきます。
もう失敗しない!ホイル焼きの鉄則3か条
ホイル焼きという料理は、基本的に包んで焼くだけなのでとても単純です。しかし、侮るなかれ。ただやみくもに包んで焼くだけなら、それは素人。まずはホイル焼きをおいしく作る3つの鉄則を伝授いたします。
アルミホイルは雑に巻くのではなく、丁寧に巻く
最初にして最大の肝です。
「包めばいいんでしょ」といって、雑に包んでいるのは2流ホイラーのやること。1流ホイラーは袋を作るようにアルミホイルを丁寧に巻きます。アルミホイルの袋に隙間があると、なかの蒸気が逃げてしまい食材が焦げてしまいます。膨張した空気が外に逃げないよう丁寧に食材を包んであげましょう。
包む具材は「メイン+野菜+α」が基本
ホイル焼きは万能調理法なので、原則何を包んでも美味しく仕上がります。ですが、慣れていない方は「メイン食材+野菜+α」を意識してみましょう。
メイン食材はお肉や魚、貝などがそれにあたります。野菜はきのこ類がおすすめ。うまみを豊富に含み、水分量が多い野菜が、ホイル焼きに最適な具材と言えます。白菜やタマネギなんかもいいと思います。
ポイントになるのが「+α」の食材。これはアイディアと独創性がカギとなります。トマトやパプリカのような彩り食材でもいいですし、レモンやゆずのように香りのアクセントをつける食材もGOODです。「+α」に何を持ってくるかが料理人の腕の見せ所です。
メイン:肉、魚介類など
野菜:きのこ類、葉物野菜、根菜類など
+α食材:彩り野菜、香りづけ食材など
お酒で臭みを消し、味付けは控えめに
アルミホイルを丁寧に準備し、具材も用意できたらそれを中に詰めていきます。この時、お酒を少々入れます。料理酒、白ワイン、ビールなどを適量加えましょう。お酒を入れることで味に深みが出ると同時に、肉や魚の生臭さを取り除くことができます。
上手に作れば、うまみ成分が食材から「これでもか!」というほど出るので、塩味は控えめにします。食材本来の味を楽しめるのがホイル焼きの魅力です。
キャンプにぴったり!ホイル焼きのおすすめレシピ
この記事を読んでいるうちに、だんだんとホイル焼きを食べたくなってきたのではないでしょうか。続いては、ホイル焼きのおすすめレシピをご紹介します。
ド定番「レモン香る!サケとキノコのホイル焼き」
ホイル焼きのド定番ともいえるレシピです。「あ」と言えば「うん」、「ホイル焼き」と言えば「サケ」でしょう。定番レシピなので、説明不要かもしれませんが、あえてポイントを言うなれば「レモン」を入れるところでしょうか。レモンを入れておくと、加熱時に果汁が全体にいきわたり、爽やかな風味をつけてくれるのでおすすめです。
【食材】
・サケ
・きのこ(しいたけ、しめじ、えのきなんでも可)
・レモン
舌と目でおいしい!「アクアパッツァ風ホイル焼き」
鮭のホイル焼きが「飛車」なら、アクアパッツァ風ホイル焼きは「角」のような存在です。どう調理してもおいしくなるので、「いかに映えさせるか」を意識します。赤・緑・黄、食欲をそそる食材を入れて、「目から食べたい」と思わせることがポイントです。
【食材】
・白身魚
・あさり
・彩り野菜(トマト、ブロッコリー、パプリカ)
・ローズマリー
インパクト重視「単品ホイル焼き」
さきほど「メイン+野菜+α」が具材の基本だとお伝えしましたが、あえて1点豪華主義でいくのもいいでしょう。具材を1種類のみに限定することで、逆に贅沢な感じが出ます。
【単品ホイル焼きにおすすめ食材】
・牡蠣
・じゃがいも
・さつまいも
・にんにく
・しいたけ など
具材のお祭り「お鍋風ホイル焼き」
最後にご紹介するのは、ホイル焼きで鍋を作るレシピ。
旅館の夕食で1人1台小さなお鍋が用意されて、中居さんが青色の固形燃料に火をつけてくれるあれです。あれをホイル焼きで再現するレシピ。食材が多いぶん作るのはちょっと面倒ですが、それぞれのうまみがだくだくと出てきて、それはまさしく具材のお祭り。ソロキャンプや大人キャンプを楽しむ方におすすめです。
【食材】
・有頭エビ
・豆腐
・白菜
・ネギ
・にんじん
・しいたけ
・おろししょうが
【番外編】ホイル焼きの魅力は具材だけにあらず。残った汁で締めを作る
ホイル焼きを一通り食べ終わったら、残るうまみ汁。本当の意味でホイル焼きを味わうのであれば、汁までのみ干さなくては1流ホイラーとは言えません。
ちょっと品性に欠けますが、ご飯とチーズを入れてリゾットに、麺を入れてスープパスタにする、なんていう方法もあります。せっかくなので最後の最後までホイル焼きを堪能してみましょう。