野外において、焚き火はひとつで何役もこなす特別なツール。直火禁止のキャンプ場が増えたため、いまや専用の焚き火台は欠かせない。スタイルに合わせて選べる幅も広がった。
キャンプの夜を盛り上げるのは、焚き火と野外料理。とはいえ、焚き火台にも2タイプあり、炎を楽しむ観賞用と、料理に使う実用に分かれる。暖をとる、お湯を沸かす、調理をする。
観賞重視なら、軽量でコンパクトなタイプが使いやすい。実用なら重いダッチオーブンなどを支える剛性があり、グリルにも使える汎用性の高いものがいい。
もちろん、BBQに特化したグリルも忘れてはならない。BBQパーティーでも見栄えのするデザインから、家族で囲む卓上用まで。こだわり派もお手軽派も満足するアイテムを集めました!
立ち上がる炎に思わず見惚れる。炎を楽しみつつ料理も楽しむ。もちろん、そんな贅沢な焚き火台もアリなのだ。
ユニフレーム / UNIFLAME
ファイアグリル
Fire Grill
焚き火台シェアNo.1を誇る大人気モデル。汎用性の高さとリーズナブルな価格が人気のポイント。炉と焼き網を付属するほか、鉄板やヘビーロストルなどオプションパーツも豊富で用途が幅広い。耐荷重20kgは、もちろんダッチオーブン料理もOK。空気を取り込みやすく、薪への着火が早いのも特徴。サイズ:約幅430×奥行き430×高さ330mm 収納サイズ:約幅380×奥行き380×高さ70mm 重量:2.7kg
野良道具製作所
野良ストーブ
収納時に取っ手を兼ねるゴトクをパカッと開くだけでセッティングOK。ゴトクは2.5mm厚のステンレス板を採用。各所に曲げを入れるなど強度を高めている。床面に空気穴、サイドの扉も開閉可能で空気の通り道を確保することで燃焼効率を高めている。三角形の形状にすることで、鍋底に炎を集中させる構造に仕上げた。サイズ:幅145×奥行き180×高さ220mm 収納サイズ:幅180×奥行き220mm 重量:1.3kg
笑’s / SHO’s
コンパクトグリルB-6君
名前とおりB6サイズに収納できる、ポケットサイズの焚き火グリル。空気の通りがよく、着火しやすくよく燃える。0.6mm厚のステンレス板を使用し、蝶番や溶接を使っていないので歪んでも壊れにくく、耐久性が高い。日本製という安心感がある。ゴトクはクッカーに合わせて幅を調整可能。別売りで専用グリルプレートもある。サイズ:約幅215×奥行き122×高さ165mm 収納サイズ:約幅181×奥行き122×厚さ18mm 重量:約500g
バーゴ / VARGO
チタニウムファイヤーボックスグリル
Titanium Fire Box Grill
網から底板、本体まで、すべてが蝶番でつながった一体型。分離パーツがなく広げるだけでOKなシンプル設計で、パーツの紛失も防げる。使用時の高さが8cmと重心が低いので、クッカーを載せたときの安定性がよく、調理もしやすい。編み目の間隔が大きめなので、食材は大きめにカットがコツ。耐久性を考慮したステンレス製(\7,800)もある。サイズ:幅205×奥行き205×高さ80mm 収納サイズ:幅210×長さ110mm 重量:164g
ベルモント / Belmont
焚き火台 TOKOBI
BM-273
火床にステンレスメッシュ(40cmの薪が投入可能)を用いながらも、耐荷重が最大21kgでダッチオーブンも載せられる新型モデル。脚部はクルクルとは丸められないが、その分頑丈なつくりに仕上げることで調理の幅を広げた。付属のワイヤーシェルフに別売りのゴトクや焼き網をセットすれば近火と遠火の使い分けも可能だ。サイズ:約幅460×奥行き320×高さ415mm 収納サイズ:幅460×奥行き260×厚さ60mm 重量:約2.2kg
モノラル / MONORAL
ワイヤフレームライト
WireFlame LITE
耐熱クロスを用いた折りたたみ式焚き火台のパイオニア的存在。火床になるクロスの四辺にパイプフレームを内蔵し、ワイヤーによって吊り下げているため、四辺が垂れ下がることがなく、重い薪や鉄鍋を乗せても安定する(耐荷重は2kg)。熱が直接フレームに伝わらないので、熱変形や錆も発生しにくい。サイズ:幅370×奥行き370×高さ225mm 収納サイズ:幅145×長さ290mm 重量:650g
パーゴワークス / PaaGoWorks
ニンジャファイアースタンド
NINJA FIRESTAND
重量なんと280gという世界最軽量クラスのモデル! 巻物と呼ばれる収納ケースに、クルクルっとコンパクトにしまえる一方、耐荷重約2kgのゴトク付きで料理もできるすぐれもの。脚と一体化したゴトクのシルエットが何とも美しい。スペアの脚を付属するが、火吹き棒として活用できるのもうれしい限り。サイズ:幅360×奥行き360×高さ300mm 収納サイズ:幅70×奥行き50×長さ380mm 重量:280g
