世界一ペラい文庫本が生まれた理由。【インタビュー】文鳥社「文鳥文庫」(前編)
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    2016.04.27

    世界一ペラい文庫本が生まれた理由。【インタビュー】文鳥社「文鳥文庫」(前編)

    b*p

     

    デザイナーの仕事、デザインの可能性。

    一体これは本なのか、ハガキなのか。いや何かのカードなのか。

    パッと見はとても薄いのが、表紙には確かに『文鳥文庫』と書かれている。

    まぎれもなく、文庫本である。

    だがしかし、本というものの定義が“綴じてあるもの”であるならば、

    これは小説が書いてある1枚の蛇腹の紙に過ぎない。

    それでも文藝というソフトとしては、前者にまったく劣るものではない。

    文鳥社から発刊された『文鳥文庫』。

    文鳥社は出版社のような名前であるが、デザイン会社だ。

    代表の牧野圭太さんは、もともと大手広告代理店でコピーライターをしていた。

     牧野圭太さん

    「最初からコピーライターを目指していたわけではありませんでした。

    広告代理店でも、制作局に行くつもりはなく。そもそも大学は早稲田大学理工学部。

    その後、東京大学大学院にすすみ、コンピュータプログラミングを学びました。

    当時、色々なビジネスを学びたいと思い、広告業界ならたくさんのビジネスに携われるし、

    企画を考えたりできそうだなと思ったんです」と、

    バリバリの理系出身でありながら

    広告業界のクリエイティブに携わるという珍しいパターンの牧野さん。

    その広告代理店に6年間務めた。そのなかで一番面白かったのは、

    デザイナーと仕事をしたことだったという。

    「コピーライターはデザイナーとタッグを組んで仕事をすることが多く、

    彼らと接していくなかで、

    デザイナーという職種、デザインという仕事に対してすごく価値を感じたんです。

    “ありのまま世の中を捉えて、目的に対してより正しい形を探すこと”が

    デザイナーの仕事だと思っています。

    でもそうした概念が世の中に広がっていませんよね」

    そこで、デザインの本質的な概念を世に広めるため、

    みずからデザインカンパニー=文鳥社を立ち上げた。

    「世の中ほとんど、何かしらのものづくりが関わっています。

    でも、デザインに興味を持っている人があまりにも少ない。

    僕はすべての会社にデザイナーがいるべきだと思っています。

    そもそも高校などで、文系・理系に分かれるときに、

    文系・理系・デザイン系の3本柱でもいいと思っているくらいです。

    日本の生産性が低いのは、そこが原因ではないかと思っています」

    日本にデザインを広げるための活動。それをデザイナーではない人がやっているのがおもしろい。

    第3者視点を持つことに意味がある。

    「僕は“理系”出身だけど、“文系”的なコピーライターになって、

    “デザイナー”と仕事をするようになった。

    理系、文系、デザイン系を渡り歩いてきたからこそ、

    その可能性をすごく親身に感じているし、冷静にもみられる立場だと思っています。

    だから勝手に使命感みたいなものを感じていますね」

    »後編「イノベーションはありふれた日常からでも起こせる」に続く。

    文=大草朋宏

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