この「BNC006」は、1982年に『BRAUN』初のウォールクロックとして登場し、
ニューヨーク近代美術館(MoMA)の永久展示所蔵品となった「ABW30」を忠実に再現したモデル。
数多くの名作デザイン家電を生み出してきた『BRAUN』の核は、
ディーター・ラムスのデザインワークといえる。
『BRAUN』デザインチームのチーフを40年務め、バウハウスの流れを汲む、
機能性を第一にしたデザインが彼の哲学である。
それゆえシンプルで使いやすくありながらも、
一目で『BRAUN』のものとわかる強いアイデンティティを発露させる仕事は見事だ。
彼の言葉「Less,but better」は、現在の多くのデザイナーに影響を与えている。
厚さが10mmしかないこのウォールクロックも、余計なものを一切省いたミニマルの真骨頂。
それでいて、時計として必要十分な機能を持っている。
なんと文字盤を覆うカバーがなく、壁にかけたまま長針を回して時間調整ができてしまう。
こうした細かい仕様に、どうしても心くすぐられてしまうのだ。
【カラー】
ブラック, ホワイト
【スペック】
直径20.1×厚さ3.2cm、約153g。プラスチック。電源は単三乾電池1本。中国製。