アウトドアシティえびの サイクリングレポートその2「矢岳高原ルート」
宮崎県えびの市は九州の真ん中に位置するアウトドア天国。サイクリングレポートその1「えびの高原ルート」編では、霧島錦江湾(きんこうわん)国立公園内の景勝地「えびの高原」へのルートを紹介しましたが、もう少し楽なヒルクライムを楽しみたい人向けに、えびの市の北西にある絶景スポット「矢岳(やたけ)高原」までルートを走ってきました。
案内してくれたのは、地元えびの市「弘泉寺」のご住職、成松昇紀(なりまつ・しょうき)さん。成松さんは数年前から自転車にハマり、いまでは「ロードバイク和尚」を名乗る熱心なサイクリストなのです。
今回のコースは前回と同じく「道の駅 えびの」をスタートし、標高700mの矢岳高原展望台まで片道およそ13kmのサイクリングです。え~また坂道を上るの? なんて声が聞こえてきそうですが、こちらは「えびの高原ルート」よりも勾配の緩い坂道なので心配はご無用です。
まずは矢岳高原へ向かって、田園風景の中を行きます。ここは真幸(まさき)と呼ばれるエリア。米どころとして知られるえびの市の中でもとくに美味しいと言われる「真幸米」の生産地であり、沿道にはのどかな風景が広がっています。
県道102号線から県道408号線に入ってすぐに現われるのが県内でもっとも古い温泉郷「吉田温泉」。かつては多くの入浴客で賑わったそうですが、現在は温泉旅館1軒、公衆浴場1軒のみの小さな温泉郷となっており、逆にそのひなびた風情も魅力のひとつです。
吉田温泉を抜けると道はいよいよ本格的な坂道に。といっても斜度は3~5%という緩やかなもの。軽いギアを選択できるロードバイクやMTBでゆっくり漕げば、会話しながらでも難なく頂上まで登り切れちゃいます。
県立自然公園 矢岳高原の展望台からは霧島の山々や加久藤(かくとう)カルデラを一望できる大パノラマが広がり、我々のテンションは最高潮に。成松さん曰く、天気の良い日だと遠くに錦江湾を望むこともできるとか。展望台付近には芝生の広場やベンチがあるので、あらかじめお弁当を用意して、絶景を眺めながらランチを楽しむのもオススメです。
※構成/佐藤旅宇 撮影/岩崎竜太 モデル/Reina 車両協力/ジャイアント