バトニングも魚さばきもこれ1本で
1500年以上の歴史を誇る刃物の町=播州三木の職人さんが手作りするナイフとは?
「薪割りから料理まで、1本のナイフできっちりこなしたい」。さばいどる かほなんが、日々山でナイフを使いながら思い描いた機能性を備えたナイフが完成した。作るのは播州三木(兵庫県)の池内刃物だ。
「実際に工房に足を運び、鍛冶職人さんたちと話しながら、刃の厚さや形状などを決めました。キャンプ用として売られているナイフの多くは、刃が薄く、薪を割るためにナイフの上部を叩いた時に力が伝わりにくいんです。まずはそこを解消したかったんです」
薪を割りやすくするために刃の厚さにこだわった
バトニングをしやすくするため、刃の厚さは6㎜に決まった。キャンプ用として人気のある量販品のナイフは、3~4㎜程度の厚みが多く、かほなんは、そこに使いにくさを感じていた。まずは、それを解消。日がな薪割りをしても、無駄な力を使うことなく、気持ちよくバトニングができるナイフとなった。
「バトニングの快適さは大切ですが、それだけではまだ十分ではありません。1本のナイフで料理をしたり、魚をさばいたり、必要な作業をすべてこなしたかったんです。そこで、先端だけを薄くして、鋭い切れ味になるような形状に仕上げてもらいました」
刃先の形状もオリジナルに
刃の形状は、ラウンドが始まる部分の背側が、先端に向かって鋭角に削られている。そして、鋭い刃先の形状と、薄く研がれた刃先は、魚の腹を切る際にも、スッと刺さる。野菜を切るような細かい作業でも、思うような厚さに切れる。
「職人さんが1本1本丁寧に仕上げた刃先は、ストレスフリーで料理を楽しめます。もちろん、この切れ味ですからフェザースティックもスッスッって軽々作れます」
グリップにもひと工夫あり
グリップには、迷彩色のパラシュートロープを使用。
「パラシュートロープは、手が滑りにくいだけじゃなく、なにかの時に、ほどいて細引きロープの代わりに使うこともできます。買ったあとに、好みの色のコードに付け替える楽しみもありますし」
さすがは、さばいどる。握りやすく滑りにくいことはもちろん、エマージェンシーの時にまで役立つグリップ素材をチョイス。しかも、おしゃれに着せ替えまで可能とは。
さばいどるのロゴも!
「力を入れた手がグリップから刃のほうに滑ってしまう事故を防ぐために、指止めもついています。油断は禁物ですが、これで安心して作業に集中できます」
グリップエンドには、「さばいどる」のロゴも記されている。このほか、さばいどるのイメージカラー=イエローをアクセントにしたコーデュラナイロン製の専用ケースも付属する。
「職人さんが1本1本、丹精込めて仕上げてくれるナイフは、使い勝手の良さはもちろん、まるで日本刀のように黒から銀色に代わる刃の研ぎの美しさにも感動します。満足できる1本が完成しました。キャンプで焚火や料理を快適に楽しみたい方は、ぜひ、このナイフを使ってみてください」
西暦550年ごろからその技が伝承されるという播州三木の刃物。職人たちの手により作り出される鍛造青鋼黒打のナイフは、丈夫さにも定評があり、手入れをすることで長年に亘り使い続けられるそうだ。2020年9月1日より販売がスタートする。
商品名
みきかじや村 さばいどるナイフ
価格
22,000円(税別)
仕様
手打鍛造青鋼黒打 両刃仕上(さばいどるロゴ入り)
パラシュートロープグリップ
専用収納ケース付き
サイズ
全長280㎜、刃厚6mm、刃長150㎜
製作
池内刃物
販売
みきかじや村(三木金物)
住所:兵庫県三木市大村58-14
電話:0794-83-1123
※「みきかじや村」と検索すると通販サイトが表示されます。
構成/山本修二