クッキングから狩猟まで、これ一本あれば大丈夫!
シースナイフ
刃とハンドルが固定されたナイフの基本ともいうべきシースナイフ。シンプルな構造だけに丈夫で、アウトドアでの信頼性も高い。
米国のR.W.ラブレスがデザインした、ドロップポイントなど先端に向かってすぼまっていくシルエットがオーソドックスな刃の形状。カーブした刃を使った切り分ける作業から、先端を使った細かな作業まで多用途に使え、最初の一本としてもおすすめだ。
一流作家のデザインが気軽に楽しめる
日本を代表するナイフ作家、相田義人さんは近代ナイフの父と称される故R.W.ラブレスの教えを受け、そのエッセンスを取り込んだ作品で知られる。そんな相田さんの指導で高品質を維持しつつコストパフォーマンスの良さも実現したブランドがコルト。フィールド&ストリームは、使いやすさで人気の一本。
●全長=190mm●刃長=87mm●重量=113g
問い合わせ マトリックスアイダ ☎03(3939)0052
ハンドル材は、スタッグや黒檀などのウッド類といった天然素材、マイカルタやG10といった人工素材に大別されるが、基本的に滑りにくく水に強い素材が採用されている。収納するシースも革などの天然素材とカイデックスなどの人工素材に分かれる。しっくりくるものを選ぼう。
シースナイフ選びの3か条
(1)何に使うか、使用目的を明確にする
(2)持ってみてグリップ感を確かめる
(3)持ってみて重さとバランスを確かめる
専門店で必ず聞かれるのは用途。狩猟から料理まで、持つ目的がはっきりして、初めてナイフが役に立つ。選ぶときは、出来るだけ手に持ってみよう。自分の手へのグリップ感、そして重さにポイントを置いて確認しよう。初めて手にした際に「重いな」と感じるナイフは、刃とハンドルの重量バランスが悪いことが多い。斧的な用途に使うなどの場合以外は、あまりおすすめできない。
水辺で映える関生まれの名品
岐阜県関市のファクトリー、モキナイフ。白蝶貝などを用いた優雅なフォールディングナイフがひときわ有名だがシースナイフも高いクオリティーを誇る。バンフは川魚をさばく際に便利な細身の刃が特徴のシリーズ。渓流釣りをはじめとするアウトドアのお供として最適の一本。
上 ●全長=190mm●刃長=86mm●重量=80g
中 ●全長=177mm●刃長=73mm●重量=78g
下 ●全長=156mm●刃長=52mm●重量=74g
問い合わせ モキナイフ ☎0575(22)4185
アメリカのレジェンド的鍛造ナイフ
炭素鋼を1点ずつハンマーで鍛造する製法を続けるアメリカのファクトリー、ランドール。前述したR.W.ラブレスは、ここのナイフが手に入らなくて仕方なく自分でナイフを作り始めたなど数々の伝説を持つブランドだ。M-5は比較的細身のスマートなシルエットが特徴。
●全長=278mm●刃長=151mm●重量=262g
問い合わせ エイアンドエフ ☎03(3209)7575
上級者ほど絶賛する切れ味と丈夫さ
アメリカ・ミネソタ州の工場で作られるシースナイフは、アウトドアのリアルユーザー向けに作られた実力派。ナイフの上級者たちから、その切れ味の良さと丈夫さを高く評価されている注目ブランドだ。膨らみのある「コンベックスグラインド」の刃は枝打ちやバトニングに向いている。
上 ●全長=232mm●刃長=108mm●重量=297g
下 ●全長=180mm●刃長=83mm●重量=209.5g
問い合わせ しんかい刃物店 ☎03(3311)9116
(BE-PAL 2020年6月号より)