思えば日本の提灯は折りたためるという点で、すぐれたキャンドルランタンだった。いま見わたしてみても折り畳めるキャンドルランタンはほとんどない。この「ストーンブリッジ」くらいではなかろうか。
ストーンブリッジのキャンドルランタンは、20世紀初頭にニューヨークで開発され、いまも仕組みは変わっていない。洋の東西を問わず、折り畳んで持ち運べる照明器具は重宝されたのだろう。小田原の甚左衛門なる男が円筒形のコンパクトな旅行用提灯を開発したのが18世紀初頭。日本の提灯もなかなか進んでいたが、火をおおう火袋がそれ以降もずっと紙製というのが、いまから考えるとなんとも危なっかしい。20世紀初頭のニューヨークはさすがに進んでいて、スクリーンは雲母(うんも)である。
アクリルでもなくガラスでもなく、天然の鉱物というのが、このランタンに独特の上品さを与えている。
▲約2cmの薄さに畳める。
▲中央部分にキャンドルの底をグッと押し込むと固定される。
12,960円