地震、津波、台風など、災害はいつ訪れるかわかりません。また、あと1分後に災害が起こると言われても、備えがなければ万全な体制で対応することは難しいことです。みなさんは、万が一災害が起きた際にすぐに対応できますか?
3月11日は、忘れられない東日本大震災が起きた日。この災害による死者は1万8,000人ほど、不明者は2,800人ほどと言われています。今後もいつどこで起きるかわからない災害に向けて、アウトドアメーカーのモンベルが提案する知識をご紹介! ぜひ参考にしてみてください。
災害に備えて用意すべき身の回り品
日本は地震が多い国と言われる所以は、世界で発生するマグニチュード6.0以上の地震のうち、約2割が日本で起きていることからだそうです。また、世界中に800箇所ある活火山のうち、111箇所が日本にあると言われ、地震、火山が起きやすい国土とされています。
そんな災害と隣り合わせの日本に住むからには、いつそれが起きてもおかしくはないことを常に意識する必要があります。その上で、どんなものを準備しておけばいいのでしょうか。
モンベルが提案するのは、おもに6つ。特に災害発生後、大雨や強風といった天候の変化や、土砂崩れや停電といった二次災害へ発展することを考え、ヘッドランプ、レインウエア、トレキングシューズの3つは重要であるとのことです。
いずれも災害時だけでなく、キャンプや登山でも使える道具なので、普段から使って慣れておくと便利でしょう。
また、地震が起きた直後に自分の身を守るステージを一次避難、ライフラインが復旧するまで避難所あるいは野外で生活するステージを二次避難と呼びますが、それらに必要なもの・安心なものがあります。
さらに、昨今の新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスといった感染症も考慮する必要があります。上記の備品に合わせて、使い捨てマスクも多めに確保しておきましょう。
非常食はお湯で作れる簡単なものを備蓄
生活に不可欠な食料と水。今は当たり前のように口にしていますが、災害が起きるとライフラインは絶たれ、コンビニやスーパーに物資が届かなくなり、手に入るのが困難になります。そんな時のために、非常食と水は家に備蓄しておく習慣をつけましょう。
非常食の例として、お湯で戻して食べられるアルファ米やすぐに調理できるレトルト食品、魚や肉が入った缶詰などがおすすめ。また、味噌汁などの汁物やココアといったホットドリンクは、お湯を入れて簡単に作れるだけでなく、身体を温め、リラックス効果をもたらしてくれるそうです。
モンベルでは、お湯を入れるだけで作れるフリーズドライ食品・リゾッタを販売しています。3分待つだけで美味しく仕上がり、ガーリック味やカレー味など様々なリゾット風料理が食べられます。さらに、お湯を入れずそのままでもスナック菓子感覚で食べられるので子供にも安心です。
すぐに実践できるローリングストック法とは
ローリングストック法とは、消費期限が迫った備蓄品を食べ、消費した分だけ新たに購入し、鮮度を保ちながら備蓄を管理する方法です。これにより、災害が起きた時にいざ食べようとしても、消費期限が過ぎておなかを壊す心配がなくなります。ぜひ実践してみてはいかがでしょうか。
水の備蓄は人数分を確保しておこう
調理や飲み物として重要な役割を果たす水は、1日一人あたり3L必要と言われています。季節や気候によって多少異なりますが、災害が起きてから救援物資が届くまで平均3日かかると言われているため、少なくとも1人あたり9Lは備蓄しておきましょう。
水を沸かしたい時、都心に住んでいる人は焚き火や直火ができず、沸かせないことがありえます。そんな時は、ジェットボイルやバーナーなどの燃焼器具とガスカートリッジを持ち運べば、いつでもどこでもお湯を沸かせます。
さらに、万が一飲み水がなくなってしまったことを考えて、ろ過器を用意するのもいいでしょう。海や川の水は、雑菌や不純物、有害な化学物質が含まれている可能性があります。
ろ過器を使うことで、そのような身体に悪影響を及ぼすものを取り除き、安心して飲むことができます。モンベルでは浄水機能付きボトル・グレイルなどを取り扱っているので、チェックしてみはいかがでしょうか。
トイレは我慢しないことが大事!そのためには
トイレは動物の生理現象なので、我慢をせずに排泄することが大事です。なぜなら、我慢することで膀胱炎や感染症が起きてしまい、取り返しがつかない問題が起きてしまうからです。
また尿をしないように水を飲まないと考える人もいますが、脱水症状やエコノミー症候群を引き起こすことがあり、場合によっては死にいたる可能性もあります。
そのようなことが起きないように、トイレは我慢しないことが大事。しかし、屋外でトイレをすることに躊躇することもあるでしょう。もちろん、路上で放置することはよくありません。
モンベルでは、携帯便座やすぐに立ち上がるポップアップタイプのブラインド、尿をゲル化して持ち運べるトイレキットなどを販売しています。また、普段からポケットティッシュやウエットティッシュを持ち運ぶようにすると安心です。
避難所が使えない!そんな時に役立つテント生活
災害が起きた際に、多くの人は避難所での生活を送りますが、都心部になると避難所のキャパシティーに対して避難者が入りきれないことがあり得ます。そうなると、屋外でのテント生活を送ることが考えられます。
テントはどこでも張って良いというわけではありません。たとえば、風が強い場所では入り口の向きを風下側に向けたり、水が溜まりにくい場所を選んだりなど、環境を考慮して設営する必要があります。
また、防風林として木の近くで設営したり、すのこやパレットなどの上で設営して地面からの放射冷却を防いだりと、工夫することで不便なく過ごす方法もあります。普段からキャンプを経験することで、そのような状況下を踏まえた練習ができますので、試してみてください。
そのほかに、モンベルの公式サイトでは水害や雪害への対策、災害時のチェックリストなども掲載されています。合わせて見てみてください。
モンベル「暮らしの中の防災」
https://www.montbell.jp/generalpage/disp.php?id=212
文/小川迪裕