CONTENTS
アウトドアズマンの憧れ、鉄フライパン。バーナーやストーブはもとより、タフな仕様は焚き火でも使うことができます。
鉄フライパンと言えば、鉄の塊(銑鉄※せんてつ)を高温で加熱し、叩いて整形していく鍛造製法が有名です。職人がひとつひとつを手作りする昔ながらのものがあれば、プレスして大量生産しているものもあります。なお、スキレットとの違いは鋳造か鍛造かです。鉄を溶かして鋳型に流し込んで整形するのがスキレットなどの鋳物で、鉄を叩いて作るのが鍛造です。
鉄フライパンの魅力は熱伝導率と蓄熱性の高さ。ひとたび塊肉を焼けば、遠赤外線効果で柔らかく焼きあがり、肉の旨味をぎゅっと閉じ込めて調理することができます。その反面、厚みがあって重く、取っ手を持って振るのはなかなか難しいもの。使用前や使用後のお手入れもあったり「面倒そう…」と敬遠する人も少なくありません。それでも一度使ってみると、焼いたステーキやハンバーグの美味しさに驚くはず。プロの料理人や料理研究家の人たちが愛用しているのも納得です。
中華鍋やスキレットとの違い
よく、「中華鍋も鉄フライパンでしょ?」と聞かれます。中華鍋はたしかに鉄フライパンですが、鉄板が非常に薄く作られており、熱源をダイレクトに伝えるカタチになっています。そのため、適度にあおり続けないと食材の中まで火が通る前に表面が焦げ付いたり、鍋底にくっつきやすいというデメリットがあります。
中華鍋は油をたっぷりと入れて、食材と絡ませながら、空気を取り込むように振って使います。そのため、お肉をじっくり焼くようなシチュエーションには向いていません。鍋底が厚くて重い鉄フライパンの方が、肉料理などがメインとなる豪快なアウトドアクッキングに適しているわけです。
スキレットとの使い分けも、キャンパーの間でよく話題にあがります。スキレットには製造過程で生じる無数の穴が空いているので、油なじみが良いのが特徴です。一方、鉄フライパンは鉄の塊を叩いて伸ばしてつくられているので、油なじみに関してはスキレットほどではありません。ですが、旨味成分を逃さないのが鉄フライパンの良さでもあるので、食材から出た濃厚なエキスを思う存分堪能することができます。
実際にキャンプやBBQなどで行なう肉料理では、どちらも食材のパフォーマンスを十二分に引き出すことができるので、使い分けだけで考えると甲乙つけがたいもの。大きさや重さ、好きなブランドでスキレットか鉄フライパンかを選ぶのもアリだと思います。
鉄フライパンの特徴
家庭で使われるテフロン加工のフライパン(アルミ素材)はたしかに軽く、サイズ展開も色も豊富。蓋とセットになっているものも多く、幅広い用途で使えて非常に便利です。ですが、使うにつれ徐々に劣化します。そのため、ある程度使ったら捨てて買い換えるのが一般的です。その点、鉄フライパンなら経年劣化で性能が落ちることはまずありません。使うほどに風合いも出てくる、まさに一生もののアイテム。じっくりと育てる楽しさが鉄フライパンにはあります。
また、鉄フライパンは持ち手も同じ素材になっているものが多く、その場合はシリコンや木製の柄が付いていません。直接触れると火傷してしまうので、ミトンなどを必ず用意すること。なお、取っ手が短かったり丸形(鍋型)のものは、そのままオーブンに入れられるのでとても便利です。また、焦げ付く木柄などがないため、焚き火で使うこともできます。
最近では、IHコンロでも使えるタイプや、電子レンジ(オーブンレンジ)対応のものが発売されるなど、選び方の幅が広がりつつあります。中には焦げ付きにくくするエンボス加工(底面の凹凸)が施された製品や、高い 耐腐食性と耐摩耗性をもった窒化鉄製品も登場。鉄フライパンは取り扱いが大変と思われているのはもはや過去の話。アルミやステンレスフライパンのように、自宅のキッチンで日常的に使用することができます。
鉄フライパンを使い始める前に
