季節ごとの食をdelivery華表由夏の子どもと作るキャンプ料理「桃の節句にぴったり!せいろの蒸し寿司」
ふたを開けた瞬間に、もくもくと立ち上がる湯気。それだけでごちそう感のある蒸し料理をまたひとつ紹介します。
桃の節句も、もうすぐ。ひな祭りと言えば、ちらし寿司を作る方も多いのではないでしょうか。今回は、ちらし寿司をせいろで蒸してみました。はじめての方は驚かれるかもしれませんが、蒸し寿司は関西以西、中国、四国地方に伝わる料理のひとつ。温かいお寿司と書いて、ぬく(温)寿司とも呼ばれ昔から親しまれてきたそうです。
私も、はじめて蒸し寿司を食べたときには驚きました。ほかほかに温められた錦糸卵や穴子から、じゅわっと美味しさが広がり、今まで食べていたちらし寿司とは違う料理のよう。湯気と一緒に頬張れば、身体も温まります。冬が寒い地方ならではの知恵が詰まった料理なんだなあ、と作り手のやさしさを感じたことをよく覚えています。
ちらし寿司は、作り立てでなくても大丈夫。前日の残りも、せいろで蒸せばおいしく食べられます。翌日のために多めに作ることもあるくらい。私がよく使っているのは18センチのせいろ。大体ふたり分くらいの蒸し寿司が出来上がります。たくさん食べたいときには、2段に増やして作ることが出来るのでとても便利。蒸し寿司にはもちろん、大きめの肉まんを蒸すのにもいいサイズ。中華街で手頃な値段で手に入れたせいろは10年選手です。ご家族の人数に合わせて選んでみてくださいね。
材料
ちらし寿司の素(2合分のもの)
炊き立てのご飯 2合
お好みの具
・錦糸卵
・桜でんぷ
・穴子
・スナップえんどう(下茹で済み)
・菜の花(下茹で済み)
・生麩 など
作り方
ご飯にちらし寿司の素を入れ、よく混ぜます。
せいろにオーブンペーパーを敷き、ちらし寿司を入れたら、具を載せます。この間にお鍋にお湯を沸かしておきましょう。
ふたをして蒸します。
10分ほど蒸したら出来上がり。
春のちらし寿司は華やかで、ふたを開けたら皆が喜んでくれること間違いなし!具を載せる工程は、子どもたちも大好きなので皆で楽しく作れます。載せる具材はお好みで。湯気はとても熱いので、火傷にだけは気をつけてくださいね。
撮影/西山輝彦