キャンプでの燻製おつまみ作りなら、スモークポットがおすすめです!
キャンプで燻製! は、試したいアウトドア料理のひとつ。もくもくと煙をたててつくる燻製料理は、自宅だと煙も匂いも出るので家族や近隣から嫌がれてしまいます。カーテンに匂いが付くと、なかなか取れないですし…。それこそキャンプ場ならば、どんなにもくもくしても周りまで届かない。燻製大好きな人にとっては最高の環境です。
一見して難しそうにみえる燻製料理ですが、実はメスティンやコッヘル、ダッチオーブン、スキレットなどでもできるカンタン料理なんです。もちろん、やろうと思えば一般家庭で使うような鍋でもいけちゃう。必要なものはスモークチップだけ。なのですが、燻製にはスモーカーと呼ばれる専門の調理器具が販売されています。
スモーカーの特性を知りましょう
それではなぜ、鍋などでもできる燻製料理に専門の器具があるのか。それは「失敗しにくい」ことと、「扱いやすい」点にあります。
燻製は鍋底にスモークチップを敷き詰めて調理します。そのため、鍋底に食材を置くと、スモークチップが表面に付いてしまうばかりか、均一に燻すことができません。
スモーカー以外の鍋などで燻製をつくる場合は、食材を置く網が必要です。それもきちんと蓋がしまって、場所も低すぎず高すぎないちょうど良いもの。前述のメスティンやコッヘル、ダッチオーブン、スキレット、家庭用の鍋で、この網を実現できる調理器具であればスモーカー代わりに利用できます。実際にそれら調理器具でうまく燻製料理を楽しんでいる人もたくさんいますが、やはり慣れてないとなかなか難しいもの。
失敗しにくいのは網がちょうど真ん中にあって、きちんと密閉されるから
その点、専用のスモーカーならば、鍋底からちょうど良い高さに網があって、食材を置いてもきちんと蓋が閉まります。蓋がしまることでスモークチップの煙がスモーカー内で滞留し、ちょうど真ん中にある食材に360度方向から煙があたります。ゆえに、きれいな燻製ができるわけです。
扱いやすさもスモーカーに分があります。ここで紹介するSOTO(新富士バーナー)の「いぶし処 スモークポット」は、アウトドアスモーカーの中でもロングヒットな製品です。陶器でできており、熱を中でしっかりと保つことができます。中火で5分ほど待つと、中のスモークチップからもくもくと煙が出てきて、その後は火を止めて煙だけの調理時間。ここで急激に温度が下がることがなく、熱と煙をしっかりキープしてくれるのがいぶし処 スモークポットです。
また、温度計も付いているので、食材に合わせた温度キープを行なうことができます。
焦げ付きにくく、お片付けもカンタン。だから扱いやすい
鍋底に置いたスモークチップが焦げ付かない(焦げ付きにくい)のも、陶器製の良いところ。鍋やフライパンだと焦げ付いたり焼け付いたりして変色してしまうことがありますが、このいぶし処 スモークポットは普通に使えばそのようなことはありません。使い終わったあとはよく冷えてからサラサラっとスモークチップを捨てればOK。あとは食材から出た水分の汚れを落とせばお掃除おしまいです。
大量に燻製を作る場合は向いていません
とても使い勝手が良い、いぶし処 スモークポットですが、網のサイズが小さいので大きな肉や魚などを載せることはできません。また、一度にたくさんの調理も向いていません。ですが、庫内が小さい分、煙の充満が短時間に行なえて調理の時短につながります。この点がキャンプでの燻製おつまみ作りならこの製品が最適! というわけです。
おつまみ燻製のコツは、時間をかけ過ぎないこと
キャンプでのおつまみで作るような燻製は、生ハムや卵、チーズ、タコなどの魚介類など、基本的にそのままでも食べられるものをおすすめします。理由は時間をかけなくていいから。肉類や魚など、長時間かけて燻製するような食材は、下ごしらえの段階で限りなく水分をなくします。水分があると苦味になってしまうので、カラカラになるまで干したりします。さらに長時間かけてじっくりと燻すので、キャンプでこれを行なおうとしたら一日では終わりません。なので、すぐに楽しめるようなおつまみ食材がベストです。
適度な香り付けぐらいが食べごろ
おつまみとはいえ、ほとんどの食材は水分を含んでいます。そのため、長時間の燻製は苦味を増すことになるので、適度な香り付けぐらいがちょうど食べごろです。だいたい10分ほど中火以下で加熱して、その後に火を止めて5分ほど燻してできあがり。食材にもよりますが、時間をかけすぎないのがポイントです(初心者ほど強火にしたり、時間をかけ過ぎたりして失敗します)。
チーズなど、熱で溶けやすい食材はアルミホイルをひきましょう。そのまま網の上に置くと、でろーんと垂れてしまい片付けも大変…。
なかなか使い切れないスモークチップ。クセが強すぎないほうが長く楽しめます
おつまみ燻製なら、固形のスモークウッドではなく、スモークチップがおすすめ。10gから30gほどパラパラと手にとって鍋底にひきます。スモークチップの種類もサクラやナラ、ブナ、ヒッコリー、リンゴなどさまざまです。食材によって向き不向きもありますが、スモークチップはパッケージひとつ買うとなかなか消費しきれないもの。クセの少ないサクラやヒッコリーなどが使いやすくておすすめです。
アウトドアでの燻製は、キャンプ料理の醍醐味のひとつ。スモーカーを囲んでちょっとづつ燻しながらお酒を楽しむのもオツなものです。一度の調理で使ったスモークチップを二度三度使い続けると、どんどん苦味が増してきますので、ケチケチせずに捨てて、毎回新しいものにしましょう。
初心者でも失敗せずに美味しいおつまみ燻製料理を楽しむコツは、専用の器具を使うことと時間をかけ過ぎないこと。ほんのり色付いて香りも漂うぐらいがおすすめ。もちろん、苦味が好きな人は思う存分燻しましょう。
SPEC:
本体サイズ:直径23×高さ16.5cm
本体重量:1.56kg
材質:鍋本体/耐熱陶器(美濃焼)、フタ/磁器(美濃焼)、金網/スチール(クロムメッキ)
原産国:日本
容量:約1.2L
いぶし処 スモークポット
http://www.shinfuji.co.jp/soto/products/st-126_127/
※構成、文、写真、買った人/早坂英之