製品によっては錆び(サビ)防止のため、表面はもちろん、裏側にもクリアラッカー塗装(アクリル樹脂塗装)が施されている場合があります。そのような製品には「使用前に焼き切ってください」「洗い落としてください」と注意点が書かれています。しっかりとお湯とたわしでゴシゴシ洗い、完全に乾くよう空焚き(空焼き)しましょう。また、スキレットのように野菜くずを炒めて塗装を落とすのも有効です。この作業をシーズニングと呼びます。
完全に乾いた状態にすることで、表面に鉄の酸化皮膜ができます。そのうえで植物性の油を薄く塗布することで、コーティングを作ります。この油慣らし(油膜)が鉄フライパンを使う最初の一歩、言わば儀式になります。
とはいえ、最近の鉄フライパンのなかには、この儀式すら必要ないものもあります。出荷前の状態で焼き込み(焼き入れ)と油ならしが済んだハードテンパー加工の製品です。初めての使用でも事前メンテナンス不要。すぐに使うことができます。もちろん、使用後のお手入れは必要ですが、それでも使い方のハードルをグンと下げたことで、人気は上々です。
鉄フライパンの代名詞的存在「Turk」
1857年に、ドイツの鍛冶職人だったアルバート=カール・ターク氏が、自身の名を取ってターク社を設立。鍛造で仕上げた同社の鉄フライパンは、一世紀以上経った今なお、プロアマ問わず、多くの愛用者がいます。その存在こそが「100年使えるフライパン」。ターク製品の信頼の証です。
タークの製品は、職人がひとつひとつ鉄を打ち出してハンドメイドした「クラシックフライパン」と、機械でプレス加工した量産型の「プレスパン」があります。前者はつなぎ目のない鍛造一体型で、後者は本体と持ち手につなぎ目があり、縦と横の交差模様が入ったモデルです。クラシックフライパンの方がタフなつくりですが、プレスパンでも十分過ぎるほどの性能。直火でカンカンに熱しても壊れることはまずありません。
そんなタークのクラシックフライパン、プレスパンには、両手鍋モデルが存在します。「グリルパン」と呼ばれるその商品は、なんと日本企画、ドイツ製造という製品です。「タークの鍛造フライパンですき焼きを作ったら」という発想から誕生しました。
グリルパンは通常のフライパンよりも深めに作られているのが特徴です。そのため、焼きものはもちろん、各種煮込み料理や天ぷらなどの揚げ物も大得意。幅広いジャンルの料理に対応できます。また、小さいサイズのミニグリルパンは、そのままオーブンに入れることも可能です。
タークの鉄フライパンはサイズ展開も豊富。中には36cmと、非常に大きなサイズもあり、大人数の焼きそばやパエリアを一度につくることも可能です。もちろん、巨大オムレツも◎。
ターク / Turk
クラシック フライパン 6号 φ28cm
Turk Classic fryingpan 28cm
タークのクラシックシリーズ。職人が鉄塊を叩き上げてつくるため、強靭かつ、つなぎ目がないのが特徴です。耐久性にも優れています。
●サイズ:W28.0×H11.8×D52.5cm ●重量:約1.9kg
ターク / Turk
クラシック フライパン 7号 φ32cm
Turk Classic fryingpan 32cm
クラシックシリーズの32cmタイプ。同シリーズのフライパンは熱まわりがよく、蓄熱性に優れています。食材の持ち味を十分に引き出すことが可能です。
●サイズ:W32.0×H16.5×D62.0cm ●重量:約2.3kg
ターク / Turk
クラシック フライパン 8号 φ36cm
Turk Classic fryingpan 36cm
クラシックシリーズの36cmタイプ。同シリーズの中では最も大きなフライパンです。フライパン自体が大きな器になり、豪快な盛り付けも魅力です。
●サイズ:W36.0×H11.5×D68.0cm ●重量:約2.7kg
ターク / Turk
プレスパン 浅型32cm
Turk Press pan 32cm
機械製造のプレスパンシリーズです。ハンドメイドに比べて生産数が多く、バリエーションも多いため、低価格かつ用途に合わせたフライパン選びが可能です。クラシックシリーズ同様に、蓄熱性に富み、食材の持ち味を生かしつつじっくりと焼き上げることができます。
