キャンプ人口が増えれば、マナー違反者も増えるのは世の常だが、空前のブームで、現場では想定外の事件が起きていた!?
BE-PALキャンプマナー向上委員会が、その現状を調べてみた!
BE-PALキャンプマナー向上委員会
ミンミン
キャンプはフィールドで遊ぶための手段と認識する、自然派アクティブ女子。オートキャンプの経験はほぼない。
キャムコ
キャンプ飯、コーヒー、焚き火を楽しみにキャンプをしているぐうたら派。ある意味いまどきのキャンパー!?
キャ:2年前、マナー問題について取り上げたときは、場内の生木を切って燃やす、木の根っこの上で直火……、数々のが発覚して、愕然としたっけ。
ミン:直火OKだったのに、禁止されたキャンプ場、増えた〜。
キャ:今回、キャンプ場の人に聞いて多かった問題は、焚き火、炊事場、ゴミの処理。なかでも、焚き火のマナーは危険なレベル。
ミン:マナーというか、焚き火のことを知らないんだろうね。
あわや火事!? 炭や燃えカスが置き去りに!
キャ:多いのはめったやたらに薪をくべて、炎を大きくする人。焚き火を楽しみたいから、夜中や早朝でも薪割りをするらしいんだけど、音が響いて苦情が殺到……。早朝4時ごろ、起き抜けに薪割りをして指を落としかけて、救急病院に担ぎ込まれた人もいたみたい。
ミン:気持ちはわからなくはないけど、色んな意味でエネルギーのムダ使いだー。
キャ:夜も、熾火が真っ赤なうちに寝る人が多いとか。風の強い夜、「やばい!」と思ったスタッフが夜回りしたら、あちこちのサイトで焚き火台から炎が上がっていて、火事寸前……。
ミン:強風にあおられれば熾火が再燃するのは当然なのに。
キャ:釘を打った廃材を燃やして、山盛りの釘を放置する人も多いって。危ないよね。
ミン:焚き火台はゴミ焼却炉?
キャ:コテージのウッドデッキで焚き火台を使って、焦がされたっていう話もよく聞く。
ミン:禁止されてるでしょ!
キャ:後始末も大問題に。灰捨て場に熱々の炭を捨てに来た人がいたから、「火を消してください」っていったら、「どうやって?」って聞かれたらしい。
ミン:でも、聞くことは恥ずかしくない。教えてもらうことで解決できるトラブルも多そう。
キャ:ホントそう。消えてない炭をサイトに捨ててボヤ騒ぎ、なんてこともなくなるはず。
ミン:炭って分解されないから、消した炭でも、放置するのはNG。ずっと残るもんっ!
キャ:熱い炭や燃え残しの薪を灰捨て場に捨て、2時間後に火柱! という事件もあったとか。
ミン:マ、マジで!?
真夜中の薪割り
なぜか真っ暗な夜中に薪を割る人が多いそう。音がうるさいのもあるが、手元が暗い中で刃物を使う危険性をよく考えよう。実際に手を切った! という事例が数々。
焚き火はキャンプの醍醐味ですが、油断すると危険。マナーをしっかり守って楽しく過ごしましょう。
●取材協力キャンプ場 フォレストパークあだたら(福島県)、キャンプラビット(栃木県)
sotosotodays campgrounds(神奈川県)、ウッドペッカー(山梨県)、Foresters Village Kobitto(山梨県)
無印良品津南キャンプ場(新潟県)、ライジングフィールド軽井沢(長野県)、陣馬形山キャンプ場(長野県)、南信州ふるさと村自然園せいなの森キャンプ場(長野県)、
青川峡キャンピングパーク(三重県)、中瀬草原キャンプ場(長崎県)、ファミリーキャンプ場いもんころ(熊本県)
※構成/松村由美子 イラスト/キムコ玉川
(BE-PAL 2021年7月号より)