いつも快適な街中での暮らしとは異なり、天候によって行動が大きく左右され、なにかと手間もかかるのがアウトドアだ。心地よいキャンプ生活のためには、風雨に対応できる準備をしたうえで、細かな作業も行なわなければならない。だから、どんなにタフな状況でも壊れず、傷まず、正確に時刻を伝えてくれる高品質の腕時計が必要だ。
キャンプを彩る、タフな相棒
僕の今回のキャンプ生活のお供は、シチズン“プロマスター”ダイレクトフライト「AT8195-85L」。いかにも男心をくすぐる黒ずんだマットな質感がよく、ネイビーを基調としたクロノグラフとの相性もバツグンだ。こんなヴィンテージ風の魅力あるルックスならば、アウトドアではもちろんのこと、街中でジャケットとシャツの袖からチラリと見える感じもカッコよさそうである。
キャンプ生活の楽しみは、自分の力で屋外の“家”となるテントを設営し、栄養たっぷりで温かな食事を作り、さわやかな風を感じながら自然の中で眠ることだろう。やらねばならないことは多いが、その手間こそが楽しいともいえる。
ただし、その多くは“肉体労働”だ。重い荷物を運び、テントのペグを打ち、焚き火用の薪を割り……。華奢な道具は簡単に壊れてしまうので、耐久性はとても重要になる。その点、耐衝撃性に秀で、衝撃検知機能まで搭載した「AT8195-85L」は信頼性十分。どんなシチュエーションでも安心して使える。
岩に触れても金属にぶつかっても、傷つきなし
テントを張って一息つくと、僕は軽い山歩きへ出かけた。自分の歩行ペースを確認しつつ、夕暮れまでに戻るためにも、時刻は定期的にチェックしていかねばならない。
ところで、僕が所有している腕時計はバンドやフェイスが傷ついたものばかりだ。キャンプ地で焚火台へぶつけてしまったこともあるが、多くの場合は歩行中に登山道の横にある岩で擦れてしまったからである。気を付けていれば回避できたこともあっただろう。だが、危険な難所などでは、腕時計にまで気が回らなくなるのが正直なところ。本気でアウトドアと取り組めば、腕時計の傷は“やむを得ない”ものともいえる。
しかし、「AT8195-85L」ならば、“やむを得ない”はずの傷が激減する。その理由は、ケースとバンドに使われている“スーパーチタニウム™”だ。ただでさえ軽量で柔らかい素材なのに、そこへ表面硬化技術のデュラテクトMRKとデュラテクトDLCを併せて採用している。だから、少々のことでは傷つくことはない。
アウトドア必須の防水性は、なんと20気圧
半日ほど山歩きを楽しんだ僕は、再びキャンプ地へ戻った。暖かいウェアに着替え、それから沢まで移動し、歩行中に汗を拭きとっていたタオルを流水で洗う。
アウトドアで使う腕時計にもっとも必要な機能は、“防水性”だ。言い方を変えれば、防水性がない腕時計はアウトドアでは使いものにならない。その点、「AT8195-85L」は20気圧防水。つまり、水深200m相当に沈めても内部に水は浸入しない。当然ながら、流水でタオルを洗ったり、調理の際に水で濡れたりするくらいで支障が出るはずはないのである。
夜光性の針で、細かな部分もぬかりなく
夕食後には存分に焚火を楽しみ、それからテントへひきこもる。眠くなるまで本を読んでいるといつのまにか夜が深まり、静かさが訪れたキャンプ場にはシカの鳴き声が響き渡った。
夜半に目を覚まし、時刻を確認する。「AT8195-85L」には針とインデックスに夜光が使われており、真っ暗な時間帯でも視認性が高い。アウトドア用腕時計のなかには、ボタンを押さないと時刻が点灯しないタイプも多いが、これならばいつでも時間がわかって便利だ。また、たとえ眠るときに腕時計を外していても、その光によって置き場所がすぐにわかるだろう。地味ながら、周囲に電灯がないキャンプ地ではとても有効な機能なのである。
“コックピット”がイメージのクロノグラフ
このように暗闇で光を放つクロノグラフを見ていると、飛行機のコックピットに並ぶ各種の計器をイメージする人も多いのではないだろうか? それもそのはず、「AT8195-85L」は、シチズン“プロマスター”のなかでは「SKYシリーズ」に位置付けられ、飛行機のコックピットがデザインのモチーフのひとつとなっている。日中米欧の世界4エリア電波受信機能が搭載されているのも、大きな特徴だ。
なお、「AT8195-85L」は光発電で連続10か月使用することができる(パワーセーブ時)。街でアウトドアでと1年中使い続けていれば、つねにフル充電の状態になるが、“野外用”の2つめ、3つめの時計として普段は大切にしまい込んでいても、よほどのことがなければ電池切れになる心配がない。目立ちはしないが、じつにありがたい機能なのであった。
シチズン プロマスター『ダイレクトフライト』AT8195-85L 価格14万3000円(税込み)
バンドはスーパーチタニウムのほか、カーフモデルもある。
撮影/小倉雄一郎
協力/シチズン
プロマスター公式サイトhttps://sgk.me/33VBsjt