●サイズ:W63×H16×D31cm ●重量:2.10kg
ターク / Turk
プレスパン 浅型36cm
Turk Press pan 36cm
プレスパンシリーズの浅型36cmタイプ。取っ手が長く調理面が広いため、バーベキューなどで多くの食材を調理するのに便利です。
●サイズ:W70×H18×D35cm ●重量:2.5kg
ターク / Turk
プレスパン 深型24cm
Turk Press pan 24cm
プレスパンシリーズの深型24cmタイプです。ナッツやぎんなんを煎ったり、炒め物や煮付けといった汁気の多い料理にも向いています。
●サイズ::W46×H17×D24cm ●重量:1.4kg
ターク / Turk
プレスパン 深型28cm
Turk Press pan 28cm
プレスパンシリーズの深型28cmタイプ。深型タイプの中でも最大サイズのフライパンです。大きな食材や、量を作りたいときにも便利です。使えば使うほど馴染み、風合いが増します。
●サイズ::W53×H16×D28cm ●重量:1.7kg
ターク / Turk
クラシックグリルパン 26cm
Turk Classic Grill pan 26cm
ハンドメイドの両手鍋、クラシックグリルパンシリーズ。両手に持ち手が付いており、グラタンやお肉のローストなどのオーブン料理や、すき焼きのような汁気のある料理に最適です。
●サイズ:W26.0×H8.0×D32.0cm ●重量:約1.7kg
ターク / Turk
クラシックグリルパン 28cm
Turk Classic Grill pan 28cm
クラシックグリルパンシリーズの28cmタイプ。器としてもインパクトがあり、テーブルを囲んで人が集まるようなシーンでも喜ばれます。
●サイズ:W28.0×H7.0×D35.0cm ●重量:約1.9kg
ターク / Turk
グリルパン 浅型32cm
Turk Press Grill pan 32cm
機械生産によるグリルパンシリーズ。ハンドメイドフライパン同様、使えば使うほど風合いが増します。調理面が広いため、具材が自由に並べられます。薪ストーブでの調理にも向いています。
●サイズ:W36×H8×D31cm ●重量:1.80kg
ターク / Turk
グリルパン 浅型36cm
Turk Press Grill pan 36cm
グリルパンシリーズの浅型36cmタイプ。2バーナーに最適なサイズです。大きなサイズは幅広いアウトドア調理を可能にします。大皿料理としてそのままサーブしても◎。
●サイズ:W40×H8×D36cm ●重量:2.30kg
プロも唸る!「Lodge」「deBUYER」
スキレットなどのキャストアイアン(鋳鉄)製品で人気のロッジ(Lodge)では、カーボンスチールのフライパンを展開しています。熱伝導が高い鋼素材のカーボンスチールは、軽くてタフなことも魅力。IH対応なので自宅の電化キッチンでも利用可能です。
1830年創業、フランスの老舗調理器具メーカー、デバイヤー(deBUYER)からも鉄フライパンが販売されています。一流のシェフたちが愛用するブランドだけあって、その品質は随一。多くの工程を職人の手作業が作られた製品です。こちらもIH対応。自宅でも使用することができます。
ロッジ / LODGE
シーズンスチール スキレット 10インチ
10 INCH SEASONED STEEL SKILLET
ロッジのシーズンスチールスキレットシリーズ。キャストアイアンと較べて軽い、カーボンスチールを採用しています。
●サイズ:全長47cm×直径約26cm ●重量:1.6kg
ロッジ / LODGE
シーズンスチール スキレット 12インチ
12 INCH SEASONED STEEL SKILLET
シーズンスチールスキレットシリーズの12インチタイプ。持ち手が長いので、焚き火料理にも便利です。
