ナズナ=ペンペン草って、食べるととっても美味しい!
キャンプに行ったり、ハイキングしたり、お家の庭でのんびりしたり。そんなときにふと目に入るのが、野草。小さな花が咲いていたり、緑色の葉もふんわりしていて、これって食べられるのかな?と思ったりしませんか?
実は、身近に生えている野草は、ちゃんと選べば食べられたり、お茶にしたり、美容に使えたり、とっても万能なのです。特に早春のこの季節は「ナズナ」が旬。その見分け方、料理の方法、美容アイテムの作り方、効能など、2回に渡ってお伝えします。
ナズナってどんなところに生えているの?
どんな場所にも生息していそうなナズナですが、探すときのポイントは「ちょっとだけ人の気配があるところ」です。 山奥ではなく、太陽がいっぱい当たっていそうな道ばたや畑、土手などを探してみましょう。 少し寒い春先でもナズナは生えているので、とても見つけやすいはず。地面に這うように生えている野草とは異なり、太陽をいっぱい浴びた暖かい大地に、ナズナはぐんぐんと太陽に向かって立っています。そう、三味線バチのように三角形の形をした果実をまとい、北風の中でも踊っているのがナズナです。
ナズナの花ってどんなかたち?
ナズナはアブラナ科の植物。1つの花に、白い花びらが4枚ついています。(アブラナ科の大根や菜の花なども同じく花びらが4枚あります)花が全て咲いているものよりも、「まだこれからも咲くかな?」ぐらいの、少しツボミが付いている時期のものが美味しいです。
ナズナの果実はどんなかたち?
花の下にある、ペンペンしている部分をみてください。形が正三角形になっているものが見つかれば、それがナズナの果実です。
ハートの形、ちょっとだけ縦に伸びた形、ちょこっと丸い形など、色々なナズナの種類を探してみるのも面白いです。
ナズナと似ている野草「タネツケバナ」
ナズナと間違えやすい野草の「タネツケバナ」です。同じアブラナ科なので花が似ています。間違えても食べられるので、是非味わってみてください。
見分け方のポイント
- 視覚:三角形のペンペンがあるのがナズナ、細長いのがタネツケバナです。
- 嗅覚:ナズナの根を嗅いでみてください。ゴボウのような香りが魅力的です。 タネツケバナの香りは葉にあります。ツンとした香りで、味はクレソンのように少しピリッとした辛みがあるのが特徴です。
ナズナを使って「うまダレ」ソースを作ってみよう!
季節を問わず、アウトドア料理で役立つのが「うまダレ」。私もキャンプに行く時に重宝しています。ベースとなるタレをジップロックに入れて持って行けば、野でも山でも野草を摘んだらすぐに漬けることができます。春はタンポポ、梅雨はツユクサ、夏はシソ、秋はオオバコ、冬はノビルなど季節の恵みをすぐに楽しめます。子どもは海苔の上にうまダレを乗せてお米と一緒に、大人はビールのつまみに最高です! 今回は、ナズナのうまダレの作り方を伝授!
必要な道具
・分量を計るためのスプーンとコップ
・すりおろし器(ニンニクやしょうがのチューブタイプがあれば必要ナシ)
・ハサミ
材料
・ナズナ (中くらいの大きさのジップロックに半分入るくらい)
・好きなオイル 50cc(カップ1/4)
・醤油 大2
・ハチミツ 大2
・ショウガのすりおろし 小2
・ニンニクのすりおろし 小1/2
・すりごま 大1
・塩 ひとつまみ
作り方
※ポイント:ぬるま湯に浸けることで虫が取れます。茶色い固い茎や葉は除きましょう
②ナズナの茎と葉と、全ての材料をジップロックに入れる。(花と根は後で使います)
ナズナを漬けてすぐにいただいても美味しいですが、2時間くらい置くと絶品です。
ナズナのうまダレレシピ✕スキレットを使った「春の寿ぎ(ことほぎ)ご飯」レシピ!
必要な道具
・スキレット
・分量を量ったり、混ぜたり炒めたりするスプーン
材料
・ナズナの花、根、うまダレに漬けた葉(トッピング用)
作り方
③炊いたご飯に酢汁を混ぜたら、クルミ、おから、ナズナの花、うまダレに漬けた葉、炒めた根をそれぞれ散りばめて「春の寿ぎごはん」の完成です。
写真では、オオイヌノフグリの青い花や、黄色い菜の花もアクセントに散りばめました。アウトドアの醍醐味は五感をフルに使って楽しむこと! 葉の揺れる音に耳を傾けたり、自ら食べるものを見つけながら自然と触れ合い、野草の香りをたっぷり吸い込み、春をまるごと味わう。 キャンプに行ったり、お庭に出たり、近所をハイキングしたり、いろいろな方法で、ぜひ春と遊んでみてください。次回は、ナズナを使った美容法などについてお伝えします!
ナズナ写真協力/東昭史 タネツケバナ写真協力&野草監修/森昭彦