何はともあれライフラインの電気、水、そして熱源を確保しよう!
奥武蔵の山への引っ越し作業もようやく落ち着いてきた今日この頃。標高400mのこの辺りは朝には霜が降り、外のバケツが凍りつくほどの寒さが訪れています。
秋に赤く色づいた紅葉も落葉し、あんなにたくさん気味が悪いほど侵入してきたカメムシやてんとう虫もすっかり影を潜めたようです。山暮らし初の本格的な冬なのに、心の準備も暖を取る準備もままならず日々が過ぎて去っているように感じます。
そんな山暮らしにも今やホットカーペットや電気毛布が欠かせなくなっています。この朝晩の厳しい冷え込みに、もしも電気が使えなくなったらと想像するだけでゾッとしてしまいますね。今回は、万一の場合に備えて私が準備している “防災グッズ” をいくつかご紹介します。
発電ができれば、大部分が救われる!
普段はありがたさを意識できずに暮らしていますが、テレビやパソコン、スマホ、それに照明や冷蔵庫、炊飯器など数えきれないほどの日用品のエネルギー源は “電気” です。これがある日突然使えなくなったら、私たちはその不自由さに堪えきれることができるでしょうか。もし私が山暮らしで災害などにより停電し、そして孤立してしまった場合に夜は真っ暗闇でご飯も炊けず、今どうなっているかの情報さえも得ることができないとなったら絶望的な気持ちになるでしょう……。
そんな環境下で発電ができれば、その大部分は救われると思い、ソーラーパネルとポータブル電源を準備しました。準備したのはJackery(ジャクリ)のソーラーパネル「SolarSaga100」と「大容量ポータブル電源700」です。
ポータブル電源の最大出力500W(瞬間最大1000W)はとても心強く、ほとんどの家電製品へ供給ができます。またソーラーパネルは充電しながらパネルのUSB端子からも直接給電できるので、スマホやLEDランタンなど消費電力が少ないものを充電しておけます。ですからランタンはUSBの充電バッテリー式を二つ用意して、炊飯器や湯沸かしポットなどは車でも使えるように直流電源12Vのものをそれぞれ防災用に用意しています。
ポータブル電源は充電インプットの電圧、給電アウトプットの電圧、そして充電量がLEDパネルでひと目で確認できるので、ポータブル電源の消費をコントロールしやすいと思います。
飲み水があれば生存率が4倍に!
水道水も電気のようにありがたみを意識せずに普段使っていますよね。飲み水を始め、炊事やシャワー、お風呂、洗濯、トイレにまで、水道水は日々大量に使われており、何も意識せずに1日で400リットル以上を使うこともあるそうです。その中でも生死にかかわる “飲み水” は季節にもよりますが、飲めなければ4~5日、飲めれば2~3週間は生存できるそうです。
飲み水は人間にとってとても大切なものと気付かされます。不測の事態となれば、たとえ近所にスーパーやコンビニなどがあったとしても、あっという間に売り切れて在庫切れになるでしょうし、川の水や湖水などを浄化せずに飲んでしまうと雑菌により更に命を縮める結果になりかねません。
そんなときのためにも浄水器を準備しておくことをおススメします。私が持っているのはソーヤー携帯浄水器のミニ(SP128)とスクイーズフィルター(SP131)です。もともとはキャンプ用にミニを用意していましたが、防災を意識して素早く大容量を浄水できるスクイーズフィルターを買い足しました。
ソーヤーはいわゆる濾過スタイルの浄水器で、0.1ミクロンの穴で水を濾過することで、病原菌となるピロリ菌(約4ミクロン)や大腸菌(約3ミクロン)などを通さない仕組みになっています。さらに煮沸すれば、かなり安全な飲み水を確保できます。
熱源はやっぱり焚き火アイテム!
“熱源” もありがたみを意識しないで使っていますよね。煮炊きやシャワー、お風呂、そして暖房などに使われています。やっぱり使えなくなるととても不便です。幸い、私はキャンプ好きで山暮らしのため熱源には困らずに済みそうです。焚き火台のワイヤフレーム始め、薪ストーブのクラフトマンC3やバーベキューに使うロースタイルBBQグリル、そして焚き火や炭火ができる囲炉裏が揃っていますから。
ただ、冬に標高400メートルの山の屋外で暖を取っているわけにはいきません。やっぱり暖房効率のいい部屋で眠りにつくまで暖かく過ごしたいと思うわけです。そうすると実現してくれるのが薪ストーブのクラフトマンC3。燃焼は外気吸気のため部屋内で一酸化炭素中毒などがほぼ発生しない仕組みになっているので安心だし、上部や庫内で煮炊きもできます。それにお風呂やシャワーがもしも使えなくても、暖かい部屋でお湯を沸かして身体を拭くなど、ある程度清潔に保てる環境ができます。
都市部ではそうはいきませんので、発電環境を整えて電気毛布やホットカーペットなどで暖を取れるように準備されてはいかがでしょうか。
過去の災害においては、何か月も避難生活を余儀なくされることもあったでしょうし、そこには劣悪な環境と厳しい現実があったはずです。今のうちから食料の備蓄はもちろん、最低限の生活を維持するための “防災グッズ” をいざという時に困らないように準備してみてください。
それでは、次回もお楽しみに!