●サイズ:全長51cm×直径約30cm ●重量:2.1kg
ロッジ / LODGE
シーズンスチール スキレット 15インチ
15 INCH SEASONED STEEL SKILLET
シーズンスチールスキレットシリーズの15インチタイプ。両手に取っ手がついているので、持ち運びしやすい仕様です。調理後はそのまま器としても◎。大人数での食事に最適なフライパンです。
●サイズ:全長約49cm×直径約38cm ●重量:3.17kg
デバイヤー / deBUYER
鉄 フライパン 28cm
6-0098-1006
IHにも対応している鉄フライパン。キャンプはもちろん、家庭でも使用できます。蓄熱性に優れた極厚フライパンは、食材に均一に熱を伝えます。サイズは28cmの他に、24cm、26cmがあります。
●サイズ:内径271×深さ42×底径200mm ●重量:2.15kg
デバイヤー / deBUYER
鉄ラウンドグリルパン 5530.30 30cm
AGL9402
プロの声を取り入れて制作された「鉄ラウンドグリルパン」。ハードな調理現場に耐えうる作りが魅力です。焚き火のハードな状況下でも使用することができます。
●サイズ:外径29cm×深さ4.4cm ●重量:2.42kg
デバイヤー / deBUYER
鉄小判フライパン 32cm 5111
AHL19032
アウトドアはもちろん、普段使いにもちょうど良いサイズです。小判型(楕円形、オーバル)の形をしています。
●サイズ:内径320×奥行235×深さ47mm ●重量:1.9kg
デバイヤー / deBUYER
鉄フライパン 50cm 向手付
AHL18050
直径50cmという、非常に大きな鉄フライパンです。向手も付いているので、出来あがった料理を両手で持って運ぶことができます。
●サイズ:内径486×深さ55mm ●重量:6.3kg
アウトドアブランドの鉄フライパンも見逃せない!
「クックギアも好きなブランドで揃えたい」というキャンパーも少なくありません。贔屓にしているメーカーの製品なら愛着もひとしお。キャンプでのアウトドア料理を思う存分楽しむことができます。
ダッジオーブンを販売するアウトドアメーカーは多々ありますが、鉄フライパンとなるとその数は限られます。それでも人気ブランドの製品が揃うので、気になる人は要チェックです。
ペトロマックス / PETROMAX
シュミーデアイゼン フライパン 28cm
ドイツ語で「鍛えられた鉄」という意味を持つシュミーデアイゼン。昔ながらの鍛造製法で、熱した鉄を叩きのばしてつくられています。強靭なつくりで、焚き火や薪ストーブでも使うこともできます。サイズは28cmの他に、20、24、32cmがあります。
●サイズ:直径28cm ●重量:1520g
スノーピーク / snow peak
火燕鍋
CS-160
調理の「火炎」に、製造地の燕三条地域から「燕」の字をとって付けられた「火燕鍋」。焼く、炒める、茹でるといった、調理全般をこなすことができます。
●サイズ:490×300×95mm(内径φ30cm) ●重量:1.2kg
パール金属 / PEARL METAL
鉄職人 鉄製フライパン28cm
HB-1522
アウトドアブランド、キャプテンスタッグの親会社でもあるパール金属。同社の鉄職人シリーズはガスはもちろん、IHクッキングヒーターやハロゲンヒーターなど、さまざまな熱源に対応しています。自宅からアウトドアまで、幅広いシチュエーションで使用できるのが魅力です。サイズは全部で6種類。人数や料理に合わせて選べます。
●サイズ:全長525×幅285×高さ155mm、皿の高さ53mm ●重量:1.0kg
キャプテンスタッグ / CAPTAIN STAG
ギブソン 丸型グリルパン40cm
M-8994
キャプテンスタッグの両手鍋。直径40cmの大きさは、肉や魚料理はもちろん、焼きそばなどの炒めものにも向いています。両手で持てるので、料理後にそのままサーブするのにも便利です。
