初夏に育つ野草には美肌成分がたっぷり!
春から初夏にかけて育つ野草は力強く、またそこに含まれている様々な成分には計り知れない程のパワーが秘められています。そんな野草のなかでもパワフルなのが、ハルジオンとヒメジョオン。この野草たちは白やピンク色の花を咲かせ、親指と人差し指で花を挟み飛ばし合いっこをする子ども達は「鉄砲草」とも呼んでいます。今回はそんなハルジオンと、とても似ているヒメジョオンの見分け方から、それぞれの知られざる美肌成分を生かした美白化粧水の作り方をご紹介します。
見分けるポイントは2つ
ハルジオン(春紫菀)とヒメジョオン(姫女菀)は、パッと見ただけでは似ていますが、3つのポイントを覚えておくと、すぐにどちらか見分けられるようになります。
(1)花びらが「まつげエクステ」もしくは「マスカラ」か?
ハルジオンもヒメジョオンも「舌状花(ぜつじょうか)」といって、数枚の花びらが平行について花の形をしています。その違いは、花びらのまとまり具合で見分けられます。
・ハルジオン:花びらに見える部分が、”まつげエクステ”をしたように細く分かれていて、バサバサした状態(舌状花は約200個〜で1本が細い)
・ヒメジョオン:花びらに見える部分が、”自まつげにマスカラ”をしたようにまとまっていたり、くっついていたりする(舌状花は約100個で1本が太い)
(2)茎が”からっぽ”か”肉厚”か?
茎にも違いがあります。茎の断面が、空洞になっているか詰まっているかを確認してみましょう。
・ハルジオン:茎が空洞になっている
・ヒメジョオン:茎のなかもしっかり詰まっていて肉厚
(3)蕾が”お辞儀”しているかどうか?
蕾のつきかたも異なります。
・ハルジオン:蕾がお辞儀しているものが多い(さらにハルジオンの蕾は食べるととても美味しい)
・ヒメジョオン:ハルジオンに比べると蕾はあまりお辞儀していない
2つとも、美白成分があるの?
花壇や駐車場の隅っこなど、探すとすぐに見つかるこのハルジオンとヒメジョオンには、素晴らしい皮膚美白成分があり、ヒトにより効果に差はありますが、メラニン色素を抑えて輝く肌に整えてくれます。根にもたっぷり成分が含まれていますので、是非とも花から根までの全てを使ってみてください。
「ハルジオン&ヒメジョオン」チンキの作り方
化粧水を作る前に、まずは花の「脂溶性と水溶性」成分を抽出する為に、お酒を使ってチンキにします。チンキは、1年も常温で持つ優れもの。薬局で手に入るアルコール、ウォッカやホワイトリカーなどを使用しても大丈夫ですが、アルコールは20度以上のものが適しています。今回は「美白化粧水」を作るので、純米焼酎(米と米麹のみで作られたもの)を選んでいます。アルコールに弱い方は、リンゴ酢に替えて作っても大丈夫です。
材料
・ハルジオンorヒメジョオンの花 1/2〜1カップ
・ハルジオンorヒメジョオンの根 1本(太いと最高です)
・無農薬米焼酎 or リンゴ酢 1カップ
・瓶
作り方
(1)花粉を残すため、花は洗わずに、泥や虫だけ取り除きます。根はキレイに洗い、瓶に花と根を入れてから焼酎を注ぎます。(花が焼酎から出ないようにします)
(2)冷暗所にて1ヶ月間〜置いたら完成です。
チンキはそのまま、蚊に刺された時や火傷などに使えます。
チンキを使って美白化粧水を作ってみよう
私はこの「モチモチ×スベスベ」になる美白化粧水がお気に入りです。使うときはたっぷりお肌に添付するのをオススメします。
材料(1週間分の分量)
・ハルジオン or ヒメジョオンのチンキ 小1
・緑茶水(緑茶1パックを使用) 小8
・蜂蜜(みかん蜂蜜を使用) 小1/2
・スプレーボトル(30ml使用)
作り方
(1)お湯で緑茶を濃くいれます(パックでも粉末タイプでもOK)
(2)分量の緑茶水、チンキをボトルに注ぎます。
(3)蜂蜜をボトルに入れて蓋を閉じます。
(4)シャカシャカ振って混ぜたら完成です。化粧水は冷蔵庫で保管し、1週間以内に使ってください。
お風呂上がりのカラダ全身にかけたり、夏の日差しを浴びてほてったお肌や、子どもの肌荒れなどにも良いので、ぜひ色々使ってみてください。
※体質により肌に合わない場合もあるため、その場合は使用を中止してください。
野草美白成分資料協力/東 昭史