昨今のソロキャンプブームで、コンパクトなグリルプレートは群雄割拠の戦国時代。 大手アウトドアブランドからガレージブランドまでラインアップは幅広く、バーナーや固形燃料などで気軽に 「焼く」や「炒める」といった調理ができるので人気は高まる一方です。そんな中、今回は他とは一線を画すアイデアのほっこり系グリルプレート「ぽたり」をご紹介したいと思います。
肉の脂が灯りに!不要と思われるものを生かす、逆転の発想
今回ご紹介するのは、BIG FOREST(ビッグフォレスト)のグリルプレート「ぽたり」。 最大の特徴は、グリルプレートにぽっかり空いた穴と付属のキャンドル。 なぜプレートに穴が開いているかというと、なんと肉が焼けた時に出る脂でキャンドルに火が灯せる仕組みになっているのです!
肉を焼くとジュワっと脂が出ますよね。 「ぽたり」は肉の脂がプレートの中央の溝に集まる構造で、焼いた肉から出た脂はそのまま中央の溝をつたい、プレート先端の穴へと落ちます。 プレートの下に付属のキャンドルを置いておくと、キャンドルに肉の脂が溜まり、点火の準備はOK! 火を灯せば、立派なキャンドルに。暖かい灯りに心癒やされます。肉の脂を体に取り込むでも捨てるでもなく、灯りとして目で楽しむ。「ぽたり」はまさにヘルシー&エコロジーなグリルプレートなのです。
職人の手仕事で作られる、安心のMade in JAPAN
ビッグフォレストは、栃木県鹿沼市の大森鋳造所という創業50年を超える老舗の鋳造所から生まれたブランド。 アウトドア好きの代表の方が家業である鋳造の技術を駆使して、アウトドアプロダクトを製作しています。大森だから 「BIG FOREST」なんですね。
私も実際に工房にうかがったことがあるのですが、職人さんが黙々と手作業で品物と向き合う姿は、まさに古き良き日本の街工場といった佇まい。そこから生み出されるプロダクトは日本の誇る確かな品質が感じられ、また、作り手の温もりが溢れ、長く愛したくなるのです。
「ぽたり」はもちろん、グリルプレートとしてとても秀逸!経年変化で使うほどに味が出て、自分だけの一品になる楽しみもあります。
本体部分はアルミ製で、重量850gとそこまで軽いわけではありませんが、コンパクトに折り畳めますし、何よりおいしいご飯が食べられると思えば、山に持って行くのはそれほど苦になりません。
またアルミは熱伝導がいいことも大きな特徴。実際に使用してみると、一度熱が入ると冷めにくく、肉を焼いた時の余熱でさっと付け合わせの野菜炒めも作れてしまう。燃料を多用する必要がないという点も、アウトドアでは非常に大きなメリット。しっかりとフッ素樹脂コーティングがされてるので、使用後はさっと拭けてお手入れ簡単。シーズニングの必要もありません。
ブランド名が刻印された黄金の取っ手部分は真鍮(しんちゅう)製。真鍮は使い込むほどに深い色味に変化していく素材。使い込んで自分だけのギアに育てるという、ギア好き人間の心をくすぐるアイテムなのです。
最近は真鍮の鋳造ができる町工場が減ってきているそうなので、貴重な日本の手仕事をグリルパンを通して垣間見ることができます。
自然の中でちょっといい肉を焼くだけで、最高に贅沢な時間がそこに
例えば、金曜日の夕方、いつものスーパーに立ち寄り、特売になっているちょっといい肉を見つけます。週末、近所の河原で「ぽたり」を使って肉を焼き、一緒に持ってきたビールをプシュっと。食べ終わったらキャンドルの炎を眺めながら本を読むもよし、ビールをもう一本プシュッとするもよし。
特に遠くに行かなくても、豊かな時間を過ごせる方法はいろいろありますよね。こんな時代だからこそ、身近にところに幸せがあることを感じさせてくれる、ほっこりギアのご紹介でした。
ビッグフォレスト/グリルプレート「ぽたり」 ¥6,380
【本体】
重 量:約850g
サイズ:200×170×25mm(プレートサイズ)/ 345×170×25mm(取っ手使用時)
材 質:プレート/ アルミニウム 取っ手/ 真鍮
表面仕上:プレート/ フッ素樹脂コーティング
【付属のキャンドル】
重 量:約80g
サイズ:68×68×25mm
材 質:油受け/ アルミニウム 芯立て/ 真鍮
表面仕上:素地
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