●サイズ:外径400×高さ50mm ●重量:1.9kg
ハイランダー / Hilander
焚き火フライパン(極厚1.6mm)
HCA-003F
家庭用フライパンを手掛ける藤田金属とハイランダーによるコラボ製品です。油ならしが不要ですぐに使うことができます。
●持ち手サイズ:11×2.5cm ●重量:770g
ハイランダー / Hilander
焚き火鉄板 丸型(極厚3.2mm) 26cm
HCA-004F
直火OKな両手鍋型鉄フライパン、厚い鉄板が熱を蓄えて、食材へと均一に伝えてくれます。
●持ち手サイズ:8×4cm ●重量:1704g
ブッシュクラフト / Bush Craft
たき火フライパン シルバー
10-03-orig-0002
ハンドルが付いていない鉄フライパン。ハンドルはキャンプ場で調達した木などを利用します。木の長さ次第で火までの距離を変えることができるので、焚き火の大きさに応じた使用が可能です。
●サイズ:直径約225mm×深さ約18mm、取っ手差し込み径約24mm、釘穴径約8mm&5mm ●重量:505g
ブッシュクラフト / Bush Craft
たき火フライパン 深め
10-03-orig-0006
焚き火フライパンシリーズの第二弾。通常の焚き火フライパンよりも深さがあり、料理の幅が広がります。
●サイズ:直径約240mm×深さ約55mm、取っ手差し込み径約24mm、釘穴径約8mm約5mm ●重量:705g
ムースルームワークス / moose room works
フライアン タイニー
Frying iron tiny
焼面は約10cm四方、跳ね上げは約2cmの四隅がある鉄板です。重量は500gと軽く、ソロキャンプやおつまみ程度の食材を調理するのに役立ちます。
●サイズ:約140mm×140mm(調理面約95mm×95mm) ●重量:約500g
TENT × 藤田金属
フライパンジュウ&ハンドルセット S+Mサイズ / ビーチ(ブナ材)
360度どこからでもスムーズに着脱できるスライド式ハンドルを採用。収納や調理はもちろん、そのまま器としても便利です。SとMが両方セットになっています
●サイズ:(S)約37.5×21、5×3.6cm (M)約41.5×25、5×4.2cm ●重量:(S)約760g(M)980g
注目度が高い鉄フライパン
鉄フライパンはプロ御用達のクックウエアブランドや、アウトドアメーカーだけとは限りません。家庭用のフライパンを展開する調理器具メーカーから、小さな町工場まで、さまざまな製品が販売されています。なかにはカタチや機能面で個性を出して、他製品と差別化しているものも。もし、日常で普段使いしたいのであれば、使い勝手に優れた製品を選ぶのもひとつの手。いろいろな製品を見比べてみて、自分に合う鉄フライパンを探してみましょう。
FD STYLE
FD STYLE 鉄フライパン 26cm
サビに強く、油なじみが良い鉄フライパン。表面に加工が施されており、錆びから守ります。サイズは全4種類。
●サイズ:W262×H420×D103mm ●重量:975g
中尾アルミ製作所
キングパン 26cm
シンプルかつタフなつくりの鉄フライパン。使うことによって油が染み込み、表面が焦げ付きにくく育っていきます。サイズは全6種類。
●サイズ:内寸 :φ260×49mm、底径:190mm ●重量:1.1kg
ビタクラフト / Vita Craft
スーパー鉄 フライパン 26cm
表面の凹凸によって、肉などの食材にきれいな焼き色を付けることができます。また、適度に油を落とすので、炒め物はシャキッとした仕上がりに。使うほどに油がなじむのも鉄フライパンならでは。サイスは全11種類と幅広く展開されているのも魅力。
●サイズ:直径26×深さ4.3cm、板厚約0.16cm ●重量:約963g
リバーライト / Riverlight
極JAPAN厚板フライパン28cm
148-078
