こんにちは。BE-PAL編集部のエンタメ担当・中山です。キャンプやゆるっとした山登りも好きですが、寒いのが苦手な私は、自宅で漫画を読むのもNetflixで動画を見るのも大好きです。暖かい部屋でブランケットに(BE-PALの付録とか)くるまってぬくぬくするのは、最高!
引っ越しのときに「漫画家さんですか?」と引っ越し屋さんに聞かれるほど、本棚にぎっしり詰まった漫画の中から、「自然を感じられる漫画」を選んでみました。天気が悪くて、忙しくて……など、フィールドに行けない日は自宅でゆっくり浸ってみてはいかがでしょうか。
肉食獣と草食獣は果たして共存できるのか!
『BEASTARS』(秋田書店) 板垣巴留著 現在コミックは17巻まで発売中
肉食獣と草食獣を擬人化した世界を描いた学園ものです。と、これだけを聞けば、キラキラとした動物たちのかわいらしいストーリーを想像するかもしれませんが、『BEASTARS』は違う! 例えば、食に関しては肉食獣、草食獣ともに野菜しか食べません。肉食獣も獲物である草食獣のことは食べない。いや食べられない。だって、学園生活をともに送るクラスメイトであり、仲間だから。しかし、肉食獣は染み付いた習性で草食獣を獲物として見てしまう瞬間があります。「食べたい。でも、仲間は食べられない」。理性を超えてしまった肉食獣は闇市に行き、肉を買う。その味はドラッグのような快楽を与えてくれます。種族を超えた友情や愛情、そこで生まれる嫉妬や憎しみ、歪んだ感情は、人間世界で起きていることと同じように感じて納得してしまうことばかり。動物たちを擬人化物語だけでは語れないおもしろさがあります! 回を増すごとに内容が深くなって、より一層現実社会を考える作品になっていますよ。
人と動物のハイブリッドが世界を救う!?
『ディザインズ』(アフタヌーンKC)五十嵐大介著 コミックは5巻で完結
遺伝子操作によって作られたヒトと動物とのハイブリッド生物「HA(ヒューマナイズド・アニマル)」は、戦闘に特化した兵器として紛争地域に送られていきます。「内争を止めるため」、「世界を変えるため」、とは言葉だけで、実際は権力者がその力を振りかざすための存在だったHA。しかし、それだけには収まらない能力を持つ彼らは、どんどん能力を上げ、世界はやがて…!
五十嵐大介先生の作品といえば、昨年映画にもなった『海獣の子供』(小学館)が有名です。正直なところ私としては、五十嵐先生の圧倒的な画力は、映画で見るより漫画で見るほうが素晴らしいと思いました! 近未来SFで、内容は少し難しいですが、画力に心を持っていかれる魅力があります。まず読んでみて。わらかなくても、一旦読んでみたら、世界観変わると思います。
動物&博物館好きには、たまらない!
『へんなものみっけ!』(小学館) 早良 朋著 現在コミック4巻まで発売中
博物館の裏側が舞台となった作品です。植物や動物の研究者がたくさん出てきますが、見事に変人揃い(笑)。「好き! だから知りたい!」の精神が強い研究者たちは、海や山、はたまたジャングルまで、その答えを探しに行きます。博物館に飾られるまでに、動物たちがどんな人生を送ってきたのかも知ることができ、その奥深さには胸を打たれる瞬間も。著者である早良先生は、博物館研究員助手として働いた経験の持ち主ということもあって、その知識の抱負さやリアルさもおもしろさのひとつです。100年後の未来に命を繋げるために標本の研究は必要なもの。この漫画を読むことで、研究員たちの信念が伝わってきます。
子供が読んでもおもしろいストーリーなので、親子で読む漫画としてもおすすめです!
今回は、動物が出てくる作品を紹介してみましたが、気になるものはあったでしょうか!
また別のテーマで紹介していきたいと思います。
構成=中山夏美