以前は白一択だったマスクが、最近いろいろバリエーション豊かになったのが面白い。色がついていると汚れが目立たないし、明るい色や洒落た模様は、「私ちょっと病んでます」的なそれまでのマスクのイメージを変えてくれた。目つきの悪い人が黒いマスクをしていると怖いけど。眼鏡がそうであるようにマスクも色やデザインで、その人の印象が結構変わるものだ。
ずっと使えるものを
で、このご時世、マスクは外出時の必需品となり、店舗では品薄状態が続いている。近所のドラッグストアにも「今日はマスクの入荷はありません」の張り紙があった。
そこで、我が家のマスクは使い捨てではない、昔ながらのガーゼタイプ。もっぱら妻の手作りで、6歳の長女はピンクの柄付きマスクがお気に入りだ。妻のそれなんて何年も使っているから、実際に生地がすり減って少しくたびれている(最近新しいのを作っていたけど)。
ダブルガーゼじゃなくてもOK
マスクの材料として最も適しているのはダブルガーゼだ。通気性に優れ、柔らかく肌触りがいいガーゼを二層にした生地で、通常のガーゼより耐久性があり、加工もしやすい。ただ、問題がひとつある。生地にバリエーションがないのだ。近所の手芸店に置いてあったのは定番の白と水色とピンク基調のかわいい柄付き。これじゃちょっとね……。
ダブルガーゼを使うのは通気性や肌触りが特に優れているからだ。柔らかいコットンで快適に装着できればそれでいいのではないか。すると、生地の選択肢がグンと増える。そんなわけで、薄いグリーンと柄付きのえんじ色の生地をチョイス。それからワンポイントになるワッペンも。地味過ぎず、派手過ぎず、ほほえましさのある自然をモチーフととした柄を選んでみた。
これで、スタンダードな平面タイプと、立体構造のプリーツマスクを作ってみよう。
Step1 平面マスクの作り方
材料
①ワッペン、②糸、③マスク用ひも(30㎝×2本)、④コットン生地(30×40㎝)
道具
縫い針、アイロン、ゴム・ひも通し、ハサミ
作り方
①生地の下側(40㎝の辺)を1㎝裏側に折り返し、アイロンでしっかりと折り目をつける。
②上側、下側の順に生地を均等に三つ折りする。
③上下を織り込んだ生地を、左右に三つ折りにする。
④三つ折りにした際、上側にきた方の端を1㎝内側に織り込む。
⑤全体にアイロンをかけてしっかりと折り目をつけ、左右の端から1.5㎝の位置を糸で縫う。
⑥左右の隙間にマスク用のゴムを通す。通常のゴムに比べて伸縮性に優れ、柔らかいのが特徴。
⑦ゴムを結び、結び目はマスクの隙間に入れて隠す。ゴムの長さは一度装着してみて調整するとよい。
⑧マスクの適当な位置にワッペンを置き、当て布の上からアイロンをかけて接着する。
⑨完成。木の実を加えたオオハシ(鳥)のワッペンがちょっと目を引くでしょ。
Step2 プリーツマスクの作り方
材料
①糸、②コットン生地(17×22㎝)
道具
縫い針、アイロン、ゴム・ひも通し、ハサミ
作り方
①生地を裏返して横半分に折り、上下の端から1㎝のところを縫う(緑のライン)。
②袋状になった生地を裏返す。
③上から2.5㎝のところを1㎝内側に織り込んでアイロンをかけ、しっかり折り目をつける。
④同様に2つめと3つめの折り目をつける。間隔は3㎝。
⑤生地を裏返して、左右の端を1~1.5㎝幅で2回織り込んで、アイロンをかける。
⑥左右の織り込みの端を縫って、隙間にゴムを通す。
⑦ゴムを結び、結び目をマスクの隙間に入れて隠したら完成。プリーツマスクは顔につけると折り目が広がって立体的になる。頬から顎にかけて鼻の下全体を覆うようにフィットし、平面マスクに比べて息苦しさが少ない。
製作時間はひとつ30分~1時間。ミシンがあればもっと早い!その上、材料が数百円と安価なのもいいところ。お気に入りの布や柄を使った手作りマスクで、少しでも明るい雰囲気にできればいいと思う。