厚さは3.2mmと通常のフライパンの倍以上。食材の表面はこんがりと、内面をジューシーに焼き上げることができます。サイズは全3種類。
●サイズ:外径28cm、板厚3.2mm ●重量:2000g
柳宗理 / SORI YANAGI
ファイバーライン 25cm
フライパンの表面に繊維状の凹凸を浮き立たせた、ファイバーライン加工が特徴的。食材とフライパンがランダムな点で接触するため油なじみがよく、焦げ付きやこびりつきを防ぎます。サイズは全3種類。
●サイズ:幅450×290×高さ115mm ●重量:約1080g
柳宗理 / SORI YANAGI
マグマプレート 25cm
凹凸な表面に特殊加工を施したフライパン。表面積を増やすことで、より多くの熱を受け、食材を素早く加熱することができます。鉄ならではの耐久性があり、ハードな使い方もOKです。
●サイズ:W45.5×D29×H10.9cm ●重量:1.4 Kg
和平フレイズ / WAHEI FREIZ
ラバーゼ 鉄フライパン26cm
1033541
料理研究家、有元葉子氏のキッチンブランド「ラパーゼ」による鉄フライパン。どんな熱源にも対応し、オーブンにも入れられるので料理の幅が広がります。柄が短く設計されているので収納も楽です。鉄フライパンシリーズのサイズは全3種類。
●サイズ:386×264×86mm ●重量:975g
遠藤商事 / Endo Shoji
業務用 鉄黒皮厚板フライパン 28cm
底が厚く、側面部分は薄くできているので、蓄熱性を高めながらフライパン全体の重さを軽減。使いやすいように工夫が施されています。サイズは全13種類と豊富です。
●サイズ:内径280×深さ50mm ●重量:1550g
山田工業所
鉄打出(1.6mm)28cm
YAFP16-28
鉄をたたき出す作り方でつくられた「鉄打出」フライパン。叩くことで表面に細かい凹凸ができ、油なじみがよくなります。プレス式に比べて焦げ付きにくく、熱伝導率が高い製品です。サイズは全5種類。
●サイズ:φ28.0cm(底22.0cm)×H5.0cm ●重量:1.425g
日本洋食器 / NIHON YOSHOKKI
匠JAPAN鉄鍋シリーズ フライパン26cm
MGFR26
内側と外側の両面に細かな凹凸がついたフライパン。表面積が増えることで熱伝導率が高くなり、食材の芯まで一気に火を通すことができます。サイズは全3種類です。
●サイズ:径26.4×全長46.7×手高9.6cm ●重量:1.17kg
藤田金属 / FUJITA METAL MFG
匠の技 桝谷周一郎監修 職人手作り鉄フライパン20cm
カリスマシェフとして有名な桝谷周一郎氏監修のフライパン。ひとつづつ、職人達によって作られています。サイズは全2種類。
●サイズ:約20×38×11.5cm(深さ4cm) ●重量:約615g
鉄フライパンを買ったら[お手入れ編]
ひとつ買えば一生ものの鉄フライパンですが、長持ちさせるためにはコンディションを整えるお手入れが重要です。そこで気になるのが洗い方。食材のこびりつきなどはお湯とたわしでゴシゴシ汚れを落とせばOKなのですが、はたして洗剤を使っていいのかどうか悩むところ。
一般的にスキレットなどの鋳物は水分を吸い込む仕様から、洗剤を使うとその成分まで染み込んでしまうので、洗剤を使うことは推奨されていません。ですが、鉄板から出来ている鉄フライパンの場合はというと、洗剤の使用に関してOKなものもNGなものもあります。言わば製品次第なのですが、それには理由があります。
まず、鉄フライパンは調理の後に植物油を薄く塗って保管します。これにより、サビ防止の効果があるほか、鍋肌に油膜がなじむことで、食材の焦げ付きを防ぐことができます。洗剤を使って、スチールたわし(金たわし)などでガシガシ洗うと、油膜まで剥がれ落ちてしまうことも。それゆえ、過度な洗浄を避けるべく、洗剤NGという場合もあります。その一方で、洗剤で洗ったぐらいでは油膜はすぐに落ちない。剥がれても再び油をひいておけば大丈夫、というものも。
