「コーヒーを淹れる」という行為に美学を見いだした人たちは、
ここ数年で格段に増えていると思う。
南米やアフリカなど豆の産地、ポアオーバーやフレンチプレスなどの淹れ方、
そしてそれぞれに対応したたくさんの器具。
それらは好みにもよるので、どれがいいという答えはないが、
ひとつ確実なことがあるすれば、
ドリップにおいての最終兵器がこの「V60ドリップスケール」だ。
量りとストップウォッチが組み合わされた単純なもの。
しかし、多くのコーヒー店、特にサードウェーブ系ショップでは
かなりの頻度でコイツに出合う。
コレ自体で味が「変わる」わけではないが、「変える」ことはできる。
器具や豆が同じ条件ならば、味を決めるのは抽出量と抽出時間なので、
このスケールがあればそれを一定に保つことが出来るからだ。
逆に同じ条件のもと、時間を10秒短くしてみたり、抽出量を10ml増やしてみたり。
「酸味が増したなぁ」とか「このくらいさっぱりが好み」なんて、
キッチンはひとり実験室。
かなりのプロユースといえるが、男の趣味が行き着く先は、数字との勝負だ!
■HARIOとは
コーヒー器具で世界的に有名なHARIOだが、
実は日本国内で唯一の耐熱ガラス工場を持っているガラスメーカーである。
1921年の創業当時は、理化学品を製造販売しており、
戦後、ガラス加工の技術を活かしてコーヒーサイフォンの製造を始める。
HARIOの耐熱ガラスに使用する原料は、100%天然鉱物を精製。
製造過程で発生する泡を残さないようにする「泡切り剤」にも、天然塩を使うなど、
重金属を一切使用していない。
安心・安全・環境保全というものづくりを心がけているメーカーだ。
HARIOというブランド名は、ガラスの王様「玻璃王(はりおう)」から名付けられている。
【スペック】
幅12×奥行き19×高さ2.9cm、400g。ABS樹脂。
計測範囲2~2000g、計測時間99分59秒まで。
単4型電池2本が付属。日本製。