川があったら水面に石を投げてみよう
シュパパパパッと、小気味良い音と共に石が水面を滑っていく。そして最後のほうでググーッと伸びる。
す、すごい。
「水きりの面白さは、離れた場所にあるものを自分の力でコントロールするところ。そのためには、良い石を選び、風向きを知り、力を加減する。それを探ることが重要なんです」
と水きり名人こと森川寛さんはいう。
大学の先生が、これまで何度も理想の水きり石を究明しようとしたが、成功していない。それは投げる人の体格や筋力によって、理想の石が異なる からだと森川さん。
水きりの基本4ポイント
森川さんによると、水きりの基本は以下の4つ。
- 風のない日に
- 川下に向かって
- 比重が高めの平たい石を
- 低い角度で投げる
「しかし、30回を超えるためには自然を読む総合力が必要」。
奥深い水きりの世界。いざ!
たくさん跳ねさせるための水きりのコツ
【ポイント1】力を入れずに低いフォームで投げる
名人のフォームは、ゆったりとしていて、フォロースルーも大きい。
投げ出しの位置を低くすることが重要。
片ひざをつくフォームは、余分な力が入らない。
【ポイント2】よい石を上手に握る
石の持ち方は、平たい石の縁に人差し指(中指でも可)をしっかりかけること。これが浅すぎても深すぎてもいけない。
投げ出しのときにスナップを利かせて回転力をつけることも重要。
理想的な形は、下面がほぼ平らで上がややふくらんだもの。着水角度は10 〜20度。
【ポイント3】慣れたらこんなことも!
またくぐり投げ
名人は“おなら”と呼ぶ。投げ出しの感覚がちょっと変化するが、ワザとしては初級。
二石一投
2枚重ねに持った石を投げて、波紋をきれいに並べるワザ。安定して投げるのは難しい。
水きりには、向こう岸まで届かせる「八はっ艘そう飛び」、石を大きくカーブさせる「海老」といった古典的なワザがある。
「最高に楽しいのは、大勢で並んで投げることかな」
教えてくれた人
※撮影協力(ハーブ)/ファインヴァレイ TEL 0422(55)9587