鉄フライパンを製造するメーカー次第ですので、説明書通りにメンテナンスすることをおすすめします。
ただし、油を塗りすぎてしまい、塊のようにこびりついているような鉄フライパンは問題外です。こうなると良かれと思って塗っていた油もただの頑固な油脂汚れになります。食材がくっつくだけでなく、油が酸化した嫌な匂いが食材にも付いてしまいます。そうなると汚れをバーナーなどで焼き切り、紙ヤスリなどで表面を削り落として、最後にメラニンスポンジなどで磨きあげるなど、リセットするのに手間をかけなければなりません。
お肉だけじゃない! 鉄フライパンの得意なメニュー
アウトドアでの鉄フライパン料理。定番どころはお肉! ですが、他にも色々と便利なんです。深さがあるタイプだと煮込み料理や蒸し料理も得意。鍋底にぐるりと餃子を並べれば、豪快な鉄フライパン餃子ができあがります。お昼ごはんならチャーハンや野菜炒めをサクッと作って、おやつにホットケーキも美味しいですよね。フレッシュな野菜もシャキシャキに炒めることができるので(炒め物も大得意!)、栄養の摂取にも役立ちます。
このように、さまざまなおいしい料理が楽しめるのも、鉄フライパンのいいところ。火力も弱火から強火まで、幅広く使えます。もちろん、使う前にはしっかりと予熱&油返しを行ない、温度調整しておきましょう。適度な火加減がおいしく料理するコツです。
鉄フライパンでオーブンや焚き火料理といえば、ジブリ飯に出てくるようなベーコン、目玉焼き(卵焼き)も! キャンプで子どもたちとつくると盛り上がることうけあい。トングやヘラ、ときにはお玉を片手に、焚き火の煙を浴びながら、さまざな種類のアウトドアレシピにチャレンジしてみましょう。
知っておきたい! 鉄フライパンのぷちポイント
鉄フライパンで食材がこびりつく原因は予熱不足か汚れです。せっかくの料理が失敗して台無しにならないように、予熱はしっかりと行ないましょう。その際、油をひくのもお忘れなく。スキレットの場合は油が吸収させるかのように馴染んでいきますが、鉄フライパンはサラリとするのが特徴です。オリーブオイルなどはパスタとの混ざり具合も良好。
焚き火で使うと気になるのがすす。鉄フライパンの外側に付いて、なかなかとれにくいものです。スチールたわしで過度にゴシゴシすると、傷が付いたりそこから変色したり、再生するのにも時間がかかります。まずはキャンプ場で簡単に水洗いして、家に帰ったらお湯とたわしで磨くように洗い、汚れを落とします。このとき、重曹に付けておくのもひとつの手です。普段のお掃除で使う重曹でかまわないので、頑固な汚れがある場合は試してみましょう。
使い終わって薄く油を引いた鉄フライパン。そのままにしておくとホコリが付いたり、あまり衛生的ではありません。長期間使わないときは、新聞紙でくるんで保管(収納)しておくのもおすすめ。管理状態がしっかりしていれば、次に使うときも手間がかからず安全安心です。
鉄フライパンは見せる収納にも相性グッド。キャンパーたちの間で人気な、有孔ボードを使った見せる収納術。壁に有孔ボードを設置し、フックなどを使って均一に並べて完成です。アウトドアギアはもちろん、鉄フライパンやスキレットなどの調理器具も様になりますので、チャレンジしてみては。
ターク/クラシックグリルパン 28cmの使用レビュー
鉄製一体型の鍛造フライパン(鉄フライパン)で有名なドイツのTurk(ターク)社。つなぎ目のない一体型のフライパンを、アウトドアシーンで愛用している人も少なくないはず。その頑丈なつくりは、火力が強い焚き火料理でも使われるほどのタフなクックギアで、Turkと言えばまさにそれ。ほとんどの人がフライパンをイメージすると思いますが、今回取り上げるのは、両手鍋のグリルパンになります。
Turkでは、フライパン型のシリーズを「クラシックフライパン(Turk Classic fryingpan)」、両サイドに持ち手が付いたシリーズを「クラシックグリルパン(Turk Classic grillpan)」と呼びます。どちらも本国ドイツの職人が、ひとつひとつを鍛錬して仕上げているハンドメイド品です。なお、同じTurkでも機械生産されており量産品は「プレスパン」シリーズとして、販売されています。
