「cero」(セロ)というバンド名は、Contemporary Exotica Rock Orchestraの略称。2004年結成で、メンバーは髙城晶平さん(ボーカル、ギター、フルート)、荒内佑さん(キーボード)、橋本翼さん(ギター)の3人。
b*p編集部・中山が彼らのライブを初めて見たのは、2012年の新木場STUDIO COASTで行なわれた、フェスでした(何のフェスか忘れてしまった…)。
メインのステージではなく、外にあるテント小屋のような小さなステージでのライブ。後ろのほうで見ていた私には、彼らの姿はまったく見えず、でも高城さんの声と、ポップなのに懐かしさを感じる音に釘付けになったのを覚えています。
そこからすぐに1stアルバムの「WORLD RECORD」を購入し、そのなかに入っている「大停電の夜に」を繰り返し聞いていました。
2011年はROOKIE A GO-GOでフジロック初出演、2012年には午前中のフィールドオブヘブンに変わった衣装で登場していたceroが2015年のフジロックには、ホワイトステージを満員にするほどの人気になっていて、勝手に古参ぶってしまうと、非常に感慨深かったです。
そのceroが初のワンマン日比谷野外音楽堂でライブをやる! ということで、わくわくしまくりで見に行ったわけであります。
我々が参戦した2016年5月21日(土)の日比谷野外音楽堂のライブは「cero ワンマンライブ “Outdoors”」と名付けられ、2016年7月10日(土)に大阪野外音楽堂でも開催されます(残念ながら大阪もチケットはSOLD OUT!)。
“Outdoors”なんて、b*pぽくて、それだけでうれしくなってしまいます。
日比谷野外音楽堂、通称「野音」は、ビン類以外の持ち込みはOK。その日は、天気もよくて、まさにビール日和! ビールと少しのつまみを持って、参戦であります。
17時30分を少し過ぎたころ、3人のメンバーとサポートメンバー、パーカッション、ストリングス隊を加えた13人が舞台に並び、ライブがスタートしました。
「(I found it)Back Beard」のイントロが流れはじめると、それまでお酒を飲みつつ、ワイワイしていたお客さんたちが、ぶわ~と立ち上がり、自然と歓声に。私も思わず「わ~!」と声を上げてしまいました!
さらに2曲を演奏し終わり(大阪公演もあるのでセットリストは伏せます!)、しばしのMCが入るとプシュっとビールを開ける音が。
すかさず高城さんから「ビール開けましたね。いいですね~」とつっこみが入ります。このゆる~い雰囲気がceroのライブのいいところですよね。
ワンマンということもあって、昔の曲からの選曲も。アレンジを大幅に変えてスタートした「さん!」は、また新たな曲のような気持ちで楽しませてくれました。
「Summer Soul」では、客席が大きく揺れはじめ、歓声とともにみんなが踊っていて、なんとも夏を思わせるステキな雰囲気!
ポツリと雨が落ちてきたような気がしましたが、とりあえずいまは、そんなことよりも音に浸りたい。そういう気分にさせてくれます。
日が暮れ始め、ステージにライトが灯ると、曲調もダークでメロウな印象に。
「ticktack」では、時報風のアレンジが加わり、ライトの点滅といい感じです。
ミラーボールが光り出すと、ライブで初演奏となる新曲の「Ropeway」を披露。
一瞬、「え、これも新曲?」と思わせるほど、アレンジを効かせた曲もあり、過去曲も最近の曲もどれも新鮮な気持ちで聞けました。
「夜去」のころ、雨がチラチラと降ってきて、いそいそとカッパを着る人や荷物にカバーをかける人たち。
「今日はいい雨だ~」と高城さんが言うように、音にもお酒にもすっかり酔っていた私には、いい熱さましになりました。
気持ちいい!!(そしてさらにビールを飲む)
「雨も降ってきたので、もう終わらせます」と高城さんがいうと、不思議と雨もピタリと止み、私の大好きな「大停電の夜に」がスタート。
雨上がりの空気と、初夏のにおい。夜が本格的に始まる前の境目に聞く、この曲は、私がイメージする大停電の夜とピッタリでした。
2016年8月11日(木)には、cero主催のフェス「Traffic」を行なうことを発表。
ライブを見るたびに、新しい発見があり、さらに彼らの音の幅に驚かされます。どんどん大きくなっていく彼らの勢いは、まだまだ止まらない。そう感じずにはいられないライブでした。
【b*pライブ探検部#3】
・とき:2016年5月21日(土)
・ところ:日比谷野外音楽堂
・出演:cero
◎この日の探検部キャプテン&文=中山夏美 写真=三浦知也 / 廣田達也
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