プリムス / Primus
カモトオープンファイアピットS
Kamoto OpenFire Pit S
X字の脚部が特徴的なモデル。ブラックのスチールボディーに腐食に強いステンレスピットの組み合わせは、見た目もスタイリッシュ。ピットにはサイドと底面に三角形状の空気取込孔が列状に開けられており、燃焼効率も抜群。灰受けも一体構造でパタンと閉じれば平たく、しかも厚さ6cmになりスマートに持ち運べる。サイズ:約幅380×奥行き450×高さ330mm 収納サイズ:約幅380×奥行き520×厚さ60mm 重量:約6.1kg
SOTO / 新富士バーナー
エアスタ ベース ウイングM/L
ST-940
中央の燃焼筒下部にフィンキャップというパーツが施され、燃焼に必要な空気が風の流れにより筒下から供給される仕組み。そのため、筒に投入した焚き付けに一気に炎が回り、強い火力で太い薪にもすぐ火がつく。団扇で扇いだりする必要がない次世代型だ。筒型の本体に別売りのウイングを組み合わせて使用。サイズ:(ベース)幅250×奥行き250×高さ215mm 収納サイズ:幅100×奥行き340×高さ215mm 重量:1.65kg サイズ:(ウイングM1枚)幅335×奥行き165mm 重量:約315g(ウイングL1枚)幅433×奥行き226mm 重量:約505g
ペトロマックス / Petromax
アタゴ
Atago
ドイツ生まれの灯油ランタンブランドがリリースしたモデル。独自の3層構造によって効率の良い二次燃焼をうながすため、煙が少ないのが特徴。網焼きグリルはもちろん、上部に12インチのダッチオーブンがスッポリ収まり熱効果をUP。収納時は外側の枠に全部収まり、取っ手を掴んで持ち上げるだけでセットできる。サイズ:直径420×高さ280mm 収納サイズ:直径420×高さ150mm 重量:6.1kg
モキ / MOKI
火焔モ器
KM-13
世界初の無煙薪ストーブを発明した燃焼器メーカーが手がけたユニークな焚き火台。新潟県笹山遺跡の国宝に指定される火焔土器がモチーフで、燃焼効率も良く、煙が少ないのは同メーカーのなせる技。使い勝手も個性派で、付属品の羽釜(!?)をセットすれば、おいしくごはんも炊けるのだ! 網をのせればグリルにも。サイズ:直径205×高さ210mm 重量:450g
オンウェー / Onway
聖火焚火台
OW-3833
柔らかな螺旋を描く、聖火台のような焚き火台。カーブを施した6枚の板がこのフォルムを醸し出す。組み立てたときに板と板の間にできる0.8mmの隙間が、薪が燃えるのに必要な空気を供給。サイズ:幅380×奥行き335×高さ280mm 収納サイズ幅:450×奥行き430×厚さ60mm 重量:3.2kg
ロゴス / LOGOS
ロゴス/the ピラミッドTAKIBI L
No.81064162
焚き火台は2個のゴトクが互いに補強し合う独自構造で、強度が抜群。ダッチオーブンを置いての調理はもちろん、付属の串焼きプレートを使って、魚の串焼きなども楽しめる。サイズ:約幅390×奥行き38.5×高さ28cm 収納サイズ:約幅420×奥行き265×厚さ75mm 重量:3.1kg
コールマン / Coleman
ファイアーディスクプラス
FIRE DISK PLUS
近年流行りつつあるディスク状の焚き火台は、たった3秒で設営可能。ステンレス製で軽くシンプルな分、火が扱いやすく、メンテナンスも楽。直径60cmと大きめなので、大人数で囲んでも楽しめる。耐荷重は30kgもあり、ダッチオーブンもOK。専用の焼き網も付属し、BBQグリルにも早変わり。サイズ:直径60×高さ23cm 収納サイズ:直径60×高さ10cm 重量:3.2kg
バイオライト / BioLite
ファイアピット
FirePit
送風ファンが搭載され、パワフルかつ煙の少ない炎を楽しめる焚き火台。送風ファンは4段階の調整ができ、楽に着火ができるうえ、火を大きくしてBBQや料理もお手のもの。スマートフォンの専用アプリを使えば、ワイヤレス操作も可能。USBポート経由で電子機器を充電することもでき、防災にも役立つ。サイズ:幅330×奥行き686×高さ401mm 収納サイズ:幅330×奥行き686×高さ267mm 重量:8.98kg
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ユニフレーム/ファイアグリル
今や「キャンプといえば焚き火!」というほど、キャンプでの焚き火は欠かせない存在。各メーカーよりさまざまな焚き火台が発売されており、大きさや形状、構造など、バラエティーに富んでいます。ですが、市販されている焚き火台があまりにも数が多く、キャンプを始めたばかりだとどれを買ったらいいのか分からないのでは!?
