前回に引き続き、ジャパンキャンピングカーショーでの注目車両を紹介していこうと思います。今回は、キャンピングカーの売れ筋の価格である400万円台以下のモデルを中心にピックアップしていきます。
冬も快適なポップアップルーフが登場!
日本一のポップアップルーフ製造数を誇る、ホワイトハウス社。そんな同社の定番モデルであるコンパスが進化して登場しました。なにが進化したかというと、天井部分をフロントからリヤまで一体成型樹脂を採用して純正のようなクオリティで表現。また、天井の両サイドにはLEDライン照明を搭載し、高級感かつ優しい光で車内を包み込みます。
1番の魅力は新たに設定されたポップアップルーフの生地です。今までの通気性に優れた生地以外に、テント生地を採用。ここは、3面窓になっているほか、網戸も付属。とくに正面は開口部が大きくて車上からの眺めも最高です。さらに、ルーフ内にACコンセントやアクセサリーソケットが備わるほか、車内の家具位置や形状を見直すことでFFヒーターからの暖かい空気をルーフ内に送ることが可能になりました。
ポップアップルーフは、真冬に使うには電気ブランケットや高性能な寝具を必要とする場面もありましたが、コンパスならそんな心配も不要です。
バンライフをモチーフにしたモデルも増加
昨年より増加しつつある、バンライフカルチャーをテーマにした車両も各社から数多く提案されていました。バンライフとひと言でも、あくまで文化や広義な意味なので、各社の作り込みに違いがあってとても興味深かったです。
いち早く、バンライフを取り入れたセドナはタイプ4を展示。こちらについては、2月10日発売のBE-PAL3月号で細かく紹介しています。
バンコン製作の老舗であるレクビィからは、オフロードフリークに有名なジャオスとコラボした「ホビクル・オーバーランダー・JAOS」を出展。
ハイエースをベースにファッション性と実用性を兼ね備えた流行の「オーバーランドスタイル」と「ミリタリーテイスト」をミックス。ジャオスのエクステリアパーツによるワイルドでタフなイメージに、レクビィらしい高品質のキャンパー装備を搭載しています。
趣味人の基地にぴったりなN-VANも登場!
軽キャンパーのほうをチェックしてみると、今年いちばん驚いたのはホワイトハウスが提案した2台のN-VANでした。軽自動車という限られたスペースで本格的なキャンピング装備や家具類を装備するとどうしても車内が狭くなってしまいます。とくに家具についてはキャビネットや上部収納庫にしても、木製だと直線的になる傾向にあります。
今回初披露となったN-VANコンポのスタイル1&2は樹脂成型の家具を採用。こられによって、車内はきちんとした収納スペースやキッチン装備などを備えつつも、圧迫感のない面構成によりスッキリとした空間になっていて驚きました。
また、従来からある運転席の回転シート機構や質感の高いベッドマットなども好印象。2人での車中泊ももちろん可能ですが、ソロでの登山や釣り、キャンプなどの相棒に最適なモデルと感じました。
この2台については、近くじっくりと紹介したいと思います。
キャンピングトレーラーも400万円台が人気!?
ショー会場ではドイツの名門であるクナウス・タバートの新型キャンピングトレーラー4モデルが発表されました。どのモデルも車両重量750kgを超える要けん引免許のモデル。初心者に人気があり、かつ日本の道路事情にもマッチしやすいけん引免許不要のものではなく、全長6〜8mのモデルが増えてきているのもトピックスと言えます。今までコンパクトなモデルに乗っていた人が、大きなモデルへと乗り換えるという流れが出てきているようです。
このスポーツ500KDシルバーセレクションは、ミドルレンジの位置付けながら、上級モデルと遜色のない上質な家具が採用されているのが特徴です。約7.3mの余裕ある全長によりリビングやキッチンは広々。さらに、トイレとシャワーも分かれていて使い勝手が非常に高いモデルです。
ほかにも、キャンプや外遊び向けのモデルである「スポーツ&ファン」にも注目が集まっていましたが、こちらは近々じっくり紹介したいと思います。
いかがでしたか? 駆け足で最新モデルを紹介してきましたが、これから3〜6月にかけて九州から北海道の各地でキャンピングカーショーが開催されます。ショー会場で自分の目で見て触れて、最新モデルや定番モデルそれぞれの作りをチェックしてみてください。
また、2月10日発売のBE-PAL3月号では最新モデルの紹介はもちろんのこと、ユーザーの本音やレンタルキャンピングカーなど、キャンピングカーを総特集! こちらもぜひチェックしてみてください。
構成/伴隆之