10月号(2017年9月8日発売号)バーベキュー特集のために、本誌が独自にアメリカから直輸入した、いま世界的な話題となっているバーベキューグリル『ビッググリーンエッグ(以下グリーンエッグ)』
↑これが、本誌が購入した『Big Green Egg Medium』。体重52㎏(スタンド別)。7サイズあるグリーンエッグ・ブラザーズの4男だ。
どうスゴイのか!?
まず第一に、このグリーンエッグという道具が、日本古来の"蒸しかまど"という道具を参考に開発されたということ。蒸しかまどというのは、昭和20年代ごろまでは普通に使われていた炊飯器でした。カタチはほぼグリーンエッグと同じで、やはり陶器製。内部に羽釜を入れてご飯を炊くようになっていて、それはもうおいしく炊けるそうです。高価な道具だったようで、お手伝いさんがいるような富裕層の家庭や高級料理店で使われていたといいます。
で、それに目を付けたのが、戦後の日本をうろちょろしてた米軍関係者たち。彼らは蒸しかまどを「Imperial Kamado」として本国へ持ち帰った。そのひとりであるエド・フィッシャーが、炊飯器としてではなく、BBQグリルとして改良したのがグリーンエッグというわけです。アメリカでも「Kamado」とか「Hibachi」という言葉が通じちゃうのにはビックリでした。
つぎにビックリしたのが、熱源に木炭を使うこと。グリーンエッグを買い付けに行った店で、写真のような純正チャコールの袋がおいてあり、「どうせチャコールブリケットなんだろうなぁ〜」と思いつつ、袋に印刷されている文言をちゃんと見たら、なんと! 「100%Natural Oak and Hickory Lump Charcoal」と書いてあるじゃありませんか。つまり、蒸しかまどと同じ木炭なんですよ。「このグリーンエッグ、かなりイケる道具に違いない」と思った瞬間でしたね。
そしてもちろん、BBQグリルとしての実力もスゴイ! 他のグリルとの違いは、本体が分厚いセラミック製だということ。食材をドーム内に入れて蓋をすることで、木炭による下からの熱だけでなく、セラミックの本体に蓄熱された熱によって食材の周囲全体からも熱が一気に加わる。ふつうは、熱の加わっていない部分から食材の旨みが逃げ出してしまうが、グリーンエッグは食材全体に熱が加わるから、旨みの逃げ場がなく、旨みを食材に閉じ込められるってわけですよ。
そんなグリーンエッグの実力は、本誌10月号(2017年9月8日発売号)でぜひご覧ください。撮影のためにグリルした分厚いステーキ、そりゃぁもう美味! ビア缶チキンもサイコーでした。
↑着火しやすいように石油系着火剤を塗布したチャコールブリケットのように、食材に石油臭さが残らない100%天然素材の純正木炭。
↑焼き網の位置にご注目! 本体開口部より10㎝ほど下に焼き網があるでしょ。蓋を開けているときでも、本体のセラミックから熱が加わるようになってるんです。
↑ビア缶スタンドに立ててローストチキン! 鶏肉にほんのりビールの香りがうつって、おいしかったですよ〜。
↑右がブラザーズの末っ子で内径25㎝。重量18㎏。これならかろうじてハンドキャリーで持ち帰れるかも…。