焚き火台選びのポイントその1:大きさ
焚き火台選びのポイントはまず大きさ。ソロ(ひとり)やデュオ(ふたり)用の焚き火台だと、ファミリーやグループに不向きです。小さな焚き火台をみんなで囲んでも暖かくなく、焚き火台を使っていざ調理をするときもスペースが足りない…ということになりがち。ファミリーやグループでの使用は、4人以上が囲めるサイズの焚き火台がベストです。
逆にソロやデュオキャンプで大きな焚き火台を使うのも十分アリですが、これはオートキャンプなどで積載条件が許せばの話。オートバイや自転車、はたまた徒歩でのキャンプだと、大きな焚き火台は持ち運びに不便です。こんなときはやっぱり、ソロ用の焚き火台ですね。
焚き火台選びのポイントその2:形状
次に形状です。焚き火台のなかには火床に耐熱生地を用いたものや、メッシュ状になっているもの、焚き火台全体がお皿のようなディスク形状をしているものなどがあります。どれも使いようによってはとても便利なアイテムですが、もし、最初の焚き火台を選ぶとしたら、一般的な焚き火台がオススメ。十分なスペースと強度を持った火床があって、それを支えるしっかりとした脚があり、焼き網や五徳が付いていれば、BBQや焚き火調理なども楽しめます。
焚き火台選びのポイントその3:価格
最後に価格です。焚き火台は数千円で買えるものから数万円するものまでさまざまですが、最初から高いものを手にする必要はありません。高価な焚き火台は確かに機能面で優れています。ですがその機能を引き出すのもキャンパーの腕次第。「買ったはいいけど扱いづらい…」ということにならないためにも、最初の一台は無理ない価格帯のものを選びましょう。
ただ、いくら安いからといって、ネット通販でたたき売りされているような、格安(過ぎる)焚き火台は要注意です。耐久性に問題があることが多いので、長く使えるとは到底思えません。なので、きちんとしたアウトドアメーカーが販売しているものを選ぶようにしましょう。
最初の一台に最適なユニフレーム「ファイアグリル」
そこでオススメなのがユニフレームの焚き火台「ファイアグリル」。BE-PAL本誌で何度も取り上げてきた製品だけあって、焚き火台の定番とも言えるアイテムです。
ファイアグリルの素晴らしい点は、まずコスパに優れていること。他メーカーの焚き火台に比べても値段が安く、手に取りやすい価格設定です。それでいて最初から焼き網が付いているので、焚き火やBBQの両方が楽しめます。耐荷重(分散耐荷重)約20kgもあり、ダッチオーブンも置けて便利です。
火熾ししやすい形状もファイアグリルが持つ魅力のひとつです。430×430mmの正方形は薪を起きやすく(組みやすく)、全方向から空気を取り入れることができます。これにより火の回りが早く、着火が容易です。火床(ロストル)にも無数の穴が付いているので、空気の流れを巡回します。
ユニフレームのファイアグリルでよくあるのが「ロストルが変形した」という話し。ロストルが変形しても使用になんら問題ありません。逆に使い込まれて風合いが出るほど。
ファイアグリルは片付けも簡単です。ハンドルが付いているので、使用後の灰を灰捨場まで持っていくのに便利。平らな面積が広いので洗いも容易です。ガシガシ洗ったら日光で乾かしてその間にテントのお片付け、というスムーズな撤収が行なえます。最後に本体(炉)に脚部と網を仕舞えばお片付け終了です。
リーズナブルかつ取り扱いが容易。焚き火もBBQもできる。ダッチオーブンも置ける。片付けも楽ちんなユニフレームのファイヤグリル。もし、初めて買う焚き火台に悩んでいる人がいるとしたら、迷うことなくオススメします。
SPEC:
サイズ:使用時約430×430×330(網高)mm、収納時約380×380×70mm
材質:炉・ロストル:ステンレス鋼、スタンド・焼網:鉄・クロームメッキ
重量:約2.7kg
分散耐荷重:約20kg
※構成、文、写真/早坂英之
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ユニフレームファイアグリル
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