こんにちは。
大磯在住のライター上浦未来です!
2014年に「大磯市」の取材をきっかけに、東京の根津から、都内から電車で約1時間の大磯へと引越しました。なんで大磯?とよく聞かれますが、それは、月に1度の「大磯市」があるからなのです。
この市は町ぐるみで取り組んでいて、大磯やその周辺を中心とした若い起業家たちのための“ミナト・チャレンジ”の場としても位置づけられています。出店をきっかけにファンを増やし、販路を拡大したり、お店を構えるツワモノまで現れ、町全体がじわじわと盛り上がっています。
3/19(日)に開催された第79回「大磯市」におじゃまして、約200店舗が集う中から、地元民だからこそ知る、大磯で注目の出店者さんに突撃しました。
会場はこんな感じです。ちょっとわかりづらくて、すみません……。
飲食店ブースや移動販売車もたくさん並び、何を食べようか迷う~!!
焼き芋屋であり、一級建築士の資格を持つ大工さんであり、
デザイナーでもあるチョウハシトオルさん。
2010年にたった19店舗から始まった「大磯市」の初期メンバーのひとり、壺焼き芋屋「やきいも日和」のチョウハシトオルさん。壺で蒸し焼きにする昔ながらの方法ながら、新しさを感じさせる焼き芋が、人気を集めています。
焼き芋屋さん以外の日は、大工さんとデザイナーに早変わり。生活に根ざした小商いスタイルの働き方にも注目が集まっています。現在、お仕事でお隣町・二宮団地のリノベーションにも関わり、実験的に暮らすなど、目が離せません!
「つぼ焼きいも」(330円)。
独特のねっとりとした食感とお芋の甘みのとりこになること間違いナシ。
■やきいも日和
※今シーズンは3月30日で終了です。来シーズンは11月19日の大磯市から再開予定。
2011年5月から出店している陶芸家の岡村友太郎さんと岡村朝子さん。
「パタゴニア」を愛しすぎて、年中、海パンで作品を作る陶芸家・岡村友太郎さんと、ほんわかとした優しい雰囲気の姉・朝子さん。お父さん、お母さんとご家族そろって、陶芸一家で、平塚にある「岡村工房」で活動を続けています。
大磯在住の友太郎さんは、町を歩いて、うつわや作家に出会ってもらう年に1度のイベント「大磯 うつわの日」の実行委員長でもあり、大磯町をうつわで盛り上げ中。
毎日がハッピーになりそうな作品たち。
奥のカラフルな作品が友太郎さん、手前のシンプルな色の作品が朝子さん。
■岡村工房
第2回から出店。昌子さん(左)は元編集者。
明子さんは輸入雑貨の会社員だった。
「大磯市」の出店をきっかけに、2014年に大磯町内に「湘南のパウンドケーキ屋 三日月」を開いた、塚原昌子さんと明子さん姉妹。地元農家さんかがつくる果物や野菜を使った全粒粉のパウンドケーキは、心がほっこりする味わいです。
2009年に、姉妹で東京から大磯へと移り住んだおふたり。実行委員メンバーから「大磯市」への出店を誘われ、「何かできるものある?」と聞かれ、遊びに来る友人たちへのおもてなしにパウンドケーキをよく焼いていると話した結果、「じゃあそれで出店してみよう!」ということに。それがパウンドケーキ屋さんになる、きっかけだったそうですよ。
平塚の「原農場」の紅ほっぺとあき姫をかけた特性ソースたっぷりの「甘ずっぱイチゴ」(250円)。季節ごとに新作が登場するので、毎回楽しみ。
■湘南のパウンドケーキ屋 三日月
大磯在住の佐藤桃子さん。服づくりのすべてをひとりで手がける。
2016年に独立したばかりの「福月洋装店」店主の佐藤桃子さん。大磯で、デザイン、パターン、縫製、販売をすべて行い、綿や麻といった天然素材を使ったシンプルな服を発表しています。
旦那さんで、大磯で活動する「AUI-AO Design」のデザイナーである佐藤一樹さんが「大磯市」に出店したことで、作家さんの知り合いが増え、みんなが頑張る姿を見て、「会社で働いている場合じゃない!」と、横浜のユニフォームの会社を退職。自身のブランドを立ち上げ、店舗は持たず「大磯市」やイベントでの出店を中心に活動しているそうです。
着たときに、身体のシルエットがきれいに見えるようにパターンを作っている。
Tシャツやパンツなどが中心。肌触りがとても良い感じです。
■福月洋装店
ニューヨーク生まれ、サウスカロライナ育ちの内海リーさん。
「大磯市」で一番人気といえば、第3回から出店している「Lee’s Bread」。オープン前から長蛇の列ができ、お客さんたちが今か今かとオープンを待ちわびています。9時前のちょいフライング販売が恒例で、開店と同時にあっという間に売り切れ!
サンフランシスコでパンの修業をした内海リーさんが作る、カンパーニュをはじめとする多くのパンは、独特のもちっとした食感で、小麦粉そのもの風味や味がしっかりと感じられます。そのひみつはレーズンを使った自家製酵母。無添加の素材にもこだわっています。
大磯市限定の「チャバータ・オレンジ」(350円)。
オリーブとローズマリーがふわりと香ります。
ざくざく食感が楽しめる「フルーツナッツライ麦」(300円)。
なんとかゲットすることができた
「フォカッチャ オリーブとオニオン」(350円)。
これまでは大磯のイベント会場や茅ヶ崎での卸販売のみでしたが、今年の5月中を目標に、満を持して店舗が誕生する予定。大磯駅近くにある、大磯市の参加作家のセレクトショップ「つきやま Arts & Crafts」に隣接している古民家にオープンするので、待ち遠しい限りです。
■Lee’s Bread
■つきやま Arts & Crafts
https://oiso-tsukiyama.jimdo.com/
大磯には、ほかにもまだまだたくさん、わが道をゆく働き方で暮らしを楽しむ人がたくさんいるので、一度「大磯市」へ遊びに来てくださいね。
◎文・写真=上浦未来