映画などでも度々目にする、あまりにも有名なクラシックフライパンに対して、クラシックグリルパンは「Turkに両手鍋モデルあったの?」と知らない人がほとんど。それもそのはず、このクラシックグリルパンは日本企画、ドイツ生産の珍しいアイテムなんです。
日本でアイデアが生まれ、ドイツの職人がカタチにしたクラシックグリルパン
1857年に、鍛冶職人であった、アルバート=カール・ターク氏が、ドイツのルール地方にターク社を設立。鉄の塊をカンカンに熱し、幾度となく叩いて成型。鍛造で仕上げたクラシックシリーズは、同社の看板商品として一世紀以上、世界中の愛好家に利用され続けています。「 “frying pan can be used 100 years’(100年使えるフライパン)」は、Turk製品の信頼の証です。
そのTurkが日本からのアイデアをカタチにしたのがクラシックグリルパン。ボディーと持ち手につなぎ目はありますが、鉄フライパンとしての剛性、品質はTurk製品そのもの。「昔からすき焼きを鉄鍋でいただくように、Turkの鍛造フライパンですき焼きを作ったら」という発想から、この製品はうまれました。
それゆえ、すき焼きなど汁気がある料理がまかなえるよう、深型の形状にできているのが特徴です。また、両手で持って運ぶことができるので安定感も抜群。ラウンドフォルムはそのままオーブンに入れることもできます。
クラシックグリルパンのサイズは全部で4種類
日本でアイデアがうまれた、というだけでも親近感がわくこのクラシックグリルパン。現在販売されているサイズは4種類で、パイ作りなのに便利な20cmモデル(16,000+税)、グラタンなどの焼き皿として使える24cmモデル(20,000+税)、パエリア鍋としても最適な26cmモデル(23,000+税)、そしてすき焼きサイズな28cmモデル(26,000+税)があります。
すき焼き以外にも、キャンプなどのアウトドアシーンで使うなら28cmモデルが断然おすすめ。分厚いステーキ肉も美味しく焼くことができます。Turkのクラシックシリーズは厚みがあり、その分、重さもありますが、熱伝導率の良さと蓄熱性の高さが肉料理を美味しく仕上げてくれます。もちろん、すき焼きの肉もジュージューと心地よい音をたてて、あっという間に美味しく焼き上がる。
クラシックグリルパンはガスコンロはもちろん、IHでも使用できます。キャンプならツーバーナーもしくは五徳がしっかりしたカセットガスコンロが安定します(撮影ではスノーピークのHOME&CAMP バーナーを使用)。Turkの製品は他の鉄フライパンと比べて重さがあるので、しっかり支えられるバーナーを選びましょう。
Turkでつくる、すき焼きが最高に美味しい!
分厚いステーキ肉をスキレットや鉄フライパンで焼いて「美味しい!」と感じるように、クラシックグリルパンで食べるすき焼きは「最高!」です。Turkの製品が持つポテンシャルの高さは、食材の美味しさを存分に引き出してくれます。キャンプやBBQで焼き肉は定番ですが、すき焼きはあまりやらないかと思います。でも、このクラシックグリルパンを使ってフィールドですき焼きをしたら盛り上がること間違いなし。タープの下でタークの鍋を囲んで、美味しいお肉をたーくさん食べれば自然と笑顔になっちゃうかも。
キャンプですき焼き、Turkのクラシックグリルパンを使ってぜひ実現してみてください。おすすめです!
ターク/クラシックグリルパン 28cmのスペック
Turk クラシックグリルパン 28cm
サイズ:W280 x H70 x D350mm(内径:200mm)
素材:鉄
使用可能熱源:直火・IH・オーブン
生産国:ドイツ
日本公式代理店(株)ザッカワークス
※構成、文、写真/早坂英之
- 紹介商品
-
ターククラシックグリルパン 28cm