ソロキャンプは時間の使い方全ては自分だけのもの。”誰かのために”といった事がなくなると、楽しみ方は極めてシンプルになる。料理もまたしかりで、細かい演出や手間、そして時間やお金をかけるものではなくなってくる。今回は、そんな料理に共感を持ってくれるソロキャンパーのための「早い」「旨い」ズボラ飯を紹介したい。今回紹介するのは、沖縄に住む友人が昔教えてくれた究極のズボラ飯「からそば」をアレンジした”カンヅ麺”です。
材料
カンヅ麺をつくるのに必要な材料は2つだけ。シンプルだけど、日本にある缶詰の種類分だけこの料理のバリエーションが増えるのが面白い所。選び方にはちょっとコツがいるので紹介します。
・麺
麺は焼きそば麺でも、うどん麺でも、そばでもなんでもいい。ただし水で洗えばそのまま食べられるなど、事前に調理されているタイプの麺がおすすめ。もしも何かしらの調理が必要な場合はそれに従って”そのまま食べられる”状態に下準備をしよう。
・缶詰
定番は「さばの味噌煮缶」。メーカーによって味が違うので、好みの味噌煮缶を探すだけでもしばらく楽しめる。使うのは基本半分程度なので、まずは温めておつまみとして楽しんでから料理にはいろう。
缶詰のバリエーション
日本は缶詰大国! 実に様々な缶詰があるのでお好みの缶詰を探してみよう。今回は5種類の缶詰で実験をしてみた。味比べもしたので参考にしてみてください。
つくりかた
つくりかたは、「麺をほぐす」「具材を入れる」「よく混ぜる」の3つだけ。失敗するのが難しいくらい簡単だけど、コツが分かるとより楽しめるので細かく説明していきます。
1:麺をほぐす
袋に入ったままの麺をもんで、しっかりとほぐす。ほぐし作業はこの料理で唯一の肝となる作業になる。ほぐし作業が足りないと完成後の味に大きく影響をあたえるのので、やさしくもアグレッシブに攻めよう。
2:麺の袋を切る
麺の袋はそのまま調理器具、器としても使うので、なるべく袋部分を有効に使えるように上部は小さめにカットするのがコツ。
3:缶詰の具、汁を入れる
缶詰の蓋を開け、具をほぐしながら麺が入った袋に入れる。同様に缶詰のスープも適量入れる。缶詰の具は、おおよそ半分程度がちょうどいい。
4:揉みまぜる
缶詰の具を入れた麺を、袋から溢れないようによく揉み混ぜる。具が出てしまいそうなときは袋の口を手で押さえながら混ぜるとうまくいく。もしも麺が入っている袋のサイズが小さすぎる場合は、ジッパー付きの袋に入れて同様の作業をすると混ざりやすい。具材が麺によくまざったら完成!
そのまま食べられない麺の場合やちょっとリッチに食べたい場合
麺をそのまま食べられるタイプが入手できない場合や、もう少しリッチな気分で食べたい場合はクッカーで調理をすればいい。ひと手間増えるが基本的に簡単なのには変わりはない。
1:麺を茹で温める
クッカーに麺と水を少し入れて軽く茹でる。ゆで時間などは購入した麺に合わせる。ゆで汁を捨てなくてもいいように、可能な限り入れる水を少なくするのがコツ。
2:缶詰の具とスープを加え混ぜる
ゆであがった麺に、缶詰の具とスープを入れてよく混ぜる。この作業自体は袋のまま調理するのと同様でOK。よく混ざったら完成
味のレパートリー
今回試したのは次の5種類。それぞれの味の試食結果は次の通り
1:さばの味噌煮
安定感がある味。味噌味が効いていて「これぞシメの飯」と思える満腹感を味わえる。うどんに合わせても美味しい。
2:コンビーフ
さっぱりした味わい。こってり系のおつまみを楽しんだ後はオススメ。ほどよい塩分が細麺系と相性がいい。
3:チキンとインドカレー
カレー好きにはたまらない一品。多めに混ぜると美味しすぎておかわりしたくなるので注意。焼きそば麺、パスタ麺と相性が良かった。
4:グリーンカレー
カレー系缶詰の代表選手。調理時間5分でアジア旅行へ誘ってくれる。意外とそば麺とも相性がよかった。
5:いわし明太子
想像通り旨い。缶詰自体も焚火で温めて最高のおつまみになる。焼きそば麺、パスタ麺と相性がいい。
どんな麺をつかうか? どんな缶詰を使うか? ちょい足し食材を考えても楽しい。「ステイホーム」のこの時期を活用して自分なりのカンヅ麺を開発して、フィールド最高のソロタイムを